『こだまでしょうか』
「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。
「馬鹿」っていうと
「馬鹿」っていう。
「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。
そうして、あとで
さみしくなって、
「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、
いいえ、誰でも。
童謡詩人・金子みすず
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ラジオやテレビでこの詩のCMを何度か耳にして、私の魂の琴線に触れたので
調べてみた。名前・・顔・・知っている・・・そう、金子みすずさんの詩だったのでした。
更に、彼女の壮絶な生きざまも知りました。他の詩も読んでみました。いやあ・・・・
すごい感性です。自分の感情からの言葉ではなくて、対象物に入り込んで、そこから
言葉を発するのですね。相手に溶け込む・・・それは「小我」を越えた研ぎ澄まされた
高次の感覚から生み落とされた言葉です。
もう一つ・・・紹介しておきます。
つもった雪
上の雪
さむかろな。
つめたい月がさしていて。
下の雪
重かろな。
何百人ものせていて。
中の雪
さみしかろな。
空も地面(じべた)もみえないで。