オレンジな日々

広島在住のシンガーソングライター&ピアニスト
三輪真理(マリ)のブログです。
音楽大好きな日常を綴っています。

立野泰博牧師「いのち・寄りそい・希望」@広島女学院中学高等学校「キリスト教強調週間」

2019-11-12 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

今日は日本福音ルーテル大江教会の立野泰博牧師と「ほほ笑みと感謝の会」の中村純先生(パンフルート)、平田玉代さん(声楽)、三輪真理(ピアノ)というメンバーで、広島女学院中学高等学校のキリスト教強調週間で講演させてもらいました。


今回は「いのち、寄りそい、希望〜苦難の現場に身を置く」というタイトルで、立野先生がこれまで関わってこられた、パレスチナの子どもたちの支援活動、そして東日本大震災の支援活動などについてのお話でした。
  

イスラエルとの長く続く紛争で、パレスチナ人居住区を囲むように立てられた高さ8メートル長さ500キロにも及ぶ分離壁のせいで、一生壁の外に出られないだけでなく、命の保障もないパレスチナの子どもたちの生活。その子どもたちに希望を届けるためパレスチナで切り倒されたオリーブで作ったパンフルートとそのために作られた「Peaceful Wind」という曲のこと。
そしてその後に日本で起きた東日本大震災のこと。
被災地での支援活動で出会った人々のこと、命のこと。


人生の苦しみや困難は、誰一人望んでそうなるわけではなく、
「たまたまそういうことに遭遇してしまった」
ということがほとんど。
そういう苦難や困難に自分自身が出会った時、そして身近な誰かが出会った時、
そこにどういう気持ちで向き合い寄りそって行くのか、、それは誰にとっても簡単なことではないはず。


「他人の痛みを自分のことのように」感じる「共感力」は、本来、人に自然に備わっているものではなく、知識や経験によって身についていくもの。
まだ中学や高校生の生徒さんたちは、そんな経験もそんな話も一度も耳にしたことない人の方が多いでしょう。
今回の講演をきっかけに生徒さんたちの心に少しでもそういう「共感力」が芽生えてくれたらいいなと思います。


今回の講演は、中学生と高校生の皆さんが相手ということで、私が参加した講演会では過去一番年の若い方が対象でした。
高校生科と中学生科に分けて2回のお話でしたが、中学生にはさすがにちょっとショックの強すぎる内容については立野先生も調整しながら話されました。


被災地を訪ねる人の「どうしてお子さんたちは裏山に逃げなかったんでしょう?」という悪意のない言葉に、「それを今さら問うて何になるんでしょうね。」と目を伏せる親御さんたち。
我が子の入った棺の前で数時間泣き尽くしてそのあと自らトイレで首を吊ってしまったお母さん。
「神さまっているんでしょうか・・・?」って思わず漏らしてしまった牧師先生に「牧師さん、牧師さんがそんなこと言わないでください。もし神さまがいなかったら死んだ私の娘は救われないでしょう?」と本気で怒ったお母さん。
死んでしまった子どもに「会いたくて、会いたくて、、」と毎日のように手紙を書き続けるお母さん。


どうしようもできない苦しみを目の当たりにすると、人は本当に無力で弱いと思います。
美しい言葉やありきたりな慰めの言葉は何にも役に立たない。


話を聴きながら一緒に演奏をする私たちも、ただただ涙を堪えながらの演奏ですが、このことを忘れてはいけない、伝え続けなくてはいけないという思いで一心に演奏させていただいています。


「その時、私だったらどうするのか?」


生徒さんたちに、今回の講演を通して、すぐには答えの出ない問いをしっかりと心に刻んで欲しいと思います。
そして人の悲しみや苦しみに寄りそい、一緒に泣いて、そしてそこから一緒に希望を作り出すことのできる人になって欲しいと思います。


終了後ランチタイムを利用して立野先生の質疑応答や中村先生からパンフルート紹介など。
 


恒例の全員集合フォト。




立野先生の講演は毎回ほとんどスライドと音楽をセットでの講演の形を取られています。
お話だけよりも心に深く届くようで、日野原重明先生の「新老人の会」をはじめ、学校関係、保育園や幼稚園の教師会や保護者会、広島YMCA、ライオンズクラブ、ジュノー音楽祭、市民クリスマスなどこれまでいろんなところで講演をさせてもらいました。


お話を聞いてみたいと思われた方は、ぜひ立野泰博牧師まで。
先生の著書はこちら。

被災地に立つ寄り添いびと
立野 泰博
キリスト新聞社





ほほ笑みと感謝の会「希望を創造する・パンの笛コンサート」

2017-11-09 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

今日は「ほほ笑みと感謝の会」の旅芸人一座でYMCA米子医療福祉専門学校で講演でした。


「ほほ笑みと感謝の会」は、パレスチナで切り倒されたオリーブの木で作られたパンフルート演奏を通じて、広島から平和と希望を発信しようと発足された会です。
亡き橋本清次さんを会長に、日本福音ルーテル大江教会の立野泰博牧師、元広島大学物理学教授で現在はロシアのウラジオストックの大学に籍を置くパンフルート奏者でもある中村純先生、パンフルート製作者の香原良彦さん、オルガニストの吉田仁美先生、声楽家の平田玉代さん、ピア二ストの私などが主なメンバーで活動を続けています。
必要とされる場があれば旅芸人のようにどこへでも出かけていきます。
 

発足から10年の月日が流れ、その間に日本国内でも3・11東日本大震災が起こり、福島原発事故が起こり、大分熊本の震災が起こり、そのたびに講演の内容も少しずつ変化しました。立野先生のお話を聞くたびに、いのちと向き合いいのちに寄り添うとはどういうことか考えさせられます。
今回は立野先生、中村先生、平田さん、私というメンバーでの講演でした。


「今日は『壁』というテーマから考えてみました」と立野先生。
人と人とを隔てる壁、国と国とを隔てる壁、ベルリンの壁、ベツレヘムの壁、、、。
お話を聞きながら、どうして人は「壁」を必要とするんだろう、そして「壁」はいつ無くなるんだろう、、などと思いを巡らせました。


人にはそれぞれの「正しさ」があって、正しさを主張する限り人と人とは譲り合えないものです。だから「愛」が必要で、愛は人と人とを混じり合わせ溶かしあっていくものだと思います。


今回は医療や介護の仕事に就く学生さんたちに向けての講演でした。
老いや事故や病気など何らかの理由で健康を損ない人の手や介護を必要とする人たちに対して、現場ではそれぞれの人生やいのちと寄り添っていけるかどうかが大切になってくると思います。


学校では教えてもらえなかった問題、マルかバツか簡単に答えの出せない大変な現状にきっと何度も出会うことでしょう。そんなとき今日の話を少しでも思い出して、その場その場で「愛」を行える人であってほしいと思います。
そしてたとえどんな状況に置かれてもそこから希望を創り出していける人になってほしいと思います。


上久保校長、矢野先生はじめ米子YMCAの皆さま大変お世話になりました。
12月は福山に行かせてもらいます。
どうぞよろしくお願いします。


「春雷」  作詞・作曲/三輪真理

いつの間に解けだす
遠い山の雪のように
二人を隔てた
氷の壁も消えた

人はもともと
憎むために生まれたのじゃなく
愛しあうために
この世界に来たのだから

これからは愛しあって
生きていこう
人として認めあって
生きていこう
許しあい
分かちあい

澄んだ空に響く
春雷の音とともに
暖かな愛が
今世界に芽吹いた

人の命は
小さくても等しく尊い
失って気づく
その重みを知ってるなら

これからは愛しあって
生きていこう
人として与えあって
生きていこう
過ぎ去った日のような
過ちを終えるため

これからは愛しあって
生きていこう
人として認めあって
生きていこう

許しあい
分かちあい
認めあい
愛しあい 

(Peppermint Leaf『天使の翔ぶ街』 収録)

 
今後の主なライブです。 


さのっちパラダイス Peppermint Leaf ラジオ出演&スタジオ生ライブ
日時:2017年11月19日(日)13:00〜14:00
場所:エフエムはつかいち(ゆめタウン廿日市内スタジオ)
 


マリマリライブ
日時:2017年11月25日(土)15:00〜
出演:マリマリ

   岡藤真理(Vl)、三輪真理(Vo&Pf)
場所:Pool bar NICO
料金:予約2000円、当日2500円(ともにワンドリンクオーダー)




アルゼンチンタンゴコンサート

日時:2017年11月26日(日)13:30〜15:00
出演:ロス・チフラードス
   岡田淑子(Vl)、恵島広幸(Bn)、三輪真理(Pf)
場所:藤の木公民館 会議室

料金:無料
定員:40名
申し込み:当日までに藤の木公民館へ 
 

Peppermint Leaf Winter Live 2017
日時:2017年12月4日(月)19:30〜〜
出演:Peppermint Leaf 
   三輪真理(Vo&Pf)、石井聡至(Cho&Dr)、岩藤洋(Cho&Ba)

場所:Live Juke
料金:前売2000円、当日2500円(ともにワンドリンクオーダー)




音楽にできること

2017-09-25 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

 

橋本清次さんを偲ぶ「微笑みと感謝の会」が開かれました。
会の終盤で立野牧師をはじめとする旅芸人一座、橋本さんの働きを紹介しながら演奏をさせていただきました。
演奏しながら橋本さんの笑顔とあの笑い声を思い出して込み上げてくるものもありました。


「ほほ笑みと感謝の会」は長年「パロア製菓」の社長として菓子作り一筋の人生を送って来られた橋本さんが、晩年はボランティアに人生を捧げたいと始められた活動の1つ。
2歳の時に被爆し大変なこともあったけれど、さまざまな補償も受けた。これからは社会に恩返しをしながら生きていきたいと橋本さんはよく仰っていました。本当に律儀な方でしたね。


「社会に恩返しをしたい」
というのは人生の後半になると誰もが思うことかもしれません。
それでもそれをいざ実行に移すとなると大変なこと。
決して偉ぶることなく1つ1つ形にしていかれた橋本さんは、本当に立派な生き方を見せて下さいました。


人と人との出会いはいつも不思議なもの。
必要な時に必要な出会いは全て最初から用意されているんだなあとつくづく思います。
そういう意味で人はひとりぼっちではないし、助け合ってつながり合って生きているんですね。


時々そのつながりが信じられなくなってしまうこともあるけれど、ひとり宇宙に放り出されたような気持ちになってしまったとしても、私たちはみんな宇宙船地球号の乗組員の一員であることに変わりはなく、一人一人が大事な役目を負っているのでしょうね。


音楽にできることはそれほど多くないかもしれないけれど、音楽をやっていたからこそ出会えた橋本さんとの出会い。
本当に感謝だなと思いました。
橋本さんの活動を取り上げられたTV番組のYouTube動画です。





 


橋本清次さんのこと

2017-09-23 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

橋本清次さんとの出会いはおよそ10年前にさかのぼります。
当時ルーテル広島教会に赴任しておられた立野泰博牧師(現在は大江教会)に紹介されました。


パロア製菓という菓子店の社長さん。異業種交流会の最中にワンセグで広陵の野球中継を見ていた橋本さん(笑)。立野先生が声をかけられ、色々話すうちに「面白い牧師がいるもんだ」と意気投合して仲良くなられたそうです。
2歳の時に被爆されたそうで「懺悔をしたいことがたくさんある」と打ち明けられると、立野先生から「それならパレスチナへ行きましょう」と言われたので教会に来ました、とも言われていました。


パンフルート奏者の岩田英憲さんを応援する「岩田英憲・風簫の会」を立ち上げられたり、ほぼ同時期に教会に来られたピアニスト平岡麻衣子さんのことも応援されたりしていました。自分のこれからの人生はボランティアに捧げる、と先代から受け継がれた会社を自分の代でたたまれ、晩年は熱心にいろんな活動に力を注がれていました。


その活動の1つが「ほほ笑みと感謝の会」。
イスラエル政府によって、パレスチナ人居住区であるベツレヘムの街を取り囲むように建てられた高さ8メートルの壁。その壁の建設ために切り倒されていくオリーブの木。その木で作ったパンフルートを使ってコンサートをして、パレスチナの子どもたちの状況を広く日本の人に知ってもらったり、ベツレヘムに建築中の音楽学校にピアノを寄付して、広島から平和への思いをパレスチナに届けようという活動を立野先生と一緒に推し進められました。


一生を壁の中で生きることが決められた絶望的な人生の中で、広島の「貞子の千羽鶴」の実話に一縷の希望を託すパレスチナの子どもたち。「絶望の淵から復活した広島のように、いつかパレスチナにも必ず平和な日が訪れる」と信じるパレスチナの子どもたちに希望を送り続ける活動。2010年には実際にパレスチナの地へ入り寄付金とオリーブのパンフルートとご自身が描かれた絵手紙を手渡されました。


そんな活動の最中のこと、2011年3月11日、東日本大震災が起きました。
広島の保育士連盟の集まりで「ほほ笑みと感謝の会」のまさに講演中の出来事でした。当時ルーテル教会の事務局長をされていた立野先生はすぐさま復興支援のために拠点の仙台に行かれました。そこでの支援活動の中で出会われた被災者の方々。「忘れないでいてくださいね」という言葉に突き動かされるように「絶望から希望へ」を主題にしてきた「ほほ笑みと感謝の会」の活動テーマは東日本大震災の復興支援にも広がりました。



「ほほ笑みと感謝の会」の主なメンバーは、橋本さんを会長に立野泰博牧師、パンフルート製作の香原良彦さん、パンフルート演奏の中村純先生、声楽の平田玉代さん、オルガニストの吉田仁美先生、そしてピアノの私。


そのほか新老人の会の日野原重明先生はじめ、にしき堂の大谷社長、広島女学院の黒瀬理事長、広島YMCAやロータリークラブや薬師寺の方々、広島パンフルート愛好会の皆さん、新老人の会フレディコーラスの皆さん、東千田小学校合唱団の子どもたち、ほか本当に多くのみなさんが力をお貸しくださいました。ひとえに橋本さんの人脈の広さと人柄と熱心さによるものだと言っても言い過ぎではないと思います。


だんだんとリウマチの症状が進む中で橋本さんは絵手紙を描き続けられ、その数は平和公園に世界中から届けられた樹木の数と同じ6000枚を超えたとの報告もありました。Facebookや絵手紙ブログも欠かさず続けられていた橋本さん、最近は少し投稿をお見かけしないな、とも思ったりしていました。
弱っていくご自分を見られたくなかったんでしょう、今年の2月誰にも知らせず天国へ帰られたそうです。


橋本さんの中にどんな懺悔があったのか私には知る由もありません。
でもこれだけのことをなさった橋本さんのことだから、きっと迷わずにまっすぐ天国へ帰られたことだと思います。
私も橋本さんと約束したまま放ったらかしになっていた薬師寺の写経奉納もやっと済ませました。実はもう1つ約束がありますが、それは生きてるうちに果たせるかどうか(苦笑)。
どうぞ天国で気長に待っててくださいね。


橋本さんの思い出と共に「ほほ笑みと感謝の会」につながる人たちが集う会が9月25日に開かれます。
もし今からでもご参加になりたい方がおられたら、どうぞ立野先生まで。




微笑と感謝の会〜橋本清次さんを偲び、パンフルートの音色を聞く〜
日時:2017年9月25日(月)12:00〜
会場:広島文化交流会館/十字星
会費:5000円(ビュッフェ・飲み物)
連絡先:tel/090-3374-3370 e-mail/tateno@jelc.or.jp(立野)



東広島市民クリスマス「いのちと平和のコンサート2016」

2016-12-03 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

 

今日はほほ笑みと感謝の会の旅芸人一座で東広島市民センターで公演でした。
「ほほ笑みと感謝の会」は会長の元パロア製菓社長の橋本清次さんがパレスチナの子ども支援を目的に立ち上げられたボランティアチーム。立野泰博ルーテル大江教会牧師を中心に、パンフルート奏者の中村純先生、声楽の平田玉代さん、オルガンの吉田仁美先生、ピアノの私などがお手伝いをさせていただいています。


今回の公演のタイトルは「いのちと平和のコンサート〜パレスチナと東日本大震災の笛は語る」。
紛争の続くパレスチナとイスラエル。ベツレヘムのパレスチナ人自治区を牢獄のように囲む高さ8メートルの壁。その中に暮らす子どもたちの夢、彼らにとって希望であるヒロシマ、そして東日本大震災の被災地で出会った人々のこと、そしてその人々の言葉を立野牧師先生のお話と音楽を通して伝えるコンサートでした。

   

  

 
パレスチナ、そして被災地。
人々の苦しみや悲しみ。
そこに自分はどう向き合って関わっていけるのか。
気づかないないふりをするのではなくきちんと向き合える強さと優しさを持ちたいと思います。
立野先生のお話をステージで聞きながら私自身もいろんなことを考えました。


パレスチナのオリーブの木で作られたパンフルート。
そのパンフルートのために作詞・作曲させてもらった「Peaceful Wind」。
曲の出来た経緯はこちら(2009年9月26日の日記)。


2010年にイスラエルとパレスチナの分離壁の前で、中村先生が吹かれた「Peaceful Wind」の動画です。



実は壁にちょっとでも触れたらイスラエル兵に狙撃されるという場所でパンフルートを吹かれてるのですが、その緊迫感を微塵も感じさせないピースフルな演奏がなんとも言えません(苦笑)。


いつの日かこの壁がなくなる日が来ますように。
争いの歴史がどうぞ終了しますように。


コンサートの最後に中村先生がサンタクロースに。
最後は笑顔で終わりました。


笑顔ついでに玉ちゃんが持ってきてくれた被り物ではしゃぐ私たち。
 
世界中の子どもたちが笑顔でいられる日が早く来ますように。


「Peaceful Wind」

静かな大地に生まれたその声
今響くよ胸に
愛する世界の全てを包んで
いのちの風そよぎ出す

世界に告げる
幸せと平和のメッセージ
小さな風は告げている
皆がほほ笑む日が来ると

(「Peaceful Wind」作詞作曲/三輪真理) 


 


平和の風、吹き続ける

2015-10-16 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

今日は「ほほ笑みと感謝の会」の旅芸人一座で広島YMCA職員研修会での講演でした。
『命・寄り添い・希望』〜パレスチナと東日本大震災の笛は語る〜と題した講演。


「ほほ笑みと感謝の会」の旅芸人一座は、座長の橋本清次さんを筆頭に、語り部の立野泰博牧師、笛吹きの中村純(あつし)先生、そして綺麗どころの歌姫玉ちゃんこと平田玉代さんと、三味線ならぬピアノ弾きの三輪真理の5人であちこち旅する音楽一座です(笑)。


もともとこの会は、イスラエルとの紛争によって長さ700キロにも及ぶ高さ8メートルの分離壁で囲われてしまったベツレヘムのパレスチナ居住区にあるルーテル教会ラヘブ牧師の呼びかけに応えて、パレスチナの現状をより多くの人に知ってもらうこと、そしてパレスチナに建設予定の音楽学校にピアノを寄付することを目的に2009年に活動を始めました。


これまで日野原重明先生の新老人の会の全国ジャンボリーを始め、各地の教会やYMCAの集まり、広島女学院やロータリークラブ、保育所連盟などなど、いろんなところへ出かけて行ってはお話と演奏を聞いていただきました。


最初は「パレスチナの壁建設のために切り倒されたパレスチナのオリーブの木から作ったパンの笛(パンフルート)の声を聞いてください」という主旨での講演でしたが、ある講演の最中に東日本大震災が起こり、立野牧師がルーテル教会の震災支援のボランティア「ルーテルとなりびと」の活動に関わられたことから、震災後に出会った人々との関わりの話と震災松から作られたパンの笛の演奏も加わりました。


戦争や災害という予期せぬ出来事ゆえ、過酷な状況の中で生きることを余儀なくされている人がいる。
そういう人々の命に寄り添い、ともに希望と平和を作り出していく方法を考えよう、という私たちのメッセージは、少しずつその活動の幅が広がってるような気がします。
立野牧師は「笛が語りたい場所に連れられていきます」とおっしゃいますが、ほんとにそうかもしれませんね。


私がオリーブのパンフルートのために書かせていただいた『Peaceful Wind(平和の風)』もいろんなところで演奏されていて嬉しい限りです。世界中を平和の風が吹き渡る日まで多くの人に演奏してもらいたいなと思っています。
『Peaceful Wind』が生まれたエピソードについてはこちら


どんな人でも自ら「動き出す」ときには「きっかけ」が必要です。
この講演とパンフルートの演奏を聞いた、ということをきっかけにしてもらえたらと思います。 


「ほほ笑みと感謝の会」旅芸人一座の講演についてのお問い合わせは、日本福音ルーテル大江教会の立野牧師まで。 







旅芸人一座、北九州へ

2014-10-31 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

今日は「ほほ笑みと感謝の会」パレスチナオリーブパンフルートプロジェクト一座で北九州YMCAでの講演に行きました。
『希望・命・寄り添い~パレスチナ・東日本大震災の中で~』というタイトルで、「語り部」の立野泰博牧師(日本福音ルーテル大江教会)がパレスチナと東日本大震災で出会った人々や子供たちとの触れ合いから受け取ったメッセージを、パンフルートの音色とともに届けるという講演会です。立野牧師は熊本から、そして「笛吹き」の中村純先生は東広島から、そしてピアノ伴奏で自称「綺麗どころ」(笑)の私は広島から小倉駅に集合しました。


一座初の九州上陸ということで、ちょっと興奮気味です。
「ハーロックの銅像がどっかにあるんですよ。」
銀河鉄道999のキャプテンハーロックが心のヒーローの立野牧師は興奮気味です。
実は私もハーロックのファンなんですが、そんな話であんまり盛り上がっても何なので黙ってました(笑)。


今回は三水会というYMCAの新人研修のような研修会での講演で、若い方々が中心の講演会でした。
パレスチナや被災地で、絶望と涙の中から希望を作り出している人々の力強さは、皆さんに何かを伝えることができたでしょうか?淡々と話される立野先生のお話は、毎回まともに聴いてると涙が溢れて演奏できなくなってしまうので、中村先生も私も実は大変なんですが、なんとか無事に講演と演奏を届けることができました。


北九州は銀河鉄道999の作者の松本零士さんが青春時代を過ごされた場所ということで、お弁当は銀河鉄道999弁当でした(笑)。美味しかったです。北九州YMCAの皆さんお世話になりました。

 


この「ほほ笑みと感謝の会の活動」は、何かそれが必要な場所に呼ばれてはメッセージを届ける活動だなと、不思議な感覚で受け止めています。運ばれるという表現以外には思い浮かばないのですが、パレスチナオリーブのパンフルートや被災地の松のパンフルートが語りたい言葉を私たちが代弁してるのかなと思ったりします。ここをお読みの方でもし講演会を聴いてみたいと思われる方がいらっしゃったら大江教会の立野泰博牧師までご相談ください。
立野先生、中村先生お疲れさまでした。


そして広島に帰った私は11月16日に予定している作曲セミナーの打ち合わせでした。
作曲ということをテーマにワークショップをするという私にとって初のセミナーですが、ベーシストの西本圭介さんとドラマーの安井周吾さんに手伝ってもらってこちらも楽しいセミナーになりそうです。
どうぞお楽しみに!!




ライブハウス・オクトパス共催『ホンキの作曲術』~作曲セミナー&ワークショップ
日時:2014年11月16日(日)
     17:00~20:00(二部構成)(16:30オープン)

講師:三輪真理
サポート:西本圭介(Ba)・安井周吾(Dr)
場所:ライブハウス・オクトパス
参加費:一般2500円/学生1000円 別途ドリンク代500円
申し込み・お問い合わせ:
      orangeblue522@gmail.com(三輪)または
      info@rootwest.com(オクトパス)まで。



 


ほほ笑みと感謝の会『希望が寄り添う命』

2014-02-13 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

今日は井口にある聖モニカ幼稚園で、ほほ笑みと感謝の会の公演でした。
園の子どもたちの発表会でもある『LOVE & PEACEコンサート』にゲストとして呼んでいただきました。
鈴木園長先生はじめ理事長先生、先生方、ご父兄の皆さんありがとうございました。


今日のメンバーは立野泰博牧師(語り)、中村純先生(パンフルート)、3名の広島大学の学生さんと三輪康志(パンフルート)、平田玉代さん(声楽)、三輪真理(ピアノ)、という面々。
今回も楽しく、また私自身も深く感じ入りながら演奏を届けさせていただきました。


このコンサートは、もともとはイスラエルに攻撃し続けられるパレスチナの現状を多くの人に知ってもうと同時に、パレスチナに建設予定の音楽学校にピアノを寄付する目的で始められたコンサート活動でした。


パレスチナで切り倒されたオリーブでパンフルートを作り、そのパンフルートで平和と希望のコンサートをしようという目的で始まったコンサート。


そんな中、3・11が起こり(実は公演の真っ最中でした。2011年3月13日の日記参照)、立野牧師が震災支援のボランティアとして現地での活動の中心として働かれたことをきっかけに、コンサートの内容にその報告会の話が加わり現在の形になりました。


語り部立野泰博牧師が付けられた今回のタイトルは『希望が寄り添う命』。
コンサートの前半は「ヒロシマ」を希望の場所と見るパレスチナの人々。
そして後半は「ヒロシマ」を同じ痛み乗り越えた同胞と見る東日本大震災被災地の人々。
パレスチナにとっても被災地にとってもヒロシマの果たす意味は大きく尊いということを伝える内容でした。


プロジェクターを用いたスライド上映を用いながら立野先生の語りと音楽という組み合わせ。
立野先生のパレスチナや被災地での話は涙なくしては聞けない話で、演奏してる私たちもいつも鼻をすすりながらの演奏です。


生きるって・・
命って・・
生き甲斐って・・


絶望の淵に立たされながらも、それでも生きようとする人々の希望を照らし応援しつづけること。
それしか私たちにできることはないのかなって思います。


明日の命も保証されないパレスチナの人々の生活。

「ここには希望はありません。平和もありません。
 でも希望も平和も、作り出していくことはできますよね。」

パレスチナの学校の先生が言われたという言葉が胸に残りました。


そして東日本大震災。3・11からもうすぐ3年。
被災地の支援やボランティアもどんどん打ち切られ、支援活動も終了して行く中、被災地の人たちには自立が求められています。


命と健康、家と仕事、これらの保証が切実に求められているとともに、
現地では「宗教」・・というか、「祈りの家」が求められているそうです。


「祈って下さいね。牧師先生、私たちを忘れずに祈って下さいね。」
と言われる被災地の人々。


私には何が出来るんだろう。
何も出来ないかもしれないけど「祈ること」はできる。
私は私の場所で、祈りながらできることを求めていきたいと思っています。




(こちらの絵画、アルブレヒト・デューラー作『祈りの手』についてのお話は、こちらのブログ参照)

 


広島YMCA75周年記念式典「いのちと平和のコンサート」

2013-10-25 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

今日はほほ笑みと感謝の会の一員として広島YMCA75周年記念式典に呼ばれて「いのちと平和のコンサート」と題する演奏を届けてきました。
今日のメンバーは立野泰博牧師(語り)、中村純先生(パンフルート)、平田玉代さん(声楽)、そして三輪真理(ピアノ)でした。

立野先生が訪れたパレスチナと東日本大震災の被災地の写真。
その写真スライドを交えながらの語りと音楽の演奏。
パレスチナの子供たちにとっても、東日本大震災の被災者の方々にとっても、ヒロシマは希望と復興のシンボルであること。そのヒロシマの意味を再認識してもらえるコンサートになったのではないかと思います。
 

広島に住んでいる私たち皆が広島の使命をしっかりわかって、広島から希望と平和の祈りをこれからも発信し続けることができたらと思います。

津波で流されて行く家の中に子供のお友達とお母さんを見ながら、何もできなかったことを毎日思い出しては苦しみ続けたあるお母さんが、被災地でカフェを開いたというお話もありました。苦しみや絶望の中にあってもそこからしっかりと立ち上がろうとしている人たちの力に感動を覚えました。

生き残った喜びと、そして苦しみ。

両方を抱えながら一生懸命生きている被災地の皆さんやパレスチナの子供たちのことをこれからも忘れずに私たちは応援し続けていきたいと思います。
来年は被災地へも演奏に行きたいと願っています。
 

本日聴いて下さった皆様ありがとうございました。
立野先生、中村先生、玉ちゃんお疲れさまでした。


「ほほ笑みと感謝の会」の演奏は次回は11月にも予定しています。
お問い合わせなどは立野泰博牧師(日本福音ルーテル大江教会・宇土教会)まで。


 


広島女学院ゲーンズ幼稚園・広島女学院維持会記念会

2012-12-22 | ほほ笑みと感謝の会(パレスチナ子供支援)

今日は広島女学院のゲーンズ幼稚園の再開園50周年と広島女学院維持会20年の記念行事で日野原重明先生を招いた講演会がありました。
その講演会の第1部として我々「ほほ笑みと感謝の会」と広島女学院大学のパンフルード同好会のメンバーとで「オリーブ・パンの笛は『希望』を語る」というタイトルで講演と演奏を届けました。

今日の会場は日野原先生のお父さまが広島女学院の院長をされていた時に建てられた「ヒノハラホール」。ゲーンズ幼稚園の年長組の父兄の方々を中心に約300名の方たちが集まってくださいました。
立野先生のパレスチナや東日本大震災の被災地でのお話や私たちの演奏に涙する方々も多く、何かしらのメッセージは届けられたのかなと思います。

 
(立野泰博牧師の映像を交えた講演)

続いては本日のメインプログラムの日野原先生のお話。
「この幼子のことばと表情から何を汲みとるか」というタイトルでした。教育の基本は家庭の習慣からということをいろんな観点からお話しされました。
 
(101歳とは思えないお元気な日野原先生)

福沢諭吉の「一家は習慣の学校であり、父母は習慣の教師なり」。
アリストテレスの「知的な才能は生まれつきとその教育によって決まるが、人柄としての徳は習慣から生まれる。すなわちアートのようにくり返される行動によって取得されるものである」などの言葉はズシンときました。
いい習慣を親も身につけ、子どもにも身につけさせたいものです。

「子どもをダメにするためには、子どもの欲しいものを何でもすぐに買ってあげることである」とも言われていました。逆説的ですが言えてます。
クリスマスシーズンに特に考えたいことですね。

というわけで、ほほ笑みと感謝の会としての2012年の講演と演奏はこれですべて終了しました。
今年はフラワーフェスティバルに始まり、奈良の薬師寺に行かせていただいたり、ロータリークラブの記念会やジュノー音楽祭に呼んでいただいたり、いろいろな場所で「パレスチナ・オリーブパンの笛」の命と平和のメッセージを届けることができました。
お招き下さった皆さまに心から感謝です。

来年も与えられた場所で命と平和と希望のメッセージを届けていきたいと思います。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。 


 (メンバー全員で記念写真パチリ)