田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

妻に同伴。「娘さんと一緒でいいですね」麻屋与志夫

2023-12-08 10:47:16 | わが家のニーユス
12月8日 金曜日 
裏の勝手口からゴミ袋を集積所にだした。
帰りは玄関のほうからはいった。

ふとみるとオレンジ色のタンクが五個ほどならんでいる。
その上にさらに色濃い楕円形の烏瓜がむぞうさにのせてあった。
「今年は烏瓜は、あまりならなかったな」
「猛暑がつづいたから、薔薇もあまり咲かなかったわ」
妻の関心はもっぱらバラにある。
バラが命の妻だ。
カイガラムシが大量発生。

どうやら、かわいそうだが、バラは、いやバラだけではない。
そろそろ園芸はあきらめなくてはならない年齢にたっしているのだ。
妻にはそれがまだ納得できない。
年寄り、はるかに、若見えの妻だ。
まだ実年齢を認めるわけにはいかない。
同年齢の友だちは――。
足がおもうようにいかなくなったり。
腰を曲げたりして歩いている。
老人ホームに入っているひともいる。

それがどうしたことだ。
妻はリュックに買い出しの荷物をどさっと詰込み。
さらに大きな買い物ぶくろに大根やネギをいれて帰ってくる。

どうにかわたしも歩けるようになった。

妻の負担をかるくしようとひさしぶりで同伴した。
すれちがった知らない主婦に声をかけられた。
「娘さんと一緒でいいですね」

「二度目のかあちゃんけ」
と、いわれたことはことはある。

娘とは。

わたしは誇らしい気持ちになってルンルン。

心の若さが顔にもでているのだろう。
妻はたえず、美意識に従って生きているからだろう。

この烏瓜も下駄箱の上に飾るのだろう。
蔓をどうからませて活けるか。
お手並み拝見。
たのしみだ。

美術館めぐりをした。
好きな画家の展覧会がある。
初日にかけつけた。

「うつわ」に凝った。
トウキョウの器屋さんを何軒めぐったことか。

庭はバラをはじめ幾多の花でおおいつくされた。
しかし、もうむりはきかない。
腰が痛いなどというようになった。

あとは、ゆっくりとこれからは歳を重ね。
花の咲き乱れる庭が「廃園」とならないことを望んでいる。
無能な夫であるわたしは……そう祈っているだけだ。


麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。
ブログで未完の作品は、カクヨムサイトで完成しています。
カクヨムサイトはこちら

●角川のbookwalkerーにも載っています。
 

  今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。











































最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unkown (種吉)
2023-12-08 12:54:07
こんにちは、先生。
奥様とご一緒に出かけられて、良かったですね。
昼間はあったかく、風のないのがなによりです。
たった今開いたパソコンの画面に、ハエが一匹。
のろのろ飛んできて、とまりました。
返信する
Unknown (麻屋)
2023-12-08 18:06:58
散歩はできていたのですが、リックで荷物をはこぶのはむりでした。それができるようになって、うれしいです。
返信する

コメントを投稿