番場も口をはさんでくる
「御殿山への道をきかれました……」
ふたりとも。
あの「妖孤」と背に染めぬいた戦闘服の族。
の連中を見たのか。
見ないのか。
分からなくなっている。
記憶が曖昧になっている。
「あちら」
「こちら」
彼岸。
と此岸(しがん)
鹿沼と。
裏鹿沼。
二つの世界のブレの中に。
三津夫も番場も落ちこんでいる。
「おそらく式神だろうな。
黒装束の吸血鬼を。
式神として身のまわりに。
ひきつれている……。
とすれば、そいつは……。
耳がとがっていなかったか……」
おれの推理にはまちがいはない。
やつらが動きだしたのだ。
千年の時空を超えて。
千年の時空を超えて、京都から。
鬼を呼び寄せることができる。
それほどの能力を喚起できるものは……。
やつらが。ふたたび。
この街を襲おうとしている。
御殿山公園の南側に堀跡がある。
いまは草茫々とはえた窪地だ。
このあたりと見当はつけていた。
麻屋は背中にぞくりと戦慄が走る。
昔、少年野球をしていた。
乾きを癒すために下り立った。
内堀の跡に。
あった井戸。
応援のクリックありがとうございます
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「御殿山への道をきかれました……」
ふたりとも。
あの「妖孤」と背に染めぬいた戦闘服の族。
の連中を見たのか。
見ないのか。
分からなくなっている。
記憶が曖昧になっている。
「あちら」
「こちら」
彼岸。
と此岸(しがん)
鹿沼と。
裏鹿沼。
二つの世界のブレの中に。
三津夫も番場も落ちこんでいる。
「おそらく式神だろうな。
黒装束の吸血鬼を。
式神として身のまわりに。
ひきつれている……。
とすれば、そいつは……。
耳がとがっていなかったか……」
おれの推理にはまちがいはない。
やつらが動きだしたのだ。
千年の時空を超えて。
千年の時空を超えて、京都から。
鬼を呼び寄せることができる。
それほどの能力を喚起できるものは……。
やつらが。ふたたび。
この街を襲おうとしている。
御殿山公園の南側に堀跡がある。
いまは草茫々とはえた窪地だ。
このあたりと見当はつけていた。
麻屋は背中にぞくりと戦慄が走る。
昔、少年野球をしていた。
乾きを癒すために下り立った。
内堀の跡に。
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