ぽかぽかと行きましょう

急がず、後れず。自分の歩幅でぽかぽか行くようなブログです。

恥ずかしがりやの、お月さま。

2010年09月22日 | 一行法師
名月と言うので、表に出てみた。
見上げると雲間から少し顔だして、また雲に隠れる。
今宵の月は、恥じらいがちで、昔の乙女のようだ。
今の乙女は、人前に堂々と顔だしてひるむこと無し。だ。
現代っ子は、月ではなく、真夏の太陽のように輝いている。

月とか虫とか、感傷的なのが秋。
感傷に浸って居られないのが昨今。
国際問題、政治経済、社会の問題、そして爺問題。

昔の爺は、ご隠居さんで悠然としていたように思う。
今、自分が爺の年になって、(昔と)何か違うなと思う。

腰から煙草入れをだして、きざみタバコをキセルに詰め、火鉢の炭に近づけ吸って火をつけたのを、うまそうにゆっくり吸うと煙管の先がぽうと赤くなる。
くったくのない、憩いのひと時を生きていた。

そういう爺さんになれない時代だ。
月を愛でる情緒は、形式だけ残ったが。