先端技術とその周辺

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中国EV開発、政府主導で群雄割拠から「淘汰の時代」へ

2018年10月20日 10時59分57秒 | 日記

 

中国ではEVがすでに180万台も街を走っているという。ひとえに政府の強力な指示と強大な国家資金投入によるものだが、ここにきてたくさんのメーカーがたんじょうしたので、それをまた強力な政策で本当に強いものを残すという淘汰の政策に出ているという。国家私費本主義と言われるゆえんだろう。ローターが報じていた。

[杭州 17日 ロイター] - 中国では、当局の後押しにより企業数百社が電気自動車(EV)の開発にしのぎを削っている。政府は過当競争を通じてEVの価格を引き下げてこの産業を強化する戦略で、今後は淘汰が進みそうだ。

 
 写真はEV用リチウムイオン電池の製造工場。

EV開発には自動車大手だけでなく、再生可能エネルギー設備メーカー、電池メーカー、不動産会社まで幅広い業種が乗り出している。

そうした中の一つ、EVを設計するオートマジック社のZhou Xuan社長は「(群雄割拠は)仕方ない。新たな技術や産業が興るときには、数百の思想と数百の花が開花するものだ」と話す。故毛沢東氏が新たなアイデアを掘り起こすために繰り広げた「百花斉放百家争鳴」キャンペーンに触れた発言だ。

中国政府は優遇政策と強大な製造業のパワーを活用し、EV開発で世界最前線の地位を確保しようと努めている。昨年末までに新エネルギー車(ENV)の保有者は180万人と世界全体の半数に達した。

工業情報省は7月、全国118社が設計したNEVデザインの中から推奨される428種を公表した。この中には第一汽車集団や吉利汽車控股といった大手だけでなく、中小企業のデザインも含まれる。

Zhou社長は「激しい競争の末に原石が現れ、弱者は統合あるいは淘汰されるだろう」と言う。

<戦略的な供給過剰>

中国はこれまでも、鉄鋼や石炭、太陽光パネルなどの分野で過剰生産能力の削減を迫られてきた。

次はEVかもしれない。重工業中心だった産業を「刷新」せよとの国の圧力の下、地方政府はEV企業の育成に力を入れてきたが、非効率な企業への補助金によって既に市場がゆがんでいるとの指摘も出ている。

業界幹部は「目下のところ、NEVの急速な拡大は市場の選択によるものではなく、政府が導いた結果だ。補助金に支えられた成長だ」と話す。

実際、中国国家発展改革委員会(NDRC)は今年、EV産業のやみくもな拡大に切り込む方針を表明。設備稼働率が80%に満たない地域では生産設備の新設を阻止するとした。

しかし中国はしばしば「戦略的な」供給過剰をテコに競争力を高めてきた。太陽光発電では過剰生産を背景に、企業が補助金なしで従来型エネルギーと戦える水準までコスト削減を迫られた。

高級車メーカーICONIQモーターズの営業部長Liu Xiaolu氏は、多数の企業が競うのは産業発展のために「必要な段階」かもしれないと指摘。「20社だけで必ず産業全体を発展させられるとは言えない。まずは全員が集まり、その後徐々に淘汰されるしかないのかもしれない」と語った。


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