詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

三月

2020年02月29日 | 
二月から三月へかけては
北海道の子供時代には
いちばん好きだった季節だった

二月も終りになると
それまでスキーで学校へと通ってたのが
歩いて行けるようになる

待ちに待った凍雪の季節が
とうとうやって来たんだなと
あれこれ予定を立てていた子供時代

近所の山で兎の罠を仕掛けたり
昼間の太陽で溶けた雪面が深夜凍りついて
どこまでも真っ直ぐ歩いてゆける季節だった

山奥深くでのザリガニ採りやヤマメ釣り
オンコの樹を採りに行ったり
今年はどこの源流や名もない湖を
探険しようかなと夢想していた三月

雪解けの森のあちこちからは
もう花開きはじめた福寿草やカタクリ
エゾエンゴサクの青い風のかぐわしさ

あの頃の君の言葉がふっと蘇るときがある
スウェーデン映画「まるで犬みたいな人生」みたいに
雪道の帰り道で
「あんたなんか大嫌い」という君の口許を
じっと見つめて立ち尽くしていたぼく

「大嫌い」というのは
「大好き」の究極の表現だと
知ったのはつい最近のこと

詩 愚か者

2020年02月28日 | 
船の上の愚か者に
海へ落ちてゆく残照が降り注ぐ

その愚か者は
足許の波へとため息する

愚か者という言葉こそは
坂口安吾への最大の賛辞だから

あるがままの自由こそが
自然のまんまの詩なのに

殺しさえを止めよとうしないのは
いったいなんのせいだろうか

自然界にはあるはずが無い
利子で肥え太る金

自然界に存在しない数十万の化合物で汚された地球は
いつしか人類に牙を剥くことだろう

詩 怒り心頭の植民地劣等

2020年02月21日 | 
内閣支持率はいまや限りなくゼロへと転落中だ
こんな民主主義否定とうそが認められるんなら
どんな事だってやりたい放題になる

アメリカの金融資本の世界的な詐欺で
日本がいちばんひどい有様だった
それなのにIMFへの10兆円以後も
侵略戦争戦費等の無理難題を押し付けられては
アメリカに金をたかられる一方だ

いつからこんな情けない植民地状態にとか
アメリカというヒモにたかられる売春婦状態は
もういい加減に辞めるべき時代だ

日本は世界一の憲法9条や物造り
人類の過去遺産を残してきた
博物館や図書館みたいな存在

あらゆる過去や未来が満ち溢れる列島
それがますます世界一の劣等国民でいいのか?
もはや世界中から語るに値しない
奴隷国民と軽蔑され続けて満足なのか

ただ一つ確実なこと

2020年02月20日 | 
それが君には
わかるだろうか

それは誰にも平等に
死が訪ずれるということだ
どんなちっぽけないのちにも

その時さんざん弱い者たちを
いたぶり続け私腹を肥やした
この国の官僚与党政治家たちは
いったいどう思うのだろうか

同じいのちの起源をもつ生き物たちを
ペットなどといい
自分の楽しみだけのために
弄ぶことも止めるべきだ

自然が瀕死状態なのに
人間だけが生き延びることができる
そんなことは許されざる幻想だ

酸っぱい思い出

2020年02月20日 | 
北海道の子供時代には
蕗のとうが食べられるとは思ってなかった

さらさらきらきらと歌いながら
いつのまに小川のほとりの蕗のとう

去年もあんまり可愛らしかったので
摘んでくることができなかった

北海道の蕗は子供の背丈くらいになって
その煮付けは歯ごたえがあってうまい

そういえば北海道の食べ物は歯ごたえ十分で
どりわけ好きだったのは
トウキビを酢に漬けたのとウドの酢味噌

春の陽をいっぱい浴びた窓から
溶けてく雪原をみながらポリポリ

なまら酸っぱくて
春になるといっも・・

詩  友川かずきのうたが胸にしみる

2020年02月19日 | 
ー「友川かずきのうたが胸にしみいるとしたら、君は幸せだと思え。 涙があふれたら、君は選ばれた人間だと思え。君にもまだ無償の愛 に感応する心が残っていたのだ。無償の愛がまだ人の世に存在する こと、それこそが友川が身をもってあがない、あかしてくれたこと なのだ。(大島渚)ー

ふるさとは夢みる街にそっくり
それでもいちばん似ていたのは
スウェーデン映画「犬のごとき人生」のへたれた港まち

雪が溶けだすと
すべての絵の具をぶちまけた野原に
あらゆる花々がいっせいに咲き出す

どうしていいか分からないぼくらは
テレビが入ってたダンボールの箱に隠れたり
そのダンボールを持って何度も 
すぐ裏の丘からすべったりした

夏の宵には銭湯から帰って
濡れた髪のまんまみんなで
町外れのオンボロ映画館へと出かけたりした

好きだった娘の家の前を
口笛を吹いて行ったり来たりしながら

夏の夕立のなかをとぼとぼ釣竿を担いで
海水パンツひとつで線路の余熱を感じて
もくもく入道雲を背に一列で歩いたっけ

けれどもいつしか
この国は世界最低最悪の国になってしまった
売国奴で閨閥化した特権政官財政治のために

トヨタ時代はずっと
脳梗塞と動脈瘤破裂で
痴呆症と寝たきりになった母の介護だった

それで首切りになった時の失業保険給付金は
母の介護での休みが多かったので
給料の半分以下の10万円以下
それもたったの一年間だけ
こんな先進国なんてあるもんなのか

介護や造園の講習を三度も落ちたので
「なんで母親の介護を十数年間やってきて
税金保険も真面目におさめてきたのに
こんな目に遭のか!?」と書いたら
やっとヘルバー二級講習へ合格した

その後に就職した創価学会系企業では
公共斎場で山盛りだったロリータビデオ強要や
施設パソコンからダウンロードした
同性愛写真やスケベ写真を合成した写真や
労災を監督署に訴えたのに無視だった
こんな官庁はない方がむしろいい!

でも外国人や非正規社員のほとんどは
失業保険すら受け取ることができない仕組みに
ふざけるんじゃないぞ!
税金や年金にたかり続ける
ゴキブリいかのこの国の腐りきった政官財どもよ!

まさに途上

2020年02月17日 | 
一話 鮭・鹿・豚肉

アイヌ民族の主食ともいうべきだったのは鮭と鹿だったけど、どっちもあまりにも多くいたせいか神(カムイ)とは見なされ難かった。
アイヌ民族に神(カムイ)と見なされたのは不可思議で特異な能力があると見なされた動植物自然現象が圧倒的に多い。古代日本でも。

故郷北海道では増えすぎた鹿肉料理が盛んだとか。明治の頃みたいにまた缶詰にして輸出してはどうなんだべか?
「豚肉(ロース)と白菜鍋」が美味しそうだったので、明日作ってみよう。土鍋に白菜・豚肉・・と五段重ねにして、味付けは塩・胡椒・酒・ごま油とか。


二話 「誰でもが図書館」

戦い続ける者や
それを無視する者や嘲笑する者も
同じように
この世にたったひとつしかない
図書館みたいな存在

その想いがなければ
ぼくらはついらくして
堕落し続けるしかない

 最新の詩   インディアンサマーの朝空に

2020年02月12日 | 
現在(いま)は決して
死に絶えるべき秋ではないというのに
ましてやすべて凍える
真冬の朝でもないというのに

涙よりもか細い雨が降りしきっている
朝の清清しさとは対極の言葉を 
好きだったのだから 
それでよしとすべきなのだろうか

合衆国騎兵隊に向かって
疾走していった
インディアンの中のさい後のインディアンたち

「今日は死ぬには相応し日だ」という
雄叫びばかりになりながら
レッドブルたちもまた 
ここをさい後の死ぬ場所と決めた

どう見事に嘘偽りなく死ぬかだけ
インディアンサマーの朝空に
そぼ降る雨だけが俺たちの心だ

夜を賭けて

2020年02月12日 | 
誰ひとり知らないけど
世界がもっとも美しく生まれかわるのは
夜空の一点からの光が差し始める一瞬

人間が知らない世界を
小鳥たちはおおく知っているから
風雨の中ですら鳴き交わしあう

人々の心のあちこちに胚胎する悪夢が
ますます暗く深くなってきたねと
怯える小鳥たちの嘆きの歌

ぼくらは生まれて以来ずっと
夜を賭けてきた放浪者だから
いつだって死ぬにはいい日だ

誰かのための死であればこそ
輝きをいや増すイノチだから

倚りかからず      茨木のり子

2020年02月10日 | 
倚りかからず      茨木のり子

もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくない

ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳・目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
      (筑摩書房「倚りかからず」より)

スロウ・ウエスト

2020年02月10日 | 
マイケル・ファスベンダー『X-MEN』シリーズ、『それでも世は明ける』『スティーブ・ジョブズ』コディ・スミット=マクフィー『ザ・ロード』『モールス』、ベン・メンデルソーン『ダークナイト ライジング』『名もなき塀の中の王』、カレン・ピストリアス、ロリー・マッキャン「ゲーム・オブ・スローンズ」
スタッフ
監督・脚本:ジョン・マクリーン、製作総指揮:マイケル・ファスベンダー、製作:イアン・カミング、エミール・シャーマン『英国王のスピーチ』、撮影:ロビー・ライアン『あなたを抱きしめる日まで』、音楽:ジェド・カーゼル『ガンズ&ゴールド』

愛をとるか、賞金をとるかー。
1870年、スコットランドの貴族の息子ジェイ(コディ・スミット=マクフィー)は小作人の娘ローズ(カレン・ピストリアス)に恋をしていた。身分違いの恋に激怒したジェイの父はローズを追い出そうとするが、誤ってローズの父親に殺されてしまう。お尋ね者となったローズ父娘は逃亡の果てに、アメリカ西部コロラド準州に流れ着く。ローズの事が忘れられないジェイは父娘を追い掛け、開拓中の西部へと向かう。ジェイは、強盗に襲われたところを助けてもらった賞金稼ぎのサイラス(マイケル・ファスベンダー)を用心棒として雇い、一緒に旅をすることになる。サイラスは、ローズ父娘に2,000ドルの賞金がかけられている事を知り、父娘の行方を知っているジェイを利用しようとするが……。

第二の維新が必要ではないのか?

2020年02月09日 | 
一話 誰でもが図書館

戦い続ける者も
それを無視する者も
嘲笑するだけの者も

同じように
この世にたったひとつしかない
図書館みたいな存在

その想いがなければ
ぼくらは
ただただ堕落し続けるしかない


二話 鮭・鹿・豚肉
アイヌ民族の主食ともいうべきだったのは鮭鹿だったけれど、どっちもあまりにも多くいたせいか神(カムイ)とは見なされ難かった。
アイヌ民族に神(カムイ)と見なされたのは不可思議で特異な能力があると見なされた動植物・自然現象が圧倒的に多い。古代日本でも・・

故郷北海道では増えすぎた鹿肉料理が盛んだとか。明治の頃みたいにまた缶詰にして輸出してはどうなんだべか?
「豚肉(ロース)と白菜鍋」が美味しそうだったので、明日作ってみよう。土鍋に白菜・豚肉と五段重ねにして、味付けは塩・胡椒・酒・ごま油とか。


三話 
どうしてそう思うのかというとー
(0)長い平和の時代の終り
(1)苦労知らずに甘やかされて育った馬鹿殿様を頂点とする世襲支配層の無能化のすさまじさ
(2)いよいよ殖民地のようになりつつあるアメリカの外圧
(3)彼らの顔色ばかり覗う売国奴的な中央官僚層企業官僚層の堕落
(4)破壊し放題の結果の自然災害頻発
(5)権力者層の目先の利益による意図的な国内経済破壊(税的負担増)や景気回復阻止(増税政策)の結果の国民大多数の貧困化

クリスマスの思い出

2020年02月08日 | 
クリスマスプレゼントは
まだ誰からももらったことがない

いつも人ごみに紛れるように
俯いて歩いてるというのに
どうしてだか誰かに見つかってしまう

東京でも札幌でも
つい最近も名古屋で

札幌では高校時代の友達の誰もに
「あの娘が好きだ」と吹聴してた娘から
声をかけられた

ボタンのとれた
よれよれの黒いコートに潜り込みたかった
その娘の笑顔がまぶしすぎた
「元気?」と聞かれたって
ぼくが元気だったことなんて皆無だ

風呂なんかいつ入ったのか覚えてないし
食べ物といえばインスタントラーメンばっかり
飢えた狼みたいに
あてもなく街をうろついていただけ

クリスマスにはそんな思い出しかない
クリスマスなんかくそくらえ!
クリスマスケーキに顔を突っ込んで
窒息したくなるような思い出ばっかり


夜空

2020年02月07日 | 
ハロウィーンのカボチャみたいに
えらい目鼻立ちのしっかりとした
真っ赤な月が昇ってきた

まるで一枚のビロードみたいな夜空に
網目からこぼれる光りが星となって
大きな綻びからもれる光りが
月明かりとなって

ちゃりんとポケットのほころびから
金貨がまた一枚流れ星となって
地上に落っこちてくる

ふんわりとした風とあそブみたいに
しんしん雪の季節を乗り越えて
また違った季節にとめぐり合うように

アーメン!
どうか僕の家の前の庭に
金貨がどさっと落ちますように

もっともっとずっと

2020年02月05日 | 
子供の頃から
ハンサムだとか性格がいいとか頭がいいとか
誰からも一度も言われたことがなかった

いま突然思い出したんだけど
「もっと鼻が高かったら美男子だったのにね」と
好きだった女の子に言われたことがあった
その後ずっと家に帰ると
鼻に洗濯バサミを挟んだままの10歳の頃だった

ぼくと顔をあわせるたんび
痴呆症になった母の口癖が
「馬鹿みたいな顔してるけど、、あんためんこいね」だった

でも小さい頃から
母にそう言われていたら
どんな人生だったんだろうかな

あんまり嬉しくなかったかもしれない
もっともっとずっと
母を好きになったのかもしれない