まだ日が暮れ終わらないうちに病院から一旦外に出ると
…見事な満月だった。
まだ輝く事を遠慮した白い月。
それからしばらくしてから、狂おしいまでに輝き始めた。
小高い山の上のまだ新しい病院の上に、
遮る物の何もない漆黒の闇の中に、
冷ややかに鋭く輝き続けていた。
側に、それこそ狂わせてくれと言わんばかりの従兄貴達の憔悴しきった顔。
よくもまぁ…と、誰に何に恨み言を言える訳もなく。
姉貴は、この一週間、自分で選ぶ事の出来なない
生きる事の選択肢をいくつか突き付けられて、
機械に囲まれたICUの一番奥の部屋で静かに眠り続けていた。
そうして昨日、しばらくは眠り姫でいる事に決めたようだ。
もしかしたら自分の意思で?と思う程の小さな奇跡。
今からまた行ってきます。
今度はぴぃと一緒なので心強い。
我ら浪花のおばちゃん姉妹。
ピエロ役、心して勤めてまいります
…見事な満月だった。
まだ輝く事を遠慮した白い月。
それからしばらくしてから、狂おしいまでに輝き始めた。
小高い山の上のまだ新しい病院の上に、
遮る物の何もない漆黒の闇の中に、
冷ややかに鋭く輝き続けていた。
側に、それこそ狂わせてくれと言わんばかりの従兄貴達の憔悴しきった顔。
よくもまぁ…と、誰に何に恨み言を言える訳もなく。
姉貴は、この一週間、自分で選ぶ事の出来なない
生きる事の選択肢をいくつか突き付けられて、
機械に囲まれたICUの一番奥の部屋で静かに眠り続けていた。
そうして昨日、しばらくは眠り姫でいる事に決めたようだ。
もしかしたら自分の意思で?と思う程の小さな奇跡。
今からまた行ってきます。
今度はぴぃと一緒なので心強い。
我ら浪花のおばちゃん姉妹。
ピエロ役、心して勤めてまいります
