■四男問題で石原知事
「起用の透明性高める」
出張経費削減を指示へ
石原慎太郎東京都知事の四男の現代画家(四〇)が、都の事業に関与して海外出張などに都費が支払われた問題で、石原知事は東京新聞の取材に対し、都の事業にかかわる場合の手続きについて「四男に限らず、民間の人を使う時は分かるようにする」と述べ、透明性を高める方針を示した。
十五回の海外視察の旅費総額が二憶四千万円に上って「豪華」と批判を浴びた問題については、事務方に経費削減を指示することを明言した。
四男は都の若手芸術家育成事業「トーキョーワンダーサイト(TWS)」に参加し、欧州出張で五十五万円、二回の国内出張で六万二千円が都費から支出された。同事業とは別にスイスで都が主催したパーティー「東京ナイト」の際にも出張し、都の委託費から百二十六万円が支出された。
都は四男の事業参加について公表せず、情報開示請求をしなければ表面化しなかった。スイス出張の場合、都委託費から支出されたため、都の公文書にも事実が記されていなかった。
公文書に都職員のメールを印字した文書が添付されており、やりとりの内容で四男の出張が分かった。スイス出張は都が委託した大鼓奏者が四男に鏡板製作を頼んだとされていた。
しかし、石原知事はテレビ番組で「君やってくれよ」と四男に依頼したことを明かし、手続きの不透明さがあらためて浮上していた。
一方、自身の海外出張について「無駄な視察はない」としながら、「何でこんなに人数が行くのかと思うことはあった」などと説明。経費削減について「今度のことは反省というか、痛い目にあってるから、指示を当然します。
(事務方に)任せっきりにして指摘を受けたので工夫させる」と見直すことを明言した。この問題では宿泊費や同行職員のファーストクラス搭乗などで経費が膨らんでいた。
また、「随意契約は都にはものすごくある」と旅行会社との随意契約見直しにも触れた。
(『東京新聞』2006/12/20)
■石原知事四男の公費出張問題:四男へ依頼、知事も関与 テレビ番組で釈明 /東京
◇スイスへ公費出張
都が04年にスイスで開いたレセプションに、石原慎太郎知事の四男延啓氏(40)が公費出張して舞台装置を製作していた問題で、石原知事は17日夜のテレビ番組に出演し「『君やってくれ』と言いましたよ、息子に」と述べ、自身も関与していたことを認めた。
延啓氏は、レセプションで行われた大鼓公演の舞台の背景を飾る「鏡板」製作を担当、2回現地入りして旅費計125万円が公費負担されていたことが分かっている。
◇「ただ働きする人、他にいない」
これについて石原知事は、演奏者が友人だった延啓氏に製作を依頼したと説明。演奏者側から「頼んでいいか」と相談を受け、「あいつにやらせたらいいんじゃないか」と答えたことを明らかにした。さらに「画料は払っていないが、自費で行くまでの仕事じゃないので、旅費だけは公費として出した」と述べた。
そのうえで石原知事は「急を要する中、ただ働きしてくれる人間は簡単に見つからない。他に行く人がいないから頼んだだけで、息子はつまらないぬれぎぬを着せられた」と弁明し、「東京のためによかれと思ったこと。レセプションは大成功だった」と強調した。
一方、定例会見で四男を「余人をもって代えがたい」と評したことについては、「舌足らずで反省している。一応の作家ですが、芸術家の評価とかではなく、ただ働きしてくれる人間という意味で言った」と釈明。「親族でも他人でも利用性があるなら利用する。息子の力もやっぱり借りていく」と話した。【北村和巳】
(12月19日13時1分配信 『毎日新聞』12月19日朝刊)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061219-00000147-mailo-l13
「起用の透明性高める」
出張経費削減を指示へ
石原慎太郎東京都知事の四男の現代画家(四〇)が、都の事業に関与して海外出張などに都費が支払われた問題で、石原知事は東京新聞の取材に対し、都の事業にかかわる場合の手続きについて「四男に限らず、民間の人を使う時は分かるようにする」と述べ、透明性を高める方針を示した。
十五回の海外視察の旅費総額が二憶四千万円に上って「豪華」と批判を浴びた問題については、事務方に経費削減を指示することを明言した。
四男は都の若手芸術家育成事業「トーキョーワンダーサイト(TWS)」に参加し、欧州出張で五十五万円、二回の国内出張で六万二千円が都費から支出された。同事業とは別にスイスで都が主催したパーティー「東京ナイト」の際にも出張し、都の委託費から百二十六万円が支出された。
都は四男の事業参加について公表せず、情報開示請求をしなければ表面化しなかった。スイス出張の場合、都委託費から支出されたため、都の公文書にも事実が記されていなかった。
公文書に都職員のメールを印字した文書が添付されており、やりとりの内容で四男の出張が分かった。スイス出張は都が委託した大鼓奏者が四男に鏡板製作を頼んだとされていた。
しかし、石原知事はテレビ番組で「君やってくれよ」と四男に依頼したことを明かし、手続きの不透明さがあらためて浮上していた。
一方、自身の海外出張について「無駄な視察はない」としながら、「何でこんなに人数が行くのかと思うことはあった」などと説明。経費削減について「今度のことは反省というか、痛い目にあってるから、指示を当然します。
(事務方に)任せっきりにして指摘を受けたので工夫させる」と見直すことを明言した。この問題では宿泊費や同行職員のファーストクラス搭乗などで経費が膨らんでいた。
また、「随意契約は都にはものすごくある」と旅行会社との随意契約見直しにも触れた。
(『東京新聞』2006/12/20)
■石原知事四男の公費出張問題:四男へ依頼、知事も関与 テレビ番組で釈明 /東京
◇スイスへ公費出張
都が04年にスイスで開いたレセプションに、石原慎太郎知事の四男延啓氏(40)が公費出張して舞台装置を製作していた問題で、石原知事は17日夜のテレビ番組に出演し「『君やってくれ』と言いましたよ、息子に」と述べ、自身も関与していたことを認めた。
延啓氏は、レセプションで行われた大鼓公演の舞台の背景を飾る「鏡板」製作を担当、2回現地入りして旅費計125万円が公費負担されていたことが分かっている。
◇「ただ働きする人、他にいない」
これについて石原知事は、演奏者が友人だった延啓氏に製作を依頼したと説明。演奏者側から「頼んでいいか」と相談を受け、「あいつにやらせたらいいんじゃないか」と答えたことを明らかにした。さらに「画料は払っていないが、自費で行くまでの仕事じゃないので、旅費だけは公費として出した」と述べた。
そのうえで石原知事は「急を要する中、ただ働きしてくれる人間は簡単に見つからない。他に行く人がいないから頼んだだけで、息子はつまらないぬれぎぬを着せられた」と弁明し、「東京のためによかれと思ったこと。レセプションは大成功だった」と強調した。
一方、定例会見で四男を「余人をもって代えがたい」と評したことについては、「舌足らずで反省している。一応の作家ですが、芸術家の評価とかではなく、ただ働きしてくれる人間という意味で言った」と釈明。「親族でも他人でも利用性があるなら利用する。息子の力もやっぱり借りていく」と話した。【北村和巳】
(12月19日13時1分配信 『毎日新聞』12月19日朝刊)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061219-00000147-mailo-l13
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