ぽかぽかと行きましょう

急がず、後れず。自分の歩幅でぽかぽか行くようなブログです。

「火の用心」の言葉。

2010年04月14日 | 少し昔のお話

近年「火の用心」の言葉を、あまり聞かなくなって、火災による事故が多くなった気がする。

子供のころ、拍子木を打ちながら、「マッチ一本火事のもと、火の用心、火の用心。」と夜回りをして歩いたのは昔ばなし。

火の不始末が無いよう日頃から心がけて、さらに「火の用心」の言葉で、火のもとを確かめて就寝したものだ。

現代は、24時間誰かが起きて働くなり遊ぶなり、飲み明かすなりしている。不夜城の都会では夜と昼の区別はない。

ここにきて、マッチならぬライターによる発火事故での火災がクローズアップされている。

ガスコンロにしても、ストーブにしても、火を点けた人が責任もって管理すれば問題はない。

昔あった寝タバコも少なくなっている。

車の中のダッシュボードに入れてあったライターとか、引き出しやポケットの中での発火、炎の調整の効かないライターの火が衣服に燃え移るとか、車に幼児を残して降りて、子供がライターで火遊びしたなど、想定外の事故らしい。

「マッチ一本火事のもと」から、「ライター一個、火事のもと」に唱える言葉もかわるのか。

不便が、便利になることは、両刃の剣だ。

戦中戦後、と言っても60年余も昔、マッチが欠乏して、代用したのが「付け木」。

硫黄を溶かして、経木の先につけ、火鉢に埋もれている火種で火をつけ竈の薪に移して、飯炊き、煮物をした。

簡単に火が使えないので、火を大切にした。

あらゆるものが、便利すぎて、物を大切にしない風潮になってしまった。

最後は、自分の命まで大切にしない。年々自死が増えていると言う。

医学が発達して、たいていの病気は治ると信じ、不節制を繰り返し生活習慣病に陥る。

用心、要慎、日々要慎!