田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

黒髪/夕日の中の理沙子(2)  麻屋与志夫

2009-01-23 09:09:31 | Weblog
第二章 暴走族「黒髪」

1

「駅まで送りますよ。終車にはまだ時間がある」

翔太のクリッパーは駅前の十字路にさしかかった。

田川にかかった宮の橋をわたった。

理沙子はピピという危険信号を感知していた。

「玲菜さんを送ってぼくもすぐ参戦するから」

翔太も察知していた。

理沙子は橋の下の遊歩道にかけおりた。

バイクがとめてあった。

それも何台も。

この遊歩道へはバイクでもおりられないはずだ。

そんな道はない。

「ヘイ。キヨミ。元気してた!!!」

「理沙子なの」

「ハイ。いつも泣き虫の理沙子ちゃんでーす」


ひときわ背の高い。

迷彩のコンバットスーツの女の子がおどろいている。

アメリカ軍の放出品をそのままきられるほどだ。

理沙子が中学のときのマブダチ、キョミだ。(夕日の中の理沙子(1)を参照)

理沙子はキヨミと背中合わせ。

ほかに皮ジャンの女の子が六人。

男の集団にとりかこまれていた。

「理沙子。背が伸びたジャン」

「キヨミ。なに、モメテルの???」

理沙子の顔面を男のパンチがおそう。

かるく理沙子はうけながす。

それもキヨミとの再会をよろこびあいながら。

「理沙子!!! それって」

「わたし、少林寺やってたじゃん」

「なにいちゃついてやがる。キヨミ。おまえ、そういうシュミかよ」

だまって二人のやりとりを眺めていた。

両国でも歩かせたいような男が。

わめいた。

キヨミが飛び蹴りをかます。

バンと脂肪ではねかえされる。 




one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
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ああ、快感。

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