詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

「国民総葬式国家ー日本」

2020年03月20日 | 
国民の税金や共有財産を掠め取ることや
アメリカに貢ぐことしか頭になかった
この国の政官財の壮大なバベルの塔も
いよいよ完成の時を迎えつつある

小泉以前には世界一平等な社会が
今ではアメリカを超えて
世界一の不平等な格差社会になりつつ

つい40年ほど前には
借金ゼロだった国や地方はいまや
少なく見積もっても1000兆円の借金
いつの時代も
最終的に支払わせられるのは国民の税から

さらに狡猾なことには
特別予算ではせっせと各省庁が税金を隠匿し
消費税や税的負担増が必要だという厚かましさ

大企業にいたっては
社員に断りなく団体生命保険をかけて
サービス残業やストレスを与えては
過労死や過労自殺の臨時収入で高笑い

本来年金積み立て者に支払うべきだったのに
「リゾート法」やグリーンピア以降も恥じることなく
自然破壊と人間破壊に懸命だった厚生労働省官僚

彼らに負けず劣らず
正当な担保をとるという資本主義の根本を覆して
バブル投資に狂奔のこの国の銀行や大企業

その彼らが
我々の血税から数十兆円もの援助で息を吹き返し
史上最高の利益を貪り
国民への恩返しさえ忘れてますます
アメリカのハゲタカ国際金融資本家に瓜二つ

かなり前に読んだSF「斎藤家の核弾頭」(篠田節子)にも
そう遠くないこの国の未来の話があって
ランク付けされた国民背番号の下位の人間から
臓器移植や人体実験や食料へと順番に抹殺されてゆく
「ソイレントグリーン」みたいな未来社会までは
あと一歩を残すだけ

学校給食ずっと
有害食材による人体実験の場だし
税金を貪り食う農水省のおかげで
ダイオキシンの十倍も有毒という有毒米加工品を
日々食わせられる哀れな日本人たち

そこでは俺みたいに
学歴も社会に役立つ才能もないという烙印を押された人間が
反社会的という烙印を押されて
データー収集や管理用のマイクロチップを
体内に埋め込まれ 
監視カメラだらけ原発跡地や公害・災害跡地へと追いやられる

そこで遺伝子変異等実験データーを十分に採取された後は
めでたく勤めを終えて
臓器移植や食料のために抹殺される

その場所の放射能やらの安全値が確認された後には
税金ネコババに目の血走った政官財支配層の
日本低国株式会社の偉いさんたちの
豪邸がにょきにょきと建ち並ぶ

いまや、政官財=税金泥棒というイメージが日本人に共通の常識
表題の国会に核弾頭をぶち込むという爽快なSF小説は
日本SFの金字塔
日本ホラー文学の女王篠田節子の「斉藤家の核弾頭」

雨だれの詩

2020年03月18日 | 
母の介護中に
一番往生したのは雨だった

ちょっとの雨でも
窓一面が滝状態となる
それも新築して三年目ぐらいから

あっちこちから雨だれが落ちるので
洗面器やらバケツやら
タオルの総動員

それを
寝たきりの母に悟られまいとして
ラジオをつけっ放しだったり
母の好きな美空ひばりの歌を口ずさんだり

とんでもない国の
とんでもない介護の記憶だった

詩 また明日

2020年03月14日 | 
「さよならまた明日」と
何度君に呟いたろうか
いつもの黄昏の街角で
自転車で去ってゆくきみの後姿へと

認知症で寝たきりの母にも
「おやすみ母さん」
「あんたもいい夢をね」

明日にはたぶん
明日の風が吹いていて

明日にはぼくやきみが
何もかも無くして
震えているかもしれないけれど

それでも「また明日ね」と
呟くしかない

どんな権力や権威だろうと
生きようという生命を
抹殺することなんかできないのだから

青い短パン

2020年03月13日 | 
いよいよパンツひとつでは
寒くなってきてしまった
お気に入りのでかパンも
とうとう三年目で大きな穴が

最近のパンツは
なして穴が開くのが早いのかなと
恨めしげに天を仰ぐ

十年以上穿いていた青い短パンを
捨てずに取って置けばよかったなと

尻からのクレバスが
とうとうゴムにまで達して
もうそれ以上の越冬は不可能と断念した

年がら年中穿いてた青い短パンなのに
ジョギングの時も
会社へ行く時も
母の介護の最中も

まるで初めて着たときの柔道着みたいに
ごわごわばりばりだった青い短パン
ぼくの青春時代の
すべてを知っていた青い短パン

詩 蝋燭

2020年03月12日 | 
ミヒャエル・エンデは
傑作ファンタジー「モモ」の中で
人間の生命を蝋燭の炎に例えていた

この地球は次から次からへと
消えてゆく蝋燭の代わりに
新しい蝋燭に点灯されてゆく
蝋燭の星でもあった

荒野でひっそりと消えてゆく蝋燭
多くの蝋燭に見守られて
その蝋燭たちへと
炎を受け継いできた宮沢賢治のような蝋燭

ぼくの蝋燭はもうほとんど残り少ない
断崖絶壁の上にたつ折れ曲がった蝋燭だ

もうこれ以上権力者たちは
ただでさえやせ細った人々の蝋燭から
蝋を削り取っては
自分たちの蝋燭に継ぎ足すことを止めるべきだ

風のなかで生まれ 風のなかで育ち

2020年03月11日 | 
風のなかではだれもが
迷子の草原のように
あるがままそよぐしかない

風に問い返す葉群のように
生誕のそのときへと
そよそよ立ち返るしかない

人間などただの思い上がった生き物
自分だけが正しいと思い込み
破壊しか脳のない奇形猿の末裔だ

自然についてさえ
何ひとつ知らず知ろうともせず
ただただ騒々しい出来損ないの猿

風のなかで生まれ
風のなかで育ち

何ひとつ所有しないままに
微塵に砕けてゆく輝かしさだけだ

詩 路上放浪者みたいに 2

2020年03月10日 | 
しこたま蚊に刺されながら
路上放浪者みたいに
深夜のベンチに横たわって
星空を見上げていた

明日まだ生き延びてたら
ヒゲを剃りオンボロ車を運転して
また時給千円ちょっとの
夜勤仕事へと向かうことだろう

この闇の向こうには
なにか素晴らしいことや
新しいことが動きつつある予感がする

希望というには
ほろ苦すぎる未来だけど
それでもそれに出会ってみたい

まったく
懲りない人生だなとは思うけど
それに出会ってみたい

詩 路上生活者ではなかったのか

2020年03月10日 | 
ぼくの車が通るたびに
町中の犬たちが一斉に
哀しそうな声で吠えはじめる

ぼくが街を歩くたびに
見知らぬ猫たちが
身体を摺り寄せてくる

笑いながら人生を生きたかったと
すべての生き物とおんなじように
たった一度の人生なんだからと

「ぼくは生まれついての放浪者」という
山之口獏の詩句が
ふっと口に上ってくる

ぼくらはみんな
地球の片すを行過ぎる
路上生活者ではなかったのか

ぼくらはみんな
地球という母なる自然の
子供たちではなかったのか

地球という美しい星や
壮大な歴史の一瞬を横切ってゆく
路上生活者ではなかったのか

詩 あした

2020年03月08日 | 
ぼくはいつだって
すべてを捨てることが
好きなだけなんだ

きのうまでのすべてを捨てっちまわないと
新しいあしたのぼくを
手に入れることができない性分なんだ

けれどもとリたてて
新しいものすべてが
好きなわけじゃない

ただいつも
さよならだけが人生
あしたはあしたの風が吹くと
生きてきただけのはなしなんだ

私は王である!

2020年03月07日 | 
https://gyao.yahoo.co.jp/p/00025/v12573/

キャスト
チュ・ジフン,イ・ハニ,イム・ウォニ,キム・スロ,キム・ソヒョン
スタッフ
監督:チャン・ギュソン,脚本:キム・ドンチョン

チュ・ジフン、ファン待望の主演最新作 民に愛された偉大な国王は、実は、弱気な王子でした。歴史上最も優れた国王<世宗大王>の即位秘話。
国王の三男 忠寧(チュンニョン)は、王位に就くことなど夢にも見ず、毎日本を読んでばかり。博識だが、側近に身の回りの世話をさせ、1人では何もできない温室育ちの王子。そんな王子が突然、世子(王位継承者)に任命され、重責に耐えかねて宮殿から逃げ出す。しかし外の世界には、宮殿よりもずっと苦しい試練が待ち受けていた。王子は圧政によって苦しむ民の暮らしを目の当たりにし、民の為の良き国王になりたいと思うようになる。この一大冒険は、王子が立派な王になるために必要な道だった。

詩 ぼくらは奴隷や家畜とは違う存在

2020年03月06日 | 
時代に背を向けている人よ
あるいは時代に真剣で向き合あおうとしている人よ
いま時代は急激に変わろうとしている

ぼくらにできることはわずかだが
逃げることなく向き合いたい
現実に目をつぶり
逃げ出す卑怯者にはなりたくない

時代はこんなにも変わってゆく
苦しみ悩む人間が増えゆく時代にこそ
私利私欲ではなく
社会貢献のために生きていたい

私利私欲などは永遠の退却だ
自然界のどの生物が私利私欲だけを考えるだろうか
ただ生き延びることだけを
あるがままに生きたいと願うだけ

時代という大きな大河に
いつまでも怯んでいてはいけない
たった一度の人生を
そんなつまらない思いで生きてはならない
自分のこころを殺して生きていてはいけない

僕が住んでる町は
人口が三万のなんの変哲もない町だけど
山が迫った四季の自然が美しい町だ
毎年毎年この町の住民と同じ人々が
自殺で亡くなってゆく

政治は税金の再分配のことで
いつの時代でもいつの社会でも
弱肉強食の市場原理のために
経済格差や差別が増すばかりの弊害を
修正するためのものだ

ぼくらは奴隷や家畜とは違う存在だ
誰もが税金を収める納税者であり
その未来がどうなるかを決める税金の使い道に
物申すべき義務と責任がある
歴史とはそのための智恵を得るためのもので
変るべきもの 変わろうとしているものだ

詩  転落

2020年03月03日 | 
疲れ果ててしまったせいなのか
それとも日没を恐れて
下山路を駆け通しだったせいか
真っ暗な谷底へと足を踏み外してしまった

後ろ指を差されたこのまま
死んでしまわねばならないのだろうかと
血まみれで見上げていた漆黒の狭い空

しばらくして川下から
遠い街の灯がまたたきだし
星がひとつまたひとつまたひとつ

いよいよ高まりゆく川音の中で
無事に生き延びられたら
きみに告げたかったただひとつの言葉が
あったんだと気づく

この世で遣り残した
ただひとつの事が
あったんだと気づく

詩 笑え

2020年03月02日 | 
それはもう
十数年前のことだった

脳梗塞と心臓動脈瘤破裂手術とで
ボケが進行して寝たきりになった母に
ある日突然聞かれたことがあるんだ
「死んだらどうなるんだべか....」

人間なんて身近な自然についてさえ
なにひとつ知らない蟻んこのようなもの
だからぼくも残り少ない人生の間くらい
母を笑わせてやろうとしたんだ

笑え笑えもっと笑え
もっと大きく口を開けて
のどチンコが見えるぐらいに
笑え笑えもっと笑え

詩 三月

2020年02月29日 | 
二月から三月へかけては
北海道の子供時代には
いちばん好きだった季節だった

二月も終りころになると
それまでスキーで学校へと通ってたのが
歩いて行けるようになる

待ちに待った凍雪の季節が
とうとうやって来たんだなと
あれこれ予定を立てていた子供時代

近所の山で兎の罠を仕掛けたり
昼間の太陽で溶けた雪面が深夜凍りつき
どこまでも真っ直ぐ歩いてける季節だった

山奥深くでのザリガニ採りやヤマメ釣り
オンコの樹を採りに行ったり
今年はどこの源流や名もない湖を
探険しようかなと夢想していた三月だった

雪解けの森のあちこちからは
もう花開きはじめた福寿草やカタクリ
エゾエンゴサクの青い風のかぐわしさ

あの頃の君の言葉がふっと蘇る
スウェーデン映画「まるで犬みたいな人生」みたいに
雪道の帰り道で
「あんたなんか大嫌い」という君の口許を
じっと見つめて立ち尽くしていたぼく

「大嫌い」というのは
「大好き」の究極の表現だと
知ったのはつい最近のこと

2020年02月29日 | 
今朝もたった一個の卵で
卵掛けご飯をかき込み
「ありがとう」と呟いて仕事へと出かける

たかだか一個の卵だけど
子供の頃からいっつも
貧しかったぼくの家の家計を助けてくれた卵
ぼくと家族のいのちを支えてくれた卵

そんな気持ちももはや
わからなくなってしまったというんなら
もうどうしようもなくなる
もはや滅ぶべしというしかない