先日、「ガーシュインの楽譜」掲載号に
トラックバック頂いた ので、その文章を読み「困った楽譜を購入してしまった」事実を知った。読者の皆様には
できる限り「楽」して、音楽を楽しんでほしい
と常々考えているので、本日号では、この問題を取り上げてみたい。
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楽譜は「まともな楽譜」をきちんと購入しよう!
世の中には 『2種類の楽譜』がある。
- まともな楽譜
- カネを得られれば、購入者がどうなろうと「知ったこっちゃ無い」と考える 悪徳な楽譜
の2つである。マジ、本当である。
今は昔、
- 現在は 1ドル = 110円 くらいであるが
- 固定で 1ドル = 360円 の時代が20年以上に亘り長く続いていた「時代」がある
ウソじゃないぞ! 日本史の本で調べれば真実は判明するぞ。
収入の問題を別にしても「輸入楽譜の値段は 現在の 3.5倍」くらいしたのである。 実際は収入も、国際水準で考えると 年々上昇しているので、さらに「昔」はキツかったのである。
・・・と言う時代に、「ヘンレ版」や「ペータース版」のバッハやモーツァルトやベートーヴェンやシューベルトをガンガン購入することのできた家庭は少なかった。単純な話「カネが続かない」から。
そんな時代に
- ペータース版やヘンレ版と「ほとんど同じ楽譜」を
- 1/5 くらいで販売して
- バッハ~ブラームス 辺りを「フキュー」する
- と言う「美名」の下に
- 「パクリ」が横行 した。
「音楽之友社」や「全音楽譜出版社」も実行していた。もちろん、他の零細楽譜出版社どもは、大手以上にガンガンやっていたのである。 この事実は、35年前に私高本が確認している。
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楽譜には【2つの権利】が存在する。
- 著作権
- 編集権
「1」は、作曲家自身の権利であり、死後50年間(1945年の敗戦国には 10年の延長措置があるので、「敗戦の瞬間の戦勝国民」の人には 60年になる)権利が保全される。
「2」は、権利期限が無限?、かと思う。要するに「コピーして販売してはいけない」と言うことだ。
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・・・で、トラックバック頂いた方が購入した「ガーシュインの楽譜」である。日曜日に「ヤマハ銀座店」に行って確認しました。
はっきり言って「購入しない方が良い劣悪楽譜」である!
私高本は「ガーシュインの全ての楽譜」は知らないが、そのどれかを
- 全ての音符をパクっておいて
- 『故意に』いくつかの臨時記号を『わざと』変更した楽譜
である。 『ただでも、無い方が良い』楽譜である。
悪い楽譜を見極める方法
これが無いと、明日も明後日も「悪徳業者」に引っ掛かる人が、今後も続出するか、、、
では極意を発表する。心して読め!
- 「原典版楽譜」を選択すること!
- 校訂責任者 または 編集責任者 が 明記されている楽譜を選択!!
- 万が一、校訂責任者 または 編集責任者 が記載されていても、「井口基成」と「吉田秀和」ならば絶対に『買ってはいけない楽譜』!!!
この3点だけを「絶対に揺るがない基準」にすれば、絶対に間違いは無い。
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ガーシュインも全く同じである。
- 著作権は切れているが
- 編集権は切れていないので
- 「シャープやフラットやナチュラル」をブチ壊した楽譜を
- 廉価に売る「著作権または編集権破壊業者」の楽譜は
- 絶対に「買わない方が賢明」
である。 円安になっても 1ドル = 360円 までは落ちないだろうから、じっくり「作曲家の意図通り」の楽譜を購入してほしい。 ガーシュインの楽譜も全く同じである。
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具体的な「良いガーシュイン楽譜」については明日号に掲載致します。