・・日本同様に国際金融の餌食とされている朝鮮半島だった
(ヤドリギ金子氏のブロゴより)
1980年の今日の未明、「全斗煥少将は全土非常戒厳令を布告し、即刻国会を閉鎖させたばかりか、時を移さず民主化運動指導者の容赦のない逮捕を開始した。大統領死去後の新しい事態に逆行するこのような非常戒厳令の撤廃を求めて、光州市民は都市ごと胸をはだけて立ちはだかったのだ。自由への、それこそ無残なまでも美しい散華であった。」(金時鐘『光州詩片』「あとがき」より)
骨
日が経つ。
日日にうすれて
日がくる
明け方か
日暮れ
バタンと板が落ち
ロープがきしんで
五月が終る。
過ぎ去るだけが歳月であるなら
君、
風だよ
風。
生きることまでが
吹かれているのだよ。
透ける日ざしの光のなかを。
日は経つ。
日日は遠のいて
その日はくる。
ふんづまりの肺気が
延びきった直腸を糞となってずり落ち
検察医はやおら絶命を告げる。
五つの青春が吊り下げられて
抗争は消える。
犯罪は残る。
揺れる。
揺れている。
ゆっくりきしんで揺れている。
奈落のくらがりをすり抜ける風に
茶褐色に腐れていく肋が見えている。
あおずみむくんだ光州の青春が
鉄窓越しにそれを見ている。
誰かを知るか。
忘れるはずもないのに
覚えられないものの名だ。
日が経ち
日が行って
その日がきてもうすれたままで
揺れて過ごす人生ならば
君、
風だよ
風。
死ぬことまでも
運ばれているのだよ。
振り仰げない日ざしのなかを
そう、そうとも。
光州は さんざめく
光の
闇だ。
だらしない日々をだらしなく自省するために、書き写すことくらいしておこう。垂直に上昇しながら、血反吐を吐くくらいに激しく囀る雲雀の声に撃たれ、五月の安穏の風に吹かれつつ。
(ヤドリギ金子氏のブロゴより)
1980年の今日の未明、「全斗煥少将は全土非常戒厳令を布告し、即刻国会を閉鎖させたばかりか、時を移さず民主化運動指導者の容赦のない逮捕を開始した。大統領死去後の新しい事態に逆行するこのような非常戒厳令の撤廃を求めて、光州市民は都市ごと胸をはだけて立ちはだかったのだ。自由への、それこそ無残なまでも美しい散華であった。」(金時鐘『光州詩片』「あとがき」より)
骨
日が経つ。
日日にうすれて
日がくる
明け方か
日暮れ
バタンと板が落ち
ロープがきしんで
五月が終る。
過ぎ去るだけが歳月であるなら
君、
風だよ
風。
生きることまでが
吹かれているのだよ。
透ける日ざしの光のなかを。
日は経つ。
日日は遠のいて
その日はくる。
ふんづまりの肺気が
延びきった直腸を糞となってずり落ち
検察医はやおら絶命を告げる。
五つの青春が吊り下げられて
抗争は消える。
犯罪は残る。
揺れる。
揺れている。
ゆっくりきしんで揺れている。
奈落のくらがりをすり抜ける風に
茶褐色に腐れていく肋が見えている。
あおずみむくんだ光州の青春が
鉄窓越しにそれを見ている。
誰かを知るか。
忘れるはずもないのに
覚えられないものの名だ。
日が経ち
日が行って
その日がきてもうすれたままで
揺れて過ごす人生ならば
君、
風だよ
風。
死ぬことまでも
運ばれているのだよ。
振り仰げない日ざしのなかを
そう、そうとも。
光州は さんざめく
光の
闇だ。
だらしない日々をだらしなく自省するために、書き写すことくらいしておこう。垂直に上昇しながら、血反吐を吐くくらいに激しく囀る雲雀の声に撃たれ、五月の安穏の風に吹かれつつ。
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