ぽかぽかと行きましょう

急がず、後れず。自分の歩幅でぽかぽか行くようなブログです。

クリスマスなんて、なかったが。

2010年12月24日 | 少し昔のお話
子供のころクリスマスって聞いたこともない。
日本はアメリカと戦争していたから、知る由もない。
戦争に負けて、国民学校が小学校になり軍国の少国民は、民主主義教育を受けるようになる。
敗戦、終戦で一変した生活の村にキリスト教の宣教師の人たちがやってきた。
商家の屋敷に、欧米各地の10人ぐらいの宣教師からなる世界伝道教団が出来て日曜学校が開かれた。
子どもたちは、英語を教えてくれるというので、日曜日に集まった。日系2世の人が助手で生の英語に接することができた。
英語の後は、聖書のお勉強で聖書のキモを覚えた。
そして、キリストの生誕祭クリスマスがやって来た。そこで聖書の劇を子供たちで、やらされて何故か自分は「迷える子羊」たち、鼻の下や、あごに白い綿を糊で付けて羊のひげだ。
その他大勢の役で、主役の子は誰だか覚えていない。
聖歌は「ジョイ・ツウー・ザ・ワールド・・主は来ませり~」
これが人生最初のクリスマス。もちろんクリスマス・ケーキもギフトもない。まじめなクリスマス。

宣教師の人たちは、布教に努めたが、誰も洗礼を受けてクリスチャンになる人はいなかった。
村は、先祖代々の仏教徒ばかりで、子どもたちも土曜日の夜はお寺に集まってお経を諳んじた。

今は、クリスチャンでなくても教会で結婚式をあげたり、クリスマスを祝ったりする。
異教のお祭りとは、誰も思っていない。不思議な日本人だ。