―「一昨日(令和02年02月18日)」の記事を書き直して、わずかに、要約します。結論は、(44)に示します。―
(01)
①{象、□、□}
②{象、机、車}
③{象、兎、馬}
に於いて、
①{象、□、□}
であれば、
①{少なくとも、象は動物である}。
然るに、
(02)
②{象、机、車}
③{象、兎、馬}
に於いて、
② であれば、{象以外(机、車)は動物ではなく}、
③ であれば、{象以外(兎、馬)も動物ではある}。
然るに、
(03)
②{象、机、車}であれば、
②{象が動物であり}、
③{象、兎、馬}であれば、
③{象も動物である}。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象は動物である。⇔ 象は動物である。
② 象が動物である。⇔ 象は動物であり、象以外は動物でない。
③ 象も動物である。⇔ 象は動物であり、象以外も動物である。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(05)
① 象は動物である。
② 象は動物であり、象以外は動物でない。
③ 象は動物であり、象以外も動物である。
といふことは、「記号」で書くと。
① ∀x(象x→動x)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
③ ∀x{象x→動x&∃y(~象y&動y)}
であって、それぞれの「読み方」は、
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
② すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない。
③ すべてのxについて、xが象であるなあば、xは動物であり、あるyは象ではないが、動物である。
である。
(06)
④ 象は鼻は長い。
といふことは、
④ 象には長い鼻がある。
といふことである。
従って、
(06)により、
(07)
④ 象は鼻は長い。⇔
④ 象には長い鼻がある。⇔
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}⇔
④ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。
(08)
⑤ 象は鼻が長い。
といふことは、
⑤ 象の鼻は長いが、鼻以外は長くない。
といふことである。
従って、
(08)により、
(09)
⑤ 象は鼻が長い。⇔
⑤ 象の鼻は長いが、鼻以外は長くない。⇔
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
⑤ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
(10)
⑥ 象は鼻も長い。
といふことは、
⑥ 象は鼻は長いが、鼻以外が長くない、といふわけではない。
といふことである。
従って、
(09)(10)により、
(11)
⑥ 象は鼻も長い。⇔
⑥ 象は鼻は長いが、鼻以外が長くない、といふわけではない。⇔
⑥ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
⑥ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない、といふわけではない。
然るに、
(12)
(ⅵ)
1 (1)~∀z(~鼻zx→~長z) A
1 (2)∃z~(~鼻zx→~長z) 1量化子の関係
3(3) ~(~鼻cx→~長c) A
3(4) ~( 鼻cx∨~長c) 3含意の定義
3(5) ~鼻cx& 長c 4ド・モルガンの法則
3(6) ∃z(~鼻zx& 長z) 5EI
1 (7) ∃z(~鼻zx& 長z) 136EE
(ⅶ)
1 (1) ∃z(~鼻zx& 長z) A
2 (2) ~鼻cx& 長c A
3(3) ∀z(~鼻zx→~長z) A
3(4) ~鼻cx→~長c) 3UE
2 (5) ~鼻cx 2&E
23(6) ~長c 45MPP
2 (7) 長c 2&E
23(8) ~長c&長c 67&I
2 (9)~∀z(~鼻zx→~長z) 38RAA
従って、
(12)により、
(13)
⑥ ~∀z(~鼻zx→~長z)
⑦ ∃z(~鼻zx& 長z)
に於いて、
⑥=⑦ である。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
⑥ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}
⑦ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
⑥=⑦ である。
従って、
(11)(14)により、
(15)
⑥ 象は鼻も長い。⇔
⑥ 象は鼻は長く、鼻以外も長い。⇔
⑥ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}⇔
⑥ すべてのxについて、あるyはxの鼻であって、長く。あるzはxの鼻ではなく、zは長い。
従って、
(04)(05)(07)(09)(15)により、
(16)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
④ 象は鼻は長い。
⑤ 象は鼻が長い。
⑥ 象は鼻も長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動x)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
③ ∀x{象x→動x&∃y(~象y&動y)}
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「述語論理」に、相当する。
(17)
⑦ 象が鼻は長い。
といふことは、
⑦ 象は鼻は長いが、象以外の動物の鼻は長くない。
といふことである。
然るに、
(18)
⑦ 象は鼻は長いが、象以外の動物はの鼻は長くない。⇔
⑦ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x→~∃y(鼻yx&長y)}⇔
⑦ すべてのxについて、xが象ならば、あるyはxの鼻であって、長く、xが象でないならば、xの鼻であって、長いyは存在しない。
従って、
(17)(18)により、
(19)
⑦ 象が鼻は長い。⇔
⑦ 象は鼻は長いが、象以外の動物はの鼻は長くない。⇔
⑦ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x→~∃y(鼻yx&長y)}⇔
⑦ すべてのxについて、xが象ならば、あるyはxの鼻であって、長く、xが象でないならば、xの鼻であって、長いyは存在しない。
(20)
⑧ 象が鼻が長い。
といふことは、
⑧ 象以外に、鼻が長い動物はゐない。
といふことである。
然るに、
(21)
⑧ 象以外に、鼻が長い動物はゐない。
といふことは、
⑧ 象以外に、鼻は長いが、鼻以外は長くない動物はゐない。
といふことである。
然るに、
(22)
② 象が動物である。
⑤ 象は鼻が長い。
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
を「合成」すると、
⑧ 象が鼻が長い。⇔
⑧ 象以外に、鼻が長い動物はゐない。⇔
⑧ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
といふ、ことになる。
然るに、
(23)
(ⅷ)
1 (1)~象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)] A
1 (2)~象a→~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] A
3 (3)~象a
13 (4) ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] 23MPP
13 (5) ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z) 4ド・モルガンの法則
13 (6) ∃y(鼻ya&長y)→~∀z(~鼻za→~長z) 5含意の定義
7 (7) ∃y(鼻ya&長y) A
137 (8) ~∀z(~鼻za→~長z) 67MPP
137 (9) ∃z~(~鼻ca→~長c) 8量化子の関係
ア (ア) ~( 鼻ca∨~長c) 9含意の定義
ア (イ) ~鼻ca& 長c ア、ド・モルガンの法則
ア (ウ) ∃z(~鼻za& 長z) イEI
137 (エ) ∃z(~鼻za& 長z) クアウEE
13 (オ) ∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z) 7エCP
1 (カ)~象a→[∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z)] 3オCP
キ(キ)~象a& ∃y(鼻ya&長y) A
キ(ク)~象a キ&E
1 キ(ケ) [∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z)] カクMPP
キ(コ) ∃y(鼻ya&長y) キ&E
1 キ(サ) ∃z(~鼻za& 長z) ケコMPP
1 (シ) ~象a&∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z) キサ
1 (ス) ~象x&∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z) シUI
(ⅸ)
1 (1) ~象x&∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z) A
1 (2) ~象a&∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z) 1UE
3 (3) ~象a A
4 (4) ∃y(鼻ya&長y) A
34 (5) ~鼻a&∃y(鼻ya&長y) 34&I
134 (6) ∃z(~鼻za& 長z) 25MPP
7 (7) ~鼻ca& 長c A
7 (8) ~(鼻ca∨~長c) 7ド・モルガンの法則
7 (9) ~(~鼻ca→~長c) 8含意の定義
7 (ア) ∃z~(~鼻za→~長c) 9EI
134 (イ) ∃z~(~鼻za→~長c) 67アEE
134 (ウ) ~∀z(~鼻za→~長c) イ量化子の関係
13 (エ) ∃y(鼻ya&長y)→~∀z(~鼻za→~長c) 4ウCP
13 (オ) ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z) エ含意の定義
13 (カ) ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] オ、ド・モルガンの法則
1 (キ)~象a→~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)] 3カCP
1 (ク)~象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)] キUI
従って、
(23)により、
(24)
⑧ ~象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]
⑨ ~象x&∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)
に於いて、
⑧=⑨ である。
従って、
(22)(23)(24)により、
(25)
⑧ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
⑨ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x& ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
⑧=⑨ である。
然るに、
(26)
⑧ ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]&~象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx&長z)}⇔
⑧ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くなく、xが象ではなく、yがxの鼻であって長いならば、あるzはxの鼻ではなくて、長い。
といふことは、
⑧ 象は、鼻は長く、鼻以外は長くないが、象以外に、鼻が長い動物は、鼻以外も長い。
といふ、ことである。
然るに、
(27)
⑧ 象は、鼻は長く、鼻以外は長くないが、象以外に、鼻が長い動物は、鼻以外も長い。
といふことは、
⑧ 鼻は長く、鼻以外は長くない動物は、象だけである。
といふことである。
然るに、
(28)
⑧ 鼻は長く、鼻以外は長くない動物は、象だけである。
といふことは、
⑧ 象が鼻が長い。
といふことである。
従って、
(20)~(28)により、
(29)
⑧ 象が鼻が長い。⇔
⑧ 象以外に、鼻が長い動物はゐない。
⑧ ∀x{象x→[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]&~象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx&長z)}⇔
⑧ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くなく、xが象ではなく、yがxの鼻であって長いならば、あるzはxの鼻ではなくて、長い。
然るに、
(30)
⑨ 象が鼻も長い。
といふことは、
⑨ 象は、鼻と、鼻以外も長いが、象以外の動物の鼻が長がければ、その動物の鼻以外は長くない。
といふことである。
然るに、
(31)
⑨ 象は、鼻と、鼻以外も長いが、象以外の動物の鼻が長がければ、その動物の鼻以外は長くない。⇔
⑨ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)→~∃z(~鼻zx&長z)}⇔
⑨ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、あるzはxの鼻ではなくて、長く、xが象でなくて、あるyがxの鼻であって、長いならば、xの鼻でなくて、長いzは存在しない
従って、
(30)(31)により、
(32)
⑨ 象が鼻も長い。⇔
⑨ 象は、鼻と、鼻以外も長いが、象以外の動物の鼻が長がければ、その動物の鼻以外は長くない。⇔
⑨ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)→~∃z(~鼻zx&長z)}⇔
⑨ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、あるzはxの鼻ではなくて、長く、xが象でなくて、あるyがxの鼻であって、長いならば、xの鼻でなくて、長いzは存在しない
従って、
(16)(19)(29)(32)により、
(33)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
④ 象は鼻は長い。
⑤ 象は鼻が長い。
⑥ 象は鼻も長い。
⑦ 象が鼻は長い。
⑧ 象が鼻が長い。
⑨ 象が鼻も長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動x)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
③ ∀x{象x→動x&∃y(~象y&動y)}
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}
⑦ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x→~∃y(鼻yx&長y)}
⑧ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx&長z)}
⑨ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)→~∃z(~鼻zx&長z)}
といふ「述語論理」に、相当する。
(34)
⑩ 象も鼻は長い。
といふことは、
⑩ 象は鼻は長いが、象以外の動物の鼻で、長い鼻が存在しない、といふわけではない。
といふことである。
然るに、
(35)
⑩ 象は鼻は長いが、象以外の動物の鼻ならば、長い鼻が存在しない、といふわけではない。⇔
⑩ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~[~象x→~∃y(鼻yx&長y)]}⇔
⑩ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、xが象でないならば、xの鼻であって、長いyが存在しない、といふわけではない。
然るに、
(36)
(a)
1(1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~[~象x→~∃y(鼻yx&長y)]} A
1(2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~[~象a→~∃y(鼻ya&長y)]} A
1(3) 象a→∃y(鼻ya&長y) 2UE
1(4) ~[~象a→~∃y(鼻ya&長y)] 2UE
1(5) ~[ 象a∨~∃y(鼻ya&長y)] 4含意の定義
1(6) ~象a& ∃y(鼻ya&長y) 5ド・モルガンの法則
1(7) 象a→∃y(鼻ya&長y)& ~象a& ∃y(鼻ya&長y) 36&I
1(8)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ~象x& ∃y(鼻yx&長y)} 7UI
(b)
1 (1)∀x{象a→∃y(鼻ya&長y)& ~象a& ∃y(鼻ya&長y)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)& ~象a& ∃y(鼻ya&長y) 1UE
1 (3) 象a→∃y(鼻ya&長y) 2&E
1 (4) ~象a& ∃y(鼻ya&長y) 2&E
5(5) ~象a→~∃y(鼻ya&長y) A
1 (6) ~象a 4&E
15(7) ~∃y(鼻ya&長y) 56MPP
1 (8) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
15(9) ~∃y(鼻ya&長y)&
∃y(鼻ya&長y) 78&I
1 (ア) ~[~象a→~∃y(鼻ya&長y)] 59RAA
1 (イ) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~[~象a→~∃y(鼻ya&長y)] 3ア&I
1 (ウ)∀x{象a→∃y(鼻ya&長y)&~[~象a→~∃y(鼻ya&長y)]} イUI
従って、
(36)により、
(37)
(a)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~[~象x→~∃y(鼻yx&長y)]}
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ~象x& ∃y(鼻yx&長y)}
に於いて、
(a)=(b)である。
従って、
(34)(35)(36)により、
(38)
⑩ 象も鼻は長い。⇔
⑩ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x&∃y(鼻yx&長y)}⇔
⑩ すべてのxについて、xが象ならば、あるyはxの鼻であって長く、xは象でなくとも、あるyはxの鼻であって長い。
然るに、
(33)により、
(39)
⑤ 象は鼻が長い。⇔
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
従って、
(38)(39)により、
(40)
⑤ 象は鼻が長い。 と、
⑤ 象は鼻が長い。 を、「合成」すると、
⑪ 象も鼻が長い。⇔
⑪ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
⑪ すべてのxについて、xが象ならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くなく、xは象でなくとも、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くなくない。
然るに、
(41)
⑫ 象も鼻も長い。
といふことは、
⑫ 象と、象の他に、鼻と鼻以外が長い動物がゐる。
といふことである。
然るに、
(42)
⑫ 象と、象の他に、鼻と鼻以外が長い動物がゐる。
⑫ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}⇔
⑫ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であり、長く、あるzはxの鼻以外であるが、長く、xが象でなくとも、あるyはxの鼻であり、長く、あるzはxの鼻以外であるが、長い。
従って、
(41)(42)により、
(43)
⑫ 象も鼻も長い。⇔
⑫ 象と、象の他に、鼻と鼻以外が長い動物がゐる。
⑫ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}⇔
⑫ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であり、長く、あるzはxの鼻以外であるが、長く、xが象でなくとも、あるyはxの鼻であり、長く、あるzはxの鼻以外であるが、長い。
従って、
(33)(38)(40)(43)により、
(44)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
④ 象は鼻は長い。
⑤ 象は鼻が長い。
⑥ 象は鼻も長い。
⑦ 象が鼻は長い。
⑧ 象が鼻が長い。
⑨ 象が鼻も長い。
⑩ 象も鼻は長い。
⑪ 象も鼻が長い。
⑫ 象も鼻も長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動x)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
③ ∀x{象x→動x&∃y(~象y&動y)}
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
⑤ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}
⑦ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x→~∃y(鼻yx&長y)}
⑧ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx&長z)}
⑨ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)→~∃z(~鼻zx&長z)}
⑩ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x&∃y(鼻yx&長y)}
⑪ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑫ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「述語論理」に、相当する。
然るに、
(45)
日常言語の文から述語計算の文の翻訳のためには、一般にあたまが柔軟であることが必要である。なんら確定的な規則があるわけでなく、量記号に十分に馴れるまでには、練習を積むことが必要である。そこに含まれている仕事は翻訳の仕事に違いないけれども、しかしそこへ翻訳が行われる形式言語は、自然言語のシンタックスとは幾らか違ったシンタックスをもっており、また限られた述語―論理的結合記号、変数、固有名、述語文字、および2つの量記号―しかもたない。その言語のおもな長所は、記法上の制限にもかかわらず、非常に広範な表現能力をもっていることである(E.J.レモン 著、武生治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、130頁)。
然るに、
(46)
⑩ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x&∃y(鼻yx&長y)}
⑪ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑫ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「述語論理式」が書けるようになるためには、確かに、
(a)あたまが柔軟であることが必要であるし、
(b)なんら確定的な規則があるわけではないし、
(c)量記号に十分に馴れるまでには、練習を積むことが必要である。
従って、
(47)
「練習を積むこと」を厭はない人でなければ、
⑩ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~象x&∃y(鼻yx&長y)}
⑪ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑫ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)&~象x&∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}
といふ「式」を、書けるようには、ならないのが、「普通」であると、思はれる。