先端技術とその周辺

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ペロブスカイト太陽電池

2024年07月08日 14時21分45秒 | 日記
ペロブスカイト太陽光発電素子(PSC)は、日本人の発想かと思っていたが、
日経エレクトロニクス2021.10.01号で、英国のランク賞なるもので、2021年9月28日PSCで7人の受賞が決まったと報じていた。それを見ると、PSCは日本人だけの発見ではなさそう。ちょっと残念。唯、ノーベル賞の有力候補であるのは間違いななそう。
 
問題は、日本人の地道な研究成果の実用化を虎視眈々と狙っている国がある。政治的圧力により短期に成果を上げないと研究者として生きていけない仕組みになっているからでそんな国に、ノーベル賞受賞に値するような発見は行われる事はない。
 
従来の太陽光発電では、シリコン系とかGaAs系とかあるが、実用化で特許を取られ、日本の太陽光設置業者は悔しい思いをしている。ペロブスカイト開発製造会社は、その2の枚にならない様に頑張ってほしいもの。
 
 

 

日経エレクトロニクス2021.10.01号の記事の要約。
 
図1 受賞者の面々
人の並びは、左のリスト通り。本文とは異なる(写真:ランク財団の発表資料から)
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PSCで受賞した7人は、図1 受賞者の面々

(1)PSCの前身ともいえる色素増感太陽電池(DSSC)を開発したスイスの大学EPFL(Swiss Federal Institute of Technology Lausanne)教授のMichael Graetzel氏、(2)2008~2009年に世界で初めてペロブスカイト太陽電池(湿式を含む。変換効率は0.4~3.8%)を開発した、当時大学院生で現・日本ゼオンの小島陽広氏、(3)小島氏の指導教授で共同研究者だった桐蔭横浜大学 教授の宮坂力氏、(4)小島氏らの論文を最初に追試し、変換効率6.5%を得た韓国Sungkyunkwan University教授のNam-Gyu Park氏、(5)変換効率で10.9%という高い値を達成した論文(2012年)の筆頭著者である英University of Oxfordの研究者(当時)で現在は学術雑誌「Science Robotics」編集者のMichael Lee氏と、(6)その共同研究者で効率向上に重要な役割を果たす正孔輸送層材料を開発した同大学教授のHenry Snaith氏、(7)PSCの変換効率を現在の25%台にまで引き上げる上でさまざまな貢献をした韓国Ulsan National Institute of Science and Technology (UNIST)教授のSang Il Seok氏、である。

宮坂氏を軸に開発が進展

図2 宮坂氏を軸に開発が進展
 
PSCの開発初期の研究者のつながりと経緯を示した。(図:『日経エレクトロニクス』、2017年4月号、pp.81-89の「ペロブスカイト太陽電池『格安で超高性能』を実現へ」から)
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日経エレクトロニクスは、ランク賞(Rank Prize)について以下の様に記述している。ノーベル賞受賞は十分あり得る。ランク賞は、20世紀半ばに英国の映画配給事業などで成功したJoseph Arthur Rank氏が自ら立ち上げたチャリティー基金(現ランク財団)を基に、晩年の1972年に開設した賞。実際の賞の授与は1976年からで、「栄養学」部門と「光エレクトロニクス」部門というまったく異なる2分野で優れた業績を上げた研究者が対象である。光エレクトロニクス部門では日本の研究者も多く受賞している。例えば、1987年にアモルファスSiトランジスタを液晶ディスプレーに応用した当時の松下電器産業の堀田定吉氏ら3人、1991年には光ソリトン伝送の研究で米Bell Laboratories(1973年当時)の長谷川晃氏、1995年には光硬化性の樹脂を用いる3Dプリンターを発明した名古屋市工業研究所(1980年当時)の小玉秀男氏ら、1998年には青色発光ダイオードを開発した赤﨑勇氏、天野浩氏、中村修二氏(3人は2014年にノーベル物理学賞受賞)、2016年にはAWG(Arrayed-Waveguide Grating)型波長フィルターを開発したNTTフォトニクス研究所(当時)で、現在上智大学教授の高橋浩氏、ほかがいる。ノーベル賞などと異なり、1回に10人以上の受賞者が出ることもある。

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