Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

NHK交響楽団「第九」2024.12.18初日批評(No.3002)

2024-12-19 19:44:48 | 批評

65分足らずだが、すっ飛ばし感皆無で「快速名演」を達成した ルイージ指揮N響「第九」


  16型弦、金管トラ無し、オーボエ&クラリネット トラ1名、コントラファゴットはフォゴット トラ、女声55名+男声44名 新国立劇場合唱団、44名ソリスト。
  第1楽章冒頭から、響きが違う。第2ヴァイオリンと(内声時の)チェロを響かせるのだ。骨格ががっちりと組み上げ、曲の立体感抜群である。管楽器は強く吹かせるのでは無く、「自然な音量」で演奏するので、各楽器の最も自然な音となり流れる。
  主題呈示 → 確保 → 展開 で、テンポがほぼ一定なので、連続性が強い。例えば「歓喜の歌」がチェロで呈示される時も、勿体を付けずに 速めに呈示するのだ。

バス=トマス・トマソン & テノール=スチュアート・スケルトン は、ディクションが極めて明瞭で、2人に引っ張られて 新国立劇場合唱団ディクションも通年よりも明瞭


  これほど素晴らしい「第九」を聴かせてくれるなら、来年以降毎年ルイージ指揮を希望する。
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スタインウェイはB211しか試弾出来ないスタインウェイジャパン表参道店(No.3001)

2024-12-07 22:05:08 | グランドピアノの買い方・選び方
12月3日18:00の店頭展示である。
スタインウェイ

  1. B-211
  2. A-188(選定済)
  3. O-180(選定済)

S-155, M-170 展示無し


である。

スタインウェイはB211しか試弾出来ない


う~ん、値上げ前の駆け込み需要が、凄まじい!!!
多分、スタインウェイ A, O, M, S は値上げ前に購入出来ない可能性が高い。値上げ前購入希望者は、スタインウェイジャパン大阪店にて購入しか手段が考えられない。(S155 は展示無かったよな、、、)


ボストン

  1. 156PEII
  2. 178PEII

う~ん、原器ボストン156PEII は試弾可能になったが、ボストン163PEII は店頭展示無しである><
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読売日本交響楽団第643回定期演奏会2024.12.03批評(No.3000)

2024-12-04 19:26:53 | 批評

ゲンダイオンガク → 古典派 で、またも古典派アンサンブルを乱した 鈴木優人指揮


  プロオーケストラ定期演奏会では「時代の古い順に演奏するのが基本」がある。バッハ → モーツァルト → ラヴェル などが1例。だが 鈴木優人 は「ゲンダイオンガク → 古典派」を読響&N響で押し通して来たのがここ数年。確か「読売日本交響楽団 指揮者/クリエイティブ・パートナー」就任以降はこのスタイルを貫いて来た。

ゲンダイオンガク → 古典派 の悪い点は唯1つ。古典派冒頭でオーケストラアンサンブルが乱れる


 これだけである。


  「ベルリンRIAS室内合唱団」招聘 & 日本テレビ にて放映、の力の入った公演。

  1. べリオ:シンフォニア
  2. モーツァルト:レクイエムK.626(鈴木優人補筆校訂版)

 べリオ:シンフォニア は、8名の声楽家と電子オルガンに マイク&スピーカ を入れた音響で「スピーカ無しが当然」のクラシック音楽愛好家には「耐えられない音響」。終演後は ブラヴォー と ブーイング が入り乱れた。演奏が正しかったのか? 間違っていたのか? 全く不明である。

 後半の モーツァルト:レクイエム 冒頭のイントロイトゥス では、オーケストラが乱れ、その影響からか 声楽(合唱&ソロ)も アルトソロ 以外は、乱れてしまった。う~ん。
 最終曲 コンムニオ では、アンサンブル乱れは直っていたが、モーツァルト直筆の イントロイトゥス が乱れていたので、満足度は極めて低い。


 読響のアンサンブル力が低いのでは無い。読響は終曲前にはアンサンブルは整えた。だが、N響 は6月B定期で ウェーベルン → シューベルト 交響曲第5番 で、シューベルトで徹頭徹尾アンサンブルを合わせなかった。おそらく、N響は今後 鈴木優人を招聘しないだろう。


 普通に モーツァルト → べリオ で演奏すれば、アンサンブル乱れは発生し難い。但し、半数(以上?)の聴衆は、休憩時に帰宅する。私高本も帰宅組である。


  来年3月に ゲンダイオンガク → 古典派 を 鈴木優人 は3公演も振る。だが、次年度は「普通のプログラミング」に戻している。今後に注目したい。
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新国立劇場バレエ"Dance to the Future 2024(DTTF)"2024.11.29 & 11.30昼公演批評(No.2999)

2024-12-01 20:00:01 | 批評
  2010年9月に新国立劇場バレエ芸術監督に就任した ビントレー。着任後、気付いたことが「前芸術監督=牧阿佐美」振付しか、再演可能な「日本人振付」作品が皆無><
  芸術監督を引退した老人に 次作品振付を依頼は出来ない。

  ビントレー が新国立劇場芸術監督と 並行して芸術監督を勤めていた バーミンガム・ロイヤル・バレエ団 では、創立以来、

  1. ピーター・ライト
  2. ビントレー

の2名だけが「振付師」として有名。つまり、『20年に1人』くらいが相場である。
・・・ってことで、ビントレー が2011年に開始した"Dance to the Future"。毎年ではないが「ほぼ毎年」開催されている。
今回で14年目であるが、これまで「ライト&ビントレー&牧阿佐美級」の振付師が出ていなくて当たり前なのである。

これまでは、プリンシパルを中心にソリスト以上の人が振付をしていたが、今回は「アーティスト」2名を起用していたので、興味が湧き、今回初めて観た。


見応えあった 西川慶振付「Re」& 橋本真央振付「Afterglow」


  西川慶は新国立劇場バレエ団アーティスト。5名起用の振付で、池田理沙子だけ衣裳=白、他4名衣裳=黒、池田がソロで、4名が群舞。対比が鮮やか。西川自身は群舞の一員。

  橋本真央は新国立劇場バレエ団アーティスト。女性のみ6名起用の振付で、イーグリング版「眠れる森の美女」の「22名の森の精霊」を暗示するような薄い緑の同じ衣裳。群舞にも見える部分と 岸谷沙七優 がソロで5名が群舞の部分を巧みに織り交ぜた。

  木村優里振付「禁じられた遊び」は振付は「反戦」のテーマが伝わって来るのだが、編曲が極めて悪い。オリジナルのギターソロで振り付けた方が数倍効果が上がる、と感じた。 

 西川・橋本・木村 の3名だけ 11/30昼公演で ブラヴォーが掛かった。(29日は無し)

  小尻振付は「暗さが好みに合わない」が、それなりに高水準。プリンシパル振付&ファーストソリスト振付は、「小尻振付の暗い照明」を受け継いでいたが、「小尻振付の広い踊り」は全く継承していなかった。指導しなかったのか? 指導したが従わなかったか? は不明。

  小尻作品のみダブルキャストだったが、2日目は 五月女遥 が転倒してしまった。大事に至らず、続けて踊っていたが、初日の池田理沙子・渡邊拓朗 組の出来には全く至らなかった。


  西川慶、橋本真央、木村優里 が「牧阿佐美級」になるかどうかは解らない。1人でいいから、育って欲しい。2人以上なら、尚素晴らしい。
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