横浜市青葉区に残された里山、「恩田の森」の四季の移ろいをご紹介するblogです。
恩田の森Now
今年最後の森歩き
24 December 2011
自然の力の大きさと、人の無力さをつくづく感じさせられ一年でした。しかし、それは同時に人もまた自然の一部であること、そして、力を合わせれば困難を乗り切ることができるのもまた人間であることを知らされた一年でもありましたが、そんな人間の思いとは関係なく春から夏に、そして秋、冬へと季節は巡り、厳しい冬を越してまた希望の春を迎えようとしています。
かつらの森の雑木林で真上を見上げてみました。12日に撮影・掲載したものと比べれば落葉が進んだ様子が判りますが、昨年の同時期の写真と比べると、随分と葉が残っていることをわかります。秋になっても気温の高い日が続いた結果なのでしょう。
比較する物がないと判りにくいかも知れませんが、ミカンではなく金柑です。恩田の森では庭木や畑の端に植えられているものを良く見かけます。子供の頃に、丸ごと甘く似たものを風邪の薬だからと食べさせられた記憶がありますが、私は好きにはなれませんでした。
枝いっぱいに付けた栴檀の(せんだん)の実。食べ物が少なくなるこれからの季節、小鳥たちの貴重な食料になることでしょう。
なるせの森の尾根道の、町田市側の畑です。この季節の恩田の森では大根、白菜、長ネギ、ブロッコリが作られる畑が多いようです。ネギと大根は、ひと畝あるいは畝を半分、三分の一にして売り、買った人が好きな時に自由に抜いて行く「畝売り」されていることが多いですね。都市近郊特有の売り方ではないでしょうか。
今年一年、「恩田の森」をご覧いただき、ありがとうございました。今年1月からblog化して、多少大きな写真をご覧いただけるような工夫をしましたが、それもつかの間、3.11大震災以降まる一カ月も更新ができない事態にもなりました。しかしながらそんなこととは関係なく季節は巡り、ひと月振りに訪れた森はすっかり春の装いで訪問者を迎え、疲れた身体と心を癒してくれたことを思い出します。
人は大自然の一部であり、自然の共にあるべきである。もしそれができないのであれば、週に一度、月に一度でも良いから自然の中に身を置いてこそ、自然の要素の一部である人としてあるべきリズム、心身のリズムを取り戻すことが出来るのだと、つくづく感じたこの一年でした。郷秋<Gauche>の森歩きは来年も続きます。せめて週に一度、このblogで自然の移ろいに触れ、自然の要素の一部である人としてあるべきリズムを取り戻していただければ幸いです。