コンピレーションアルバム『Voice Colors~あなたといたころ』を聴いている。
「この企画は、歌唱力豊かなアーティストたちによる日本のPOPS、カバー集です。昔、海外のミュージック・シーンで、その当時はたまたヒットまで居たらなかったが本当はヒットしていたはずの名曲、つまり、眠っている曲を"SLEEPER HITS"と称していました。日本のPOPS(ROCK)の中にも人々が忘れかけている曲やアルバムの中の佳曲等、この"SLEEPER HITS"は数多くあります。誰もが共感できる歌詞、メロディ不毛の時代と言われる昨今、美しい旋律~メロディ(=ライン)をもった隠れた名曲や普遍的なLOVE SONGの数々。"良い曲は時代や流行を越え、いつ聴いても新鮮!"そんな"SONG OPIENTED=楽曲指向"をコンセプトに、本来は自作・自演を主としてきたアーティストが"シンガー"として共演します。
このアルバムが大人のひとだけでなく、人生の中で最も多感で感(受)性 豊かな時期を過ごす若者にも届きますよう、"スタンダード"と呼ばれる日本のPOPSをつなげ、そして歌い継がれ欲しいと願っています。
(高宮正史 Voice Colorプロデューサー)」
いい歌です。いい曲です。
みなさんも是非聴いてみて下さい。特集ページはこちら( PCのみです)。
ギタリスト梶原順さんとベーシストの渡辺直樹さんのデュオライブ『Duo~瀬戸内旅情・薬研掘編~』を観にLIVE Cafe Jiveへ。もともとは順さんが、4月に亡くなられた浅野ブッチャー祥之さんと『JとB』として来られるはずだったライブでした。そういうわけで、ブッチャーさんの追悼ライブでもあり、Jiveには県外からもたくさんの方が来られていました。
では、ライブレポ。
今日の順さんは白いTシャツに黒のパンツ白いスニーカーというさわやかな出で立ち。
一方の渡辺さんは赤のシャツにGパン、サングラスっていうワイルドな雰囲気。
ライブスタートはいつも通り、挨拶代わりに2曲。
今日はパットメセニーの『トラベルズ』とアントニオ・カルロス・ジョビンの『トリステ』の2曲でした。続いて短いMCの後、今度は渡辺さんのオリジナル曲から2曲『Night Flight』と『Peace』(だったかな)。順さんの曲(JとB)の曲から『Begining』と『Smiling』。
実はこの『Begining』のイントロのバッキングで、ブッチャーさんのあの渋い顔を思い出してしまって、ちょっぴり泣きそうになりました。
目をつぶったらそこにブッチャーさんがおられるような気さえする音。
きっとそれは順さんのギターが今日はいつものガットギターじゃなくてスチール弦だったせいもあるんですね。
ブッチャーさんと言えばいつも怒ったような顔をして演奏されてたましたけど、その姿を見るのも好きでした。「男らしい」という表現がピッタリのブッチャーさんのギター。
しかもブッチャーさんはその怖い顔のままで、みんなが笑いすぎてお腹が痛くなるくらい面白いことを言われるのでさらに可笑しい。「笑いはタイミング」というのがモットーで「タイミングの会」というのをひそかに結成されておられたブッチャーさん。面白いことを言う時のブッチャーさんはちょっと巻き舌で、そしてちょっと声にパワーが入り、この「今から面白いこと言うぞ~」って感じが独特で、これがまたよく会場をハジけさせてました。これはブッチャーさんがギターソロに入る時の感じとちょっと似ていたかも。
いつもJとBのライブでは半分くらいはMC。これがまたすごく楽しみだったのです。
私はJとBのライブでずいぶんたくさんの往年の名曲たちに出会えました。
今日は「MC少なめでお届けしようと思います。」って順さん(一同笑)
でもやっぱりたくさんしゃべって下さってました。
それにしても、ギターとベースだけでインストでここまで聴かせられるのはホントにこの順さんと渡辺さんの2人ならでは。渡辺貞夫、ビートルズ、スティービーワンダー、そしてお2人それぞれのオリジナル曲。次々に演奏される名曲たちのお2人のアレンジはどれも素晴らしく、一緒に聴いていたギタリストの砂原くんとSecretのボーカルのAkiちゃんもため息でした。
実は順さんと渡辺さんは今までスタジオワークや歌もののバックとして一緒に演奏することはあっても、2人だけツアーでライブをするのは今回が初めてとか。でもお2人の息もぴったりと合っていてとっても心地いい演奏でした。渡辺さんのベースはなんと6弦ベース。たった1人でメロディ・バッキング・ベースラインを演奏してしまうソロベースの曲も、これまた感動でした。
ライブ最後のアンコール曲は、去年亡くなられたベーシスト青木さんに贈るいつもの『Risa』、そしてブッチャーさんの曲で『そんなこと知るかい』。聴きながら思わず涙ぐんでしまいました。
「今日のギターは珍しくスチール弦だったんですね」って、ライブ終了後に順さんに砂原くんが聞いたら、やはりJとBのライブではスチール弦ギターだったブッチャーさんを偲んでということ。そんなところにも順さんのブッチャーさんへの思いをしみじみ感じたライブでした。
ブッチャーさんや青木さんと誰よりも身近で、彼らが亡くなったことを誰よりも悲しんでおられるはずの順さんが、生きて、その人たちの曲を演奏して下さる。
なんだかとにかく、また改めてしっかり生きようって思ったのでした。私も頑張ろう!!と。
明日は私たちの小学校ライブ!!頑張ります。