作曲を始めたのは某○MAHA音楽教室の幼児科クラスのころ。
歌も好き、ピアノ(オルガン)を弾くのも好き、曲を作るのも大好き。
でも、何が嫌いだったかって、譜面を書くのが大嫌いでした。
音感は生まれつき良い方で、曲は耳で聞いて譜面を見なくてもすぐに覚えられたので、
いちいち譜面に書くのが面倒でたまらなかったわけです。
その傾向は今もあって、譜面を書くのは面倒で仕方がないタイプです。
そんな理由で自分の曲もほとんど譜面になってません。
(あってもコード譜くらい(笑))
そんな私でしたが、最近お仕事で作曲の依頼をされることが増え、譜面を作ることも増えました。
バンド用のコード譜はほとんど手書きですが、お仕事となるとパソコンで綺麗に仕上げたいもの。
音源制作ソフトの Logicを買ってかれこれ15年以上。
使いこなせばジェイコブ・コリアーばりの「ものすごいこと」もできるはずのソフト。
せめてこれで譜面くらいはスイスイ作れないとね、、。(笑)
ということで、最近重い腰を上げて Logic を立ち上げ試行錯誤であれこれやってみると、
案外使いこなせることがわかってきました。
なるほど歌の歌詞はこういう風に入れるのね、とか、10連符はこうやって入れればいいのか、などなど。
なんとかコツもわかってちょっぴり楽しくなってきました。
なんでもやってみることですね。
そんなある日、広島ルーテル教会の立野牧師から作曲の依頼がきました。
L.A.のルーテル教会の牧師が書かれた英語の歌詞に曲をつけて、日本とアメリカの保育所の子どもたちで一緒に歌おうという企画が持ち上がっているから、マリさん曲をお願いします、という依頼。
それから待つこと3週間。
4/22に歌詞が届き、弾き語りで音源を送ったのが翌日。
それからまたもう1つ歌詞が届いて、2曲めも作曲。
それでは譜面をよろしくということでピアノ伴奏を添えてLogicで譜面を作ることまる1日。
歌詞が届いてから2曲の完パケまで4日間と、意外に早く作業が終わりました(笑)。
まったく、、習うより慣れろ、です。
やればできる。
小学校の頃、夏休みの2週間くらいかけて、オリジナル曲の譜面を半べそで書いていたことを思えば神業のような早さ。本当にLogicさまさま、です。
そうそう、
その小学校6年生の頃、書いた曲はこちらです。半べそで書いた譜面も残ってます(笑)。
もちろん長い曲ですけどね。
(この音源録音は13歳の年。演奏は粗っぽいです。)
「苦手」というのは、「まだできない」「やるのが遅い」ということ。
「もうできる」にしてしまえば、一生「苦手」ではなくなるわけで。
もしも克服したい「苦手」があれば、早く「得意」にしたほうがいいですね。
改めてそう思いました。
ということで、ようやく「苦手」ではなくなった「譜面作り」。
これから自分の曲もぼちぼち「譜面」にしていこうかなと思っています。
その昔、私が中学生だった頃、スウェーデンの音楽グループABBAを大好きなお兄さんを持つ弟くんが同級生にいました。私がABBAが好きだと言ったかどうだったかわからないけれど、当時お兄さんのレコードからABBAの曲を全部カセットテープに録音してプレゼントしてくれました。
彼がどういう理由で私にそれをくれたのかは知りませんが、私にはそれがとっても特別なことで嬉しかったことを覚えています。それまでなんとも思ってなかったその男の子が気になる存在になると同時に、私のABBA熱もどんどん上昇していきました。
あるときラジオでABBAの特集があって、ABBAの4人が自分たちのことを語る番組というのがありました。
確か、ビヨルンだったかベニーだったかが「僕は曲を作るけど譜面は書けないんだ」と言っていて、ものすごく驚いたのを覚えています。だってABBAの曲はとっても複雑で美しい曲だったから。
「譜面が書けないのにこんな素敵な曲が作れるんなら、私だって頑張ればいい曲が作れるかも。」
歌を作り始めていた私は勇気を100倍もらった気持ちで、それからますます曲作りに励んだのでした。
(実際には彼らが譜面が書けないことはなかったと思いますけどね(笑))
それから時が経ち、、、、
同級生の彼と久しぶりに再会する機会がありました。
学校の先生になって2人のお子さんがいて、とてもいいお父さんになっている彼と中学当時の話になったとき、ふと当時のことを聞いてみました。
「あんまり覚えてない」(笑)
ABBAのこともテープをくれたこともすっかり忘れているようでした。
なるほどねー。
私の音楽人生にこんなに影響を与えたあの衝撃的な出来事は、彼にとっては記憶にも残らないほんの些細な事だったのでした。まあそんなものですよねー。一方で私はあのカセットテープからABBAにのめり込み、ABBAの音楽はその後の私の人生に多大な影響を与えてくれたのでした。
思い返せば、今までいろんな人が私に音楽のプレゼントをくれました。
その人が私の人生の登場人物からいなくなっても音楽は私の中に着実に根付いて私の曲の一部となっています。
音楽に限ったことではないと思いますが、いい作品ってその出会いのきっかけとは関係なく誰かの人生を変える力があリますね。ABBAのメンバーは、おそらく遠い島国で1人の女子中学生に起きたそんな出来事を知ることはないでしょうけど、彼らの作ったVoulez-VousやDancing Queenに心をときめかせていた女の子は、その後、音楽を作る人になっています。
いつか、、私の曲もそういう1曲になれたらと願いつつ。。
できれば遠い遠いスウェーデンかどこかの町で、当時の私のような女子に聴いてもらえることを夢見ながら、今日も渾身の1曲を作っています。
今も絶大な人気を誇るABBAの結成50周年に向けてのサイト。
https://abbasite.com/story/
2020年9月1日にリリースしたPeppermint Leaf の3rd Album『天空サーカス』。
全曲のデジタル配信がスタートしました。
各配信サイトからストリーミング、ダウンロードにて聴いていただけます。
どうぞ聴いてみてください。
シェアも大歓迎です。
昨年これをレコーディングし始めた頃は、世界中が出口の見えない新型コロナのパンデミックへ突入した頃でした。元々、2020年の東京オリンピックの後に万国博覧会( EXPO)が開かれるはずだった「ドバイ」をイメージして書いた「天空サーカス」という曲があって、これを音源に残しておきたい思ったのがアルバム制作のきっかけでした。
当時はリリースの予定も全てが白紙。
でもあの時に思い切ってレコーディングをして本当に良かったなあと思います。
可愛いジャケ画も大人気なのですが、10年以上も付き合っていながら全く知らなかった石井聡至氏のイラストの才能が初めてに発揮されました。ジャケ画から生まれたマスコットキャラクターの「サーカス天使の天ちゃん」も最近はLINEスタンプやグッズのキャラとしても定着してきています。
それもこれも『天空サーカス』のCD制作のおかげ。
まるで、天ちゃんやサーカス団員が私たちPeppermint Leaf を牽引してくれているよう。
Peppermint Leaf のメンバーとセントルイズスタジオの数井さんにも大感謝です。
というわけで、
Peppermint Leaf 「天空サーカス」のフルバージョンはこちらからお聴きください。
「天空サーカス」
始まりの合図のラッパが響く
迎えにゆくからね窓を開けて
妖精の翼をつけてあげるよ
君にも飛べるはず心配いらない
さあ、見てごらん、ここは
天空のサーカス
足元に広がる光のパノラマ
光る空と 飛び跳ねる星の音符
雲の舟が 時空を横切ってく
ゲートが開いたら次の時代へ
止まった時計たち動き出すよ
君が夢見てた世界さ
天空のサーカス
耳元で囁く カラスの番人
ビルの窓に 跳ね返る星の音符
君の夢が 朝日に目覚めるまで
そうさ 見てごらん ここは
天空のサーカス
未来から来ている観客に向けて
光る空と 飛び跳ねる星の音符
雲の舟が 時空を横切ってく
ビルの窓に 跳ね返る星の音符
君の夢が 朝日に目覚めるまで
(作詞・作曲/三輪真理 Peppermint Leaf 『天空サーカス』収録)
昨年の夏に買って、そのままになっていた高山羽根子さんの『首里の馬』をようやく読了。
第163回芥川賞受賞作。
確かラジオの何かの番組で作家さんの対談があって面白そうと思ってすぐ買ったんでした。
買っただけでチラッと読みかけてましたがじっくり読むチャンスがなく。
半年経った今日やっとページを開き、そこからは一気に読みました。
いや〜いい本でした。
ここからはネタバレありです。
まず文体がリズミカルで描写がとても細かいのが好感が持てました。
沖縄が舞台で、私が沖縄の歴史をあまり知らないこと、具体的な地名や建物の描写なども手伝って、この物語があたかも実在の人物の話かと思えるくらいでした。
史実とファンタジーが入り混じり、まるでどこかで誰かに伝え聞いた体験談のようです。
主人公の未名子(みなこ)、そして順(より)さん、娘の途(みち)さん。そしてカンベ主任、あとはヴァンダ、ギバノ、ポーラという画面越しの人。そして台風の日に突如として現れた宮古馬のヒコーキ。
どの人にもそれぞれ歴史があり、悲しみや孤独を心に抱えながら柔らかく繋がり合っていく物語。
順さんの仕事が民俗学者でいろんな資料をただただ長い間集めているだけということや、未名子の仕事が画面越しの海外のクライアントに日本語でクイズを出すオペレーターだとか、実際にはなさそうでありそうで、どちらともわからないちょっと夢の中に迷い込んだような設定もすっごく面白いです。
沖縄の人は名前がちょっと変わっていることが多いんですが、母娘の名前を繋げると「よりみち」になるところだとか、未名子という漢字だとか、あんまりないかな〜とも思います。
名前なのに「未だ名前がない」って面白いですよね。
馬の名前が「ヒコーキ」というのも作者さんのセンスが楽しいです。
あと、余談ですがかなり面白かったのは、このくだり。
「未名子は、この世界の、あるひとつの場所をみっつの単語で紐づけて示すやり方があることを、しばらく前に知った。・・・・」(本書152ページ)
へえ〜〜、そうなんだ。
ということで早速そういうモノがあるのかなとググってみると、
こんな記事が。
「正確な位置情報が変える世界。」
ここで紹介されている、what3wordsというアプリを使うといいらしいです。
早速、
この本に出てきた「にくじゃが」「まよう」「からし」を入れてみました。
するとココが出てきました。
首里城です。
すごいですねー。
3メートル単位で場所の特定ができるそうで、これは待ち合わせの時に便利ですねー。
なるほど。
それでは、次の6/20のPeppermint Leaf のライブの会場などお知らせしちゃおうかな。
「おうて」「こげちゃ」「くれない」
です。
わかったかな?
ということでブックレビューとはかけ離れてしまいましたが、
こういう「謎解き」みたいな仕掛けのある本ってとっても楽しいですね。
本題に戻って、
私が最後にジーンときたのはこの終わりの文章。
「これから毎日全てのものは変わる。(中略)役に立つかどうかなんて今はわからない。でも、なにか突発的な、爆弾や大嵐、大きくて悲しいできごとによって、この景色が全く変わってしまって、みんなが元どおりにしたくても元の状態が全くわからなくなった時に、この情報がみんなの指針になるかもしれない。まったく全てがなくなってしまったとき、この資料がだれかの困難を救うかもしれないんだと、未名子は思った。」
最近のアニメ映画「鬼滅の刃」や「シン・エヴァンゲリオン:II」を見た時にも思ったんですが、美しく描かれた日本の原風景を見て、この田んぼや畑、桜の花や菜の花、田植え、古い田舎の駅舎、、ができるだけ無くならずにいつまでも残って欲しいなと、つくづく感じます。
それは容易いことではないかもしれませんが。
壊すのは一瞬。
でも作り上げるのは時間がかかる。
「そんなことはないほうがいい、、、」という未名子の思いはそのまま作者の高山さんの思いなのだと思います。
昨日と同じ日常が、何も心配しなくてもあたりまえに続く世界。
そういう世界を望んでもいいのではないか、と思います。
少し先の未来に今を振り返った時、2021年という時はどういう風に語られるんだろう?とたまに思います。
新型コロナという未知の「敵」(?)に振り回された時代。
明日のことがどうなるかわからない、そういう緊張状態だからこそ、何事にも動じない物静かな未名子のような淡々とした生き方に憧れを感じます。
背筋をピンと張って宮古馬に跨る未名子のように、私も「こうであって欲しい未来」を静かにイメージし続けていこうと思えた、そんな小説でした。
興味をもたれた方はぜひご一読をオススメします。
4月になりました。
まだまだ新型コロナ禍の出口が見えない日々が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
昨年ちょうどこの時期にサトシくんに歌詞を書いてもらって「写真」を作曲しました。
LINEのやり取りを見ると歌詞をもらったのが4月2日。
その時の歌詞は仕上がった歌詞とは少し違いますが、メロディが降りてきたのが4月3日でした。
あれからちょうど1年。
この「写真」が生まれたおかげでアルバム『天空サーカス』もリリースできたし、
2020年のPeppermint Leaf を牽引してくれた曲がこの曲だったなと感慨深く思い出しています。
「写真立ての中 色づく景色は
心を癒してくれる でも
まだ足りなくって
心のシャッター ぎゅっと押したよ
そんな春の日」
配信サイトはこちら⬇️
変わっていく景色とともにPeppermint Leaf もこの1年を駆け抜けました。
桜が咲いてそして散って、サーカス天使の天ちゃんが生まれて、夏になって浴衣ライブをして、アルバム『天空サーカス』をリリースして、クリスマス配信ライブをして「午前0時のHappy New Year」(笑)なる新年を迎えて、そして再び春が来ました。
笑ったり泣いたり、どの瞬間も忘れ難く、心のシャッターを押し続けた1年だったと思います(笑)。
世界中で新型コロナパンデミックが起きて、人々の生活様式は変わってしまったけれど、
今年も同じように咲いてくれている桜を見て、つくづくありがたいなと思います。
皆さんと出会えたことも、一緒に活動できるバンド仲間がいることも、言ってみれば奇跡のようなもの。
今日を無事に生きていられることに本当に感謝でいっぱいです。
さて、
先日はPeppermint Leaf の3人でミーティングをしました。
次のライブに向けての話し合い。
今年からの新たな企画でもあるPeppermint Leaf ワンマンライブでは、
新しい曲を毎回最低1曲は発表していこうとしています。
未発表の新曲も作っていく予定ですが、Orange Blue時代の曲もリアレンジで演奏してみようと思っています。
Orange Blue時代の曲でPeppermint Leaf で演奏している曲はすでにありますが、実はまだ演奏していない曲も結構あって中にはちょっとした人気曲もあったりします。
古い音源を漁っていると当時のことが色々と思い出されます。
音源と言っても、自前の機材で試行錯誤でレコーディングした拙いシロモノです。
それでも今聴くと、その時なりに一生懸命に作ってたなあと思い出されます。
やっぱりレコーディングしておいてよかったとつくづく思いますね。
こちらをお読みの方でOrange Blueの曲をご存知の方がもしいらっしゃったら、
どんな曲が聴きたいかリクエストいただけたら嬉しいです。
Peppermint Leaf のワンマンライブは6/20(日)の予定です。
どうぞお楽しみに。