http://www.labornetjp.org/news/2020/1595312768604staff01
被災地に「旭日旗」か!
2020年07月21日 | 自衛隊・軍隊
20日、豪雨災害で未だに行方が分からない方々の大規模な捜索活動が、熊本県球磨川で行われました。テレビで流れたその映像に、目を疑いました。被災者を捜索するゴムボートに立てられているのは、なんと旭日旗ではありませんか!(写真左・中)
旭日旗は、明治以降の日本帝国の侵略・植民地支配を象徴する文字通りの旗印です。
「海外侵略の走りであった台湾出兵(1874年)や江華島事件(1875年)でも、『日の丸』(旭日旗―引用者)は日本の力の『誇示』に使われています。…日清戦争(写真右)から日露戦争、台湾割譲、南樺太割譲、そして韓国併合。日本はアジアへの膨張を進めていきますが、その先頭にはいつも『日の丸』がありました。…日中戦争に突入すると、またたく間に北京を占領。12月には南京を占領して『南京虐殺事件』を引き起こします。この南京城に立てた『日の丸』は虐殺のシンボルともなっています」(佐藤文明著『「日の丸」「君が代」「元号」考』緑風出版)
けっして遠い過去の話ではありません。この侵略・虐殺・植民地支配のシンボルである旭日旗を、現在の海上自衛隊、陸上自衛隊は「隊旗」としているのです。
そしてさらに、安倍政権はこの旭日旗を国際的イベントで政治的プロパガンダの道具として使おうとしています。「東京五輪」の客席でそれが打ち振られることをあえて公認したのです。
東京五輪を前に、韓国国会文化観光委員会は五輪組織委員会(森喜朗会長)に対し、「侵略と戦争の象徴である旭日旗が競技場に持ち込まれ、応援の道具として使われることがないよう求める」とする決議を採択しました(2019年8月29日)。
これに対し組織委は、競技会場への旭日旗の持ち込みは禁止しない(許可する)とする決定をあえて行い(9月3日)、安倍政権はそれを追認・擁護したのです(9月12日)。
旭日旗に対する批判はもちろん韓国政府・国会だけではありません。2018年10月、韓国主催の国際観艦式に自衛隊が旭日旗を掲げて参加しようとしたとき、韓国のハンギョレ新聞は次のような社説を掲載しました。
「1870年に日本陸軍が最初に使った旭日旗は、日本が太平洋戦争を起こしてアジア各国を侵略する際に全面に掲げた旗だ。それ自体が日本軍国主義の好戦性を象徴している。韓国や中国など周辺国が旭日旗掲揚に反発するのもこのような理由からだ。それでも海上自衛隊は16本の光の筋が描かれた旭日旗を、陸上自衛隊は8本の筋の旭日旗を使ってきた。『侵略国家』『戦犯国家』という事実を否定する処置だ。(中略)国際社会は旭日旗に固執する自衛隊と平和憲法改正を公言した安倍晋三総理を見つめて、日本の軍国主義復活を憂慮している。日本が真に平和を望むならば、自ら旭日旗を降ろすべきである」(2018年10月2日付ハンギョレ新聞社説)
その旭日旗が、豪雨災害の被災地に!被災者の捜索になぜ「隊旗」を立てる必要があるのか!
安倍政権が災害を利用して自衛隊の活動拡大・浸透を図ろうとし、「市民」も次第にそれに取り込まれつつあることの危険性について先日書きましたが(7月9日のブログ参照)、旭日旗の掲揚・誇示はたんに自衛隊の浸透にとどまらず、日本の侵略・植民地支配の歴史を隠ぺいし、国際社会の批判に対する居直りを図るものです。
それが被災者の深い悲しみと苦しみに乗じて行われていることに、身の震える怒りを禁じえません。
被災地に「旭日旗」か!
2020年07月21日 | 自衛隊・軍隊
20日、豪雨災害で未だに行方が分からない方々の大規模な捜索活動が、熊本県球磨川で行われました。テレビで流れたその映像に、目を疑いました。被災者を捜索するゴムボートに立てられているのは、なんと旭日旗ではありませんか!(写真左・中)
旭日旗は、明治以降の日本帝国の侵略・植民地支配を象徴する文字通りの旗印です。
「海外侵略の走りであった台湾出兵(1874年)や江華島事件(1875年)でも、『日の丸』(旭日旗―引用者)は日本の力の『誇示』に使われています。…日清戦争(写真右)から日露戦争、台湾割譲、南樺太割譲、そして韓国併合。日本はアジアへの膨張を進めていきますが、その先頭にはいつも『日の丸』がありました。…日中戦争に突入すると、またたく間に北京を占領。12月には南京を占領して『南京虐殺事件』を引き起こします。この南京城に立てた『日の丸』は虐殺のシンボルともなっています」(佐藤文明著『「日の丸」「君が代」「元号」考』緑風出版)
けっして遠い過去の話ではありません。この侵略・虐殺・植民地支配のシンボルである旭日旗を、現在の海上自衛隊、陸上自衛隊は「隊旗」としているのです。
そしてさらに、安倍政権はこの旭日旗を国際的イベントで政治的プロパガンダの道具として使おうとしています。「東京五輪」の客席でそれが打ち振られることをあえて公認したのです。
東京五輪を前に、韓国国会文化観光委員会は五輪組織委員会(森喜朗会長)に対し、「侵略と戦争の象徴である旭日旗が競技場に持ち込まれ、応援の道具として使われることがないよう求める」とする決議を採択しました(2019年8月29日)。
これに対し組織委は、競技会場への旭日旗の持ち込みは禁止しない(許可する)とする決定をあえて行い(9月3日)、安倍政権はそれを追認・擁護したのです(9月12日)。
旭日旗に対する批判はもちろん韓国政府・国会だけではありません。2018年10月、韓国主催の国際観艦式に自衛隊が旭日旗を掲げて参加しようとしたとき、韓国のハンギョレ新聞は次のような社説を掲載しました。
「1870年に日本陸軍が最初に使った旭日旗は、日本が太平洋戦争を起こしてアジア各国を侵略する際に全面に掲げた旗だ。それ自体が日本軍国主義の好戦性を象徴している。韓国や中国など周辺国が旭日旗掲揚に反発するのもこのような理由からだ。それでも海上自衛隊は16本の光の筋が描かれた旭日旗を、陸上自衛隊は8本の筋の旭日旗を使ってきた。『侵略国家』『戦犯国家』という事実を否定する処置だ。(中略)国際社会は旭日旗に固執する自衛隊と平和憲法改正を公言した安倍晋三総理を見つめて、日本の軍国主義復活を憂慮している。日本が真に平和を望むならば、自ら旭日旗を降ろすべきである」(2018年10月2日付ハンギョレ新聞社説)
その旭日旗が、豪雨災害の被災地に!被災者の捜索になぜ「隊旗」を立てる必要があるのか!
安倍政権が災害を利用して自衛隊の活動拡大・浸透を図ろうとし、「市民」も次第にそれに取り込まれつつあることの危険性について先日書きましたが(7月9日のブログ参照)、旭日旗の掲揚・誇示はたんに自衛隊の浸透にとどまらず、日本の侵略・植民地支配の歴史を隠ぺいし、国際社会の批判に対する居直りを図るものです。
それが被災者の深い悲しみと苦しみに乗じて行われていることに、身の震える怒りを禁じえません。
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