現在時刻PM10時。
英一はコタツ机に向かっていた。
明日AM10時開始のテストが待っている。
今夜は徹夜を予定していた。
なぜ徹夜なのか。
それは以前、深夜まで勉強して、少し仮眠のつもりで横になったが最後、寝過ごして試験を受け損なった苦い経験があった。
だから寝ないのだ。
それ以前に一夜漬けで単位を修得しようという悪習を改善する前向きな行動変化は英一にはなかった。
その時、来客を知らせるチャイムが鳴った。
こんな日にやってくる奴はだいたい決まっている。
「よう、調子はどうだい」
案の定、健吾がにやけた顔でやってきた。
「どうもこうもないだろ。お前だって同じ試験受けるだろ。もう余裕か?」
健吾はヘルメットを起きながらコタツに滑り込んだ。
「余裕なわけないだろ。ほら、過去問を仕入れてきた。しかも模範解答付きだ」
「うわー助かるなそれ。ちょっとそれ見せて」
チラチラと目を通す。
几帳面な字で模範解答が書き込まれている。
なんだかいけそうな気がする。
「もうこれ一本で試験に挑もう。もう決めた」
英一はコーヒーを作りに、通称「台所」といわれる、流しとコンロがある一角に立った。
「そうだろう俺もこれ一本で試験受けるからよろしく」と健吾は言った。
それから1時間、まじめに二人は向かい合って机に向かっていた。
まあ、解答をまる覚えしているだけなのだが、なんだが、もう楽勝ムードが二人には漂い始めた。
英一は言った。
「カップラーメン食べる?」
「いいね」
ラーメンを食べながら健吾は言った。
「で、最近のゲームはどうなの英一?」
「う~ん。最近はねえ、買いあさるのをやめた。買っても買っても、ぜんぜんおもしろく感じないの。もう末期症状。だから、1本のソフトを出来るだけ長くプレイするようにしてるの。で、今やってるのはDS「ポケモン不思議のダンジョン青の救助隊」
この前にDS「不思議のダンジョン 風来のシレン」をやっていたんだけど、シレンは一回死ぬと、まるはだかにされてスタート地点に必ず戻される仕様になっているの。もうこれがつらくて。でもローグライクゲームも面白いなと思って。で、ポケモンの不思議のダンジョンにしたの。プレイすると経験値が得られてレベルが上がるから、死んでもショックは少ないし、やればやるほどなかなか主人公が死ななくなる。もうこれ一本でしばらくいこうとおもっているんよ」
「へえ~ゲームも大変だな」
健吾はカップラーメンのスープを飲みながら言った。
「で、カメラはどうなの」
英一は健吾に聞いた。
「今ね、キヤノン イオスkissシリーズを集めてる。フィルムカメラ。
もう、ボディの表面がベタベタするの。
ベタベタするのはオールドカメラあるあるで許せるんやけど、どうやら、シャッター幕にもベタベタがひっついて正常に動かない個体が多いのがイオスkissあるあるらしい。
懲りずにジャンクカメラコーナーでイオスkiss3Lのボディを買ったんやけど、シャッター幕にベタベタがこびりついた跡がくっきり付いてるの。もうギャンブルに負けた~って感じ」
「いろいろカメラも大変だな」
英一はコタツ机に向かっていた。
明日AM10時開始のテストが待っている。
今夜は徹夜を予定していた。
なぜ徹夜なのか。
それは以前、深夜まで勉強して、少し仮眠のつもりで横になったが最後、寝過ごして試験を受け損なった苦い経験があった。
だから寝ないのだ。
それ以前に一夜漬けで単位を修得しようという悪習を改善する前向きな行動変化は英一にはなかった。
その時、来客を知らせるチャイムが鳴った。
こんな日にやってくる奴はだいたい決まっている。
「よう、調子はどうだい」
案の定、健吾がにやけた顔でやってきた。
「どうもこうもないだろ。お前だって同じ試験受けるだろ。もう余裕か?」
健吾はヘルメットを起きながらコタツに滑り込んだ。
「余裕なわけないだろ。ほら、過去問を仕入れてきた。しかも模範解答付きだ」
「うわー助かるなそれ。ちょっとそれ見せて」
チラチラと目を通す。
几帳面な字で模範解答が書き込まれている。
なんだかいけそうな気がする。
「もうこれ一本で試験に挑もう。もう決めた」
英一はコーヒーを作りに、通称「台所」といわれる、流しとコンロがある一角に立った。
「そうだろう俺もこれ一本で試験受けるからよろしく」と健吾は言った。
それから1時間、まじめに二人は向かい合って机に向かっていた。
まあ、解答をまる覚えしているだけなのだが、なんだが、もう楽勝ムードが二人には漂い始めた。
英一は言った。
「カップラーメン食べる?」
「いいね」
ラーメンを食べながら健吾は言った。
「で、最近のゲームはどうなの英一?」
「う~ん。最近はねえ、買いあさるのをやめた。買っても買っても、ぜんぜんおもしろく感じないの。もう末期症状。だから、1本のソフトを出来るだけ長くプレイするようにしてるの。で、今やってるのはDS「ポケモン不思議のダンジョン青の救助隊」
この前にDS「不思議のダンジョン 風来のシレン」をやっていたんだけど、シレンは一回死ぬと、まるはだかにされてスタート地点に必ず戻される仕様になっているの。もうこれがつらくて。でもローグライクゲームも面白いなと思って。で、ポケモンの不思議のダンジョンにしたの。プレイすると経験値が得られてレベルが上がるから、死んでもショックは少ないし、やればやるほどなかなか主人公が死ななくなる。もうこれ一本でしばらくいこうとおもっているんよ」
「へえ~ゲームも大変だな」
健吾はカップラーメンのスープを飲みながら言った。
「で、カメラはどうなの」
英一は健吾に聞いた。
「今ね、キヤノン イオスkissシリーズを集めてる。フィルムカメラ。
もう、ボディの表面がベタベタするの。
ベタベタするのはオールドカメラあるあるで許せるんやけど、どうやら、シャッター幕にもベタベタがひっついて正常に動かない個体が多いのがイオスkissあるあるらしい。
懲りずにジャンクカメラコーナーでイオスkiss3Lのボディを買ったんやけど、シャッター幕にベタベタがこびりついた跡がくっきり付いてるの。もうギャンブルに負けた~って感じ」
「いろいろカメラも大変だな」