日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(532)「ド・モルガンの法則」:「連言(∩)と選言(∪)」が混在する場合(Ⅱ)。

2020-02-25 20:15:05 | 論理

(01)
―「前回(2020年2月23日)」は、「代入」で求めたものの、「今回」は、「直接計算」する。―
(ⅰ)
1      (1) ~{ P&( Q∨ R)}  A
      (2) ~(~P∨(~Q&~R)}  A
  3    (3)   ~P           A
 23    (4)   ~P∨(~Q&~R)   3∨I
 23    (5) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  24&I
 2     (6)  ~~P           3RAA
 2     (7)               6DN
   8   (8)      (~Q&~R)   A
   8   (9)   ~P∨(~Q&~R)   8∨I
 2 8   (ア) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  29&I
 2     (イ)     ~(~Q&~R)   8RAA
    ウ  (ウ)     ~( Q∨ R)   A
     エ (エ)        Q       A
     エ (オ)        Q∨ R    エ∨I
    ウエ (カ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   イオ&I
    ウ  (キ)       ~Q       エカRAA
      ク(ク)           R    A
      ク(ケ)        Q∨ R    ク∨I
    ウ ク(コ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   ウケ&
    ウ  (サ)          ~R    クコRAA
    ウ  (シ)       ~Q&~R    キサ&I
 2  ウ  (ス)     ~(~Q&~R)&
                (~Q&~R)   イシ&I
 2     (セ)    ~~( Q∨ R)   ウスRAA
 2     (ソ)      ( Q∨ R)   セDN
 2     (タ)    ( Q∨ R)   7ソ&I
12     (チ)  ~{P&( Q∨ R)}&   
             {P&( Q∨ R)}  1タ&I
1      (ツ)~~(~P∨(~Q&~R)}  チRAA
1      (テ)   ~P∨(~Q&~R)   ツDN
(ⅱ)
1      (1)   ~P∨(~Q&~R)   A
      (2)    P&( Q∨ R)   A
  3    (3)   ~P           A
 2     (4)    P           2&E
 23    (5)   ~P&P         34&I
  3    (6)  ~{P&( Q∨ R)}  5RAA
 2     (7)        Q∨ R    2&E
   8   (8)       ~Q&~R    A
    9  (9)        Q       A
   8   (ア)       ~Q       8&E
   89  (イ)        Q&~Q    9ア&I
    9  (ウ)     ~(~Q&~R)   8イRAA
     エ (エ)           R    A
   8   (オ)          ~R    8&E
   8 エ (カ)        R&~R    エオ&I
     エ (キ)     ~(~Q&~R)   8カRAA
 2     (ク)     ~(~Q&~R)   79ウエキ∨E
 2 8   (ケ)      (~Q&~R)&
               ~(~Q&~R)   8ク&I
   8   (コ)  ~{P&( Q∨ R)}  ケRAA
1      (サ)  ~{P&( Q∨ R)}  1368コ∨E
従って、
(01)により、
(02)
① ~{ P&( Q∨ R)}
②     ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
「演算子」としての「&」と、
「演算子」としての「∨」の「結合力」は「等しい」。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ~{ P&( Q∨ R} 
②     ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② であるならば、
③ ~{(P& Q)∨ R} 
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
③=④
でなければ、ならない。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1(1)~{(P& Q)∨ R} A
1(2) ~(P& Q)&~R  1ド・モルガンの法則
1(3) ~(P& Q)     2&E
1(4)  ~P∨~Q      3ド・モルガンの法則
1(5)         ~R  2&E
1(6) (~P∨~Q)&~R  45&I
(ⅳ)
1(1) (~P∨~Q)&~R  45&I
1(2) (~P∨~Q)     1&E
1(3) ~(P& Q)     2ド・モルガンの法則
1(4)         ~R  1&E
1(5) ~(P& Q)&~R  34&I
1(6)~{(P& Q)∨ R} 5ド・モルガンの法則
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ~{ P&( Q∨ R)} 
②     ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② であるならば、果たして、
③ ~{(P& Q)∨ R} 
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
① ~{ P&( Q∨ R)}
②     ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R} 
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(07)により、
(08)
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① ~{ P&( ~Q∨ R)}
②     ~P∨(~~Q&~R)
③ ~{(P& ~Q)∨ R} 
④   (~P∨~~Q)&~R
従って、
(08)により、
(09)
「二重否定律(DN)」により、
① ~{ P&(~Q∨ R)}
②     ~P∨( Q&~R)
③ ~{(P&~Q)∨ R}
④   (~P∨ Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(09)により、
(10)
「連言(&)と選言(∨)」が混在する場合の「ド・モルガンの法則」は、例へば、
① ~{ P&(~Q∨ R)}
②     ~P∨( Q&~R)
③ ~{(P&~Q)∨ R}
④   (~P∨ Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(11)
「君子不以其所以養人者害人」と「その対偶」の「述語論理」(2020年2月23日)。でも書いたものの、
あるいは、探し方が悪いのかもしれませんが、
① ~{ P&(~Q∨ R)}
②     ~P∨( Q&~R)
③ ~{(P&~Q)∨ R}
④   (~P∨ Q)&~R
のやうに、「連言(&)と選言(∨)」が混在する場合の「ド・モルガンの法則」に関する「説明」は、少なくとも、「グーグルの1ページ目」では、見付けることが出来ません。


(531)「ド・モルガンの法則」と「含意の定義」と「命題計算」。

2020-02-25 12:37:10 | 論理

(01)
(a)
 1   (1) ~( P& Q)  A
  2  (2) ~(~P∨~Q)  A
   3 (3)   ~P      A
   3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
  23 (5) ~(~P∨~Q)&
  23 (6)  (~P∨~Q)  24&I
  2  (7)  ~~P      3RAA
  2  (8)    P      7DN
    9(9)      ~Q   A
    9(ア)   ~P∨~Q   9∨I
  2 9(イ) ~(~P∨~Q)&
          (~P∨~Q)  2ア&I
  2  (ウ)     ~~Q   9イRAA
  2  (エ)       Q   ウDN
  2  (オ)    P& Q   8エ&I
 12  (カ) ~( P& Q)&
          ( P& Q)
 1   (キ)~~(~P∨~Q)  2カRAA
 1   (ク)   ~P∨~Q   キDN
(b)
1    (1) ~( P& Q& R)  A
 2   (2) ~(~P∨~Q∨~R)  A
  3  (3)   ~P         A
  3  (4)   ~P∨~Q      3∨I
  3  (5)   ~P∨~Q∨~R   4∨I
 23  (6) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  25&I
 2   (7)  ~~P         3RAA
 2   (8)    P         7DN
   9 (9)      ~Q      A
   9 (ア)   ~P∨~Q      9∨I
   9 (イ)   ~P∨~Q∨~R   ア∨I
 2 9 (ウ) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  2イ&I
 2   (エ)     ~~Q      9ウRAA
 2   (オ)       Q      エDN
    カ(カ)         ~R   A
    カ(キ)      ~Q∨~R   カ∨I
    カ(ク)   ~P∨~Q∨~R   キ∨I
 2  カ(ケ) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  2ク&I
 2   (コ)        ~~R   カケDN
 2   (サ)          R   コDN
 2   (シ)    P& Q      8オ&I
 2   (ス)    P& Q& R   サシ&I
12   (セ) ~( P& Q& R)&
          ( P& Q& R)  1ス&I
1    (ソ)~~(~P∨~Q∨~R)  2セRAA
1    (タ)   ~P∨~Q∨~R   ソDN
(02)
(c)
 1   (1) ~P∨~Q  A
  2  (2)  P& Q  A
   3 (3) ~P     A
  2  (4)  P     2&E
  23 (5) ~P&P   34&I
   3 (6)~(P& Q) 25RAA
    7(7)    ~Q  A
  2  (8)     Q  2&E
  2 7(9)  ~Q&Q  78&I
    7(ア)~(P& Q) 29RAA
 1   (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
(d)
1    (1) ~P∨~Q∨~R  A
 2   (2)  P& Q& R  A
  3  (3) ~P        A
 2   (4)  P        2&E
 23  (5) ~P&P      34&I
  3  (6)~(P& Q& R) 25RAA
   7 (7)    ~Q     A
 2   (8)     Q     2&E
 2 7 (9)    ~Q&Q   78&I
   7 (ア)~(P& Q& R) 29RAA      
    イ(イ)       ~R  A
 2   (ウ)        R  2&E
 2  イ(エ)     ~R&R  イウ&
    イ(オ)~(P& Q& R) 2エRAA
1    (カ)~(P& Q& R) 1367アイオ∨E
従って、
(01)(02)により、
(03)
(ⅰ)~(P&Q)  ⇔ ~P∨~Q
(〃)~(P&Q&R)⇔ ~P∨~Q∨~R
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が、成立する。
(04)
(e)
  1  (1)~(P∨Q)  A
   2 (2)  P     A
   2 (3)  P∨Q   2∨I
  12 (4)~(P∨Q)&
         (P∨Q)  13&I
  1  (5) ~P     24RAA
    6(6)    Q   A
    6(7)  P∨Q   6∨I
  1 6(8)~(P∨Q)&
         (P∨Q)  16&I
  1  (9)   ~Q   68RAA
  1  (ア)~P&~Q   59&I
(f)
1   (1) ~(P∨Q∨R)  A
 2  (2)   P       A
 2  (3)   P∨Q     2∨I
 2  (4)   P∨Q∨R
12  (5) ~(P∨Q∨R)&
         (P∨Q∨R)  14&I
1   (6)  ~P       2RAA
  7 (7)     Q     A
  7 (8)   P∨Q     7∨I
  7 (9)   P∨Q∨R   8∨I
1 7 (ア) ~(P∨Q∨R)&
         (P∨Q∨R)  19&I
1   (イ)    ~Q     7アRAA
   ウ(ウ)       R   A
   ウ(エ)     Q∨R   ウ∨I
   ウ(オ)   P∨Q∨R   エ∨I
1  ウ(カ) ~(P∨Q∨R)&
         (P∨Q∨R)  1オ&I
1   (キ)      ~R   ウカRAA
1   (ク)~P&~Q      6イ&I
1   (ケ)~P&~Q&~R   キク&I
(05)
(g)
 1   (1)  ~P&~Q   A
  2  (2)   P∨ Q   A
 1   (3)  ~P      1&E
   4 (4)   P      A
 1 4 (5)  ~P& P   34&I
   4 (6)~(~P&~Q)  15RAA
 1   (7)     ~Q   1&E
    8(8)      Q   A
 1  8(9)   Q&~Q   78&I
    8(ア)~(~P&~Q)  19RAA
  2  (イ)~(~P&~Q)  2468ア∨E
 12  (ウ) (~P&~Q)&
       ~(~P&~Q)  1イ&I
 1   (エ) ~(P∨ Q)  2ウRAA
(h)
1    (1)  ~P&~Q&~R   A
 2   (2)   P∨ Q∨ R   A
1    (3)  ~P         1&E
  4  (4)   P         A
1 4  (5)  ~P& P      34&I
  4  (6)~(~P&~Q&~R)  15RAA
1    (7)     ~Q      1&E
   8 (8)      Q      A
1  8 (9)   Q&~Q      A
   8 (ア)~(~P&~Q&~R)  19RAA
1    (イ)        ~R   1&E
    ウ(ウ)         R   A
1   ウ(エ)      ~R&R   イウ&I
    ウ(オ)~(~P&~Q&~R)  1エRAA
 2   (カ)~(~P&~Q&~R)  1368アウオイウ∨E
従って、
(04)(05)により、
(06)
(ⅱ)~(P∨Q)  ⇔ ~P&~Q
(〃)~(P∨Q∨R)⇔ ~P&~Q&~Q
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が、成立する。
従って、
(03)(06)により、
(07)
(ⅰ)~(P&Q)  ⇔ ~P∨~Q
(〃)~(P&Q&R)⇔ ~P∨~Q∨~R
(ⅱ)~(P∨Q)  ⇔ ~P&~Q
(〃)~(P∨Q∨R)⇔ ~P&~Q&~Q
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が、成立する。
然るに、
(01)(02)(04)(05)により、
(08)
(ⅰ)~(P&Q)  ⇔ ~P∨~Q
(ⅱ)~(P∨Q)  ⇔ ~P&~Q
といふ「等式」と、
(ⅰ)~(P&Q&R)⇔ ~P∨~Q∨~R
(ⅱ)~(P∨Q∨R)⇔ ~P&~Q&~Q
といふ「等式」は、「計算」としては、「命題の数」が、一方は「2つ」で、一方が「3つ」であるといふことに、過ぎない。
従って、
(09)
(ⅰ)~(P&Q)  ⇔ ~P∨~Q
(〃)~(P&Q&R)⇔ ~P∨~Q∨~R
(ⅱ)~(P∨Q)  ⇔ ~P&~Q
(〃)~(P∨Q∨R)⇔ ~P&~Q&~Q
といふ「等式」が成立する以上、当然、
(ⅰ)~(P&Q)    ⇔ ~P∨~Q
(〃)~(P&Q&R)  ⇔ ~P∨~Q∨~R
(〃)~(P&Q&R&S)⇔ ~P∨~Q∨~R∨~S
(ⅱ)~(P∨Q)    ⇔ ~P&~Q
(〃)~(P∨Q∨R)  ⇔ ~P&~Q&~Q
(〃)~(P∨Q∨R∨S)⇔ ~P&~Q&~Q&~S
といふ「等式」が成立する。
然るに、
(10)
右の「等式」は、
(ⅰ)~(0&1)    ⇔ ~0∨~1
(〃)~(0&1&2)  ⇔ ~0∨~1∨~2
(〃)~(0&1&2&3)⇔ ~0∨~1∨~2∨~3
(ⅱ)~(0∨1)    ⇔ ~0&~1
(〃)~(0∨1∨2)  ⇔ ~0&~1&~2
(〃)~(0∨1∨2∨3)⇔ ~0&~1&~2&~3
といふ風に、書くことが出来る。
従って、
(09)(10)により、
(11)
「ド・モルガンの法則」は、「(2以上の)自然数」と「同じ個数(無限個)」の「命題」に於いても、成立する。
cf.
数学的帰納法(mathematical induction)。
然るに、
(12)
(ⅰ)
 1  (1)    P→~Q   A
  2 (2) ~(~P∨~Q)  A
   3(3)   ~P      A
   3(4)   ~P∨~Q   3∨I
  23(5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  24&I
  2 (6)  ~~P      35RAA
  2 (7)    P      6DN
 12 (8)      ~Q   17MPP
 12 (9)   ~P∨~Q   8∨I
 12 (ア) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  29&I
 1  (イ)~~(~P∨~Q)  2アRAA
 1  (ウ)   ~P∨~Q   イDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ ~Q   A
 2    (2)  P&~~Q   A
  3   (3) ~P       A
 2    (4)  P       2&E
 23   (5) ~P&P     34&I
  3   (6)~(P&~~Q)  25RAA
   7  (7)     ~Q   A
 2    (8)    ~~Q   2&E
 2 7  (9) ~Q&~~Q   67&I
   7  (ア)~(P&~~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P       A
     エ(エ)    ~~Q   A
    ウエ(オ)  P&~~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~~Q)&
          (P&~~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     ~Q   キDN
1     (ケ)  P→ ~Q   ウクCP
従って、
(12)により、
(13)
①  P→~Q
② ~P∨~Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)により、
(14)
② ~P∨~Q
③ ~(P&Q)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
①  P→~Q
② ~P∨~Q
③ ~(P&Q)
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(16)
Q=~Q
といふ「代入(Substitutuion)」を行ふと、
①  P→~~Q
② ~P∨~~Q
③ ~(P&~Q)
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(17)
「二重否定律(DN)」により、
①   P→ Q
②  ~P∨ Q
③ ~(P&~Q)
に於いて、
①=②=③ であるが、
①=② を称して、「含意の定義」といひ、
①=③ を称して、「含意の定義」といふ。
然るに、
(18)
(ⅰ)
1  (1) (P& Q)→R A
1  (2)~(P& Q)∨R 1含意の定義
 3 (3)~(P& Q)   A
 3 (4) ~P∨~Q    3ド・モルガンの法則
 3 (5) ~P∨~Q ∨R 4∨I
  6(6)        R A
  6(7)    ~Q ∨R 6∨I
  6(8) ~P∨~Q ∨R 7∨I
1  (9) ~P∨~Q ∨R 23568∨E
1  (ア)(~P∨~Q)∨R 9結合法則
(ⅱ)
1  (1)(~P∨~Q)∨R A
 2 (2)(~P∨~Q)   A
 2 (3)~(P& Q)   3ド・モルガンの法則
 2 (4)~(P& Q)∨R 3∨I
  5(5)        R A
  5(6)~(P& Q)∨R 5∨I
1  (7)~(P& Q)∨R 12456∨E
1  (8) (P& Q)→R 7含意の定義
従って、
(18)により、
(19)
①  (P& Q)→R
② (~P∨~Q)∨R
に於いて、
①=② である。
然るに、
(20)
(ⅰ)
1  (1)  (P&Q)→ R  A
 2 (2)  (P&Q)&~R  A
 2 (3)  (P&Q)     2&E
12 (4)         R  13MPP
 2 (5)        ~R  2&E
12 (6)      R&~R   45&I
1  (7)~{(P&Q)&~R} 26RAA
(ⅲ)
1  (1)~{(P&Q)&~R} A
1  (2) ~(P&Q)∨ R  1ド・モルガンの法則
1  (3)  (P&Q)→ R  2含意の定義
従って、
(20)により、
(21)
①   (P&Q)→R
③ ~{(P&Q)&~R}
に於いて、
①=③ である。
従って、
(19)(21)により、
(22)
①   (P& Q)→ R
②  (~P∨~Q)∨ R
③ ~{(P& Q)&~R}
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(23)
同じこと」なので、敢へて、一つだけ「計算」すると、
(ⅰ)
1  (1) (P& Q& R)→S A
1  (2)~(P& Q& R)∨S 1含意の定義
 3 (3)~(P& Q& R)   A
 3 (4) ~P∨~Q∨~R    3ド・モルガンの法則
 3 (5) ~P∨~Q∨~R ∨S 4∨I
  6(6)           S A
  6(7)       ~Q ∨S 6∨I
  6(8)    ~Q∨~R ∨S 7∨I
  6(9) ~P∨~Q∨~R ∨S 8∨I
1  (ア) ~P∨~Q∨~R ∨S 23569∨E
1  (イ)(~P∨~Q∨~R)∨S ア結合法則
従って、
(17)(22)(23)により、
(24)
①   (P& Q& R)→ S
②  (~P∨~Q∨~R)∨ S
③ ~{(P& Q& R)&~S}
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(25)
①   (P& Q)→ R
②  (~P∨~Q)∨ R
③ ~{(P& Q)&~R}
に於いて、
①=②=③ であること覚えてゐれば、
①   P→ Q
②  ~P∨ Q
③ ~(P&~Q)
に於いて、
①=②=③ ことも、
①   (P& Q& R)→ S
②  (~P∨~Q∨~R)∨ S
③ ~{(P& Q& R)&~S}
に於いて、
①=②=③ であることも、両方とも、思ひだすことが、出来る。
然るに、
(26)
①   P→ R
②  ~P∨ R
③ ~{P&~R}
に於いて、
P=(P&Q)
といふ「代入(Substitutuion)」を行ふと、
①   (P&Q)→ R
②  ~(P&Q)∨ R
③ ~{(P&Q)&~R}
然るに、
(27)
「ド・モルガンの法則」により、
②  ~(P&Q)=(~P∨~Q)
であるため、
①   (P&Q)→ R
②  ~(P&Q)∨ R
③ ~{(P&Q)&~R}
であるならば、
①   (P& Q)→ R
②  (~P∨~Q)∨ R
③ ~{(P& Q)&~R}
である。
従って、
(01)~(27)により、
(28)
以上に於いて、「計算ミス」は無い。
然るに、
(29)
「命題計算(Propositional calculus)」は、「1(真)と0(偽)」だけを、「値(value)」とする「計算」である。
従って、
(30)
①   P→ R
②  ~P∨ R
③ ~{P&~R}
に於いて、
P=(P&Q)
といふ「代入(Substitutuion)」を行ふといふことは、
①   P→ R
②  ~P∨ R
③ ~{P&~R}
に於いて、
P=1(真) または、
P=0(偽) といふ「代入(Substitutuion)」を行ふ。といふことである。
然るに、
(31)
①   P→ R
②  ~P∨ R
③ ~{P&~R}
に於いて、
①=②=③ であるならば、当然、
①   1→ R
②  ~1∨ R
③ ~{1&~R}
に於いても、
①=②=③ であるし、
①   0→ R
②  ~0∨ R
③ ~{0&~R}
に於いても、
①=②=③ である。
従って、
(01)~(31)により、
(32)
以上の「内容」は、
①   P→ R
②  ~P∨ R
③ ~{P&~R}
に於いて、
①=②=③ であるならば、当然、
①   1→ R
②  ~1∨ R
③ ~{1&~R}
に於いても、
①=②=③ であるし、
①   0→ R
②  ~0∨ R
③ ~{0&~R}
に於いても、
①=②=③ である。
といふことに対する、「確認」である。
といふ風に、言へないこともない。
(33)
(S1)証明された定理の任意の代入例に対して、証明が見出されうる。
(S1)A proof can be found for any substitution-instance of a proved theorem.
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、69頁と原文)
といふことは、「実感」としても、確かに、「正しい」。