4年間の「新国立劇場バレエ芸術監督」日本初演最終演目「ファースター」にて、圧倒的な説得力と感銘を与えてくれた ビントレー
2010年秋に「新国立劇場バレエ芸術監督」に就任して以来、数々の演目で私たちの意表を付き、
バレエ芸術の可能性は無限だ! を証明してくれたのが ビントレー
である。再演演目 = オルフ「カルミナ・ブラーナ」は当然の如く、説得力と心の内面から沸き上がる「原始的衝動」を突き動かされる名演であったことは言うまでも無い。ここで、私高本が読者の皆様にお伝えしておかなければならないことは
『音楽選択から始まり全て』を掌握して上演した演目 = ハインドソン作曲「ファースター」 の 論理的説得力 & 感情的巻き込まれ方 の双方が圧倒的なこと!
ハインドソン作曲 の技巧は、プログラム誌にも記載されていた(有田栄著)が、ストラヴィンスキー や ラヴェル を想起させる瞬間がある。だが、
流れが自然。「偉大な直前の先人を見習う」 = バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト も実行していた!
と私高本は感じる。
ビントレー草案 = 「ファースター」 は、『速度感』が従来のバレエ芸術 とは相容れないほど、速く、そして実現しており、感動的だった!
「ファースター」は、ビントレー草案が優位。ストラヴィンスキー「春の祭典」とは、「振付師」と「作曲家」の位置関係が違う。
振付師優位
なのである。
ビントレー振付「ファースター & カルミナ・ブラーナ」は是非是非聴いて欲しい。見て欲しい。この水準の新振付が出るのは新国立劇場では15年後か? 20年後か? って感じ!
今年秋に「阿佐美派」に芸術監督が戻されるので、(過去17年の経験からすると)15年は無理。「ファースター & カルミナ・ブラーナ」 と 「パゴダの王子」は是非是非聴いて欲しい。
「ファースター」 と 「パゴダの王子」 で 小野絢子 の日がお薦め!
「カルミナ・ブラーナ」は、「フォルトゥナ」以外は(女性ダンサーは)あまり印象に残らないのが原因。オケは、金管がもっと「息を保って欲しかった」が実感。明日&明後日は頑張って下さい。