誘惑のわな〜〜

あっという間に時間が過ぎて
また一つ歳を重ねてしまった。

若い人達と話をしていると、「さきの万博を知ってはるんですか？」なんて驚かれたりもする。
………へぇへぇ、知っとります。
………とは言え、まだ小学生でしたけどね。

当時通っていた小学校の屋上からは
建設中のパビリオンが小さく見えておりましてねり
ソ連館の三角形がキラキラ輝いていましたよ。それがとても素敵に見えましでね

つい先日、懐かしきあの塔の中の展示が再び始まったとかで
再び見てみたい気もするけれど、どうにもタイムスリップしてしまいそうで
……嫌かも……

あ、でも、タイムスリップして時空をちょっといじって
別の人生も経験してみるのも悪くないかな。

などと、もう、実現不可能な事を夢見る歳ではないわな

なので、そろそろ現実可能な夢を現実的に見ることにしよう。
勿論、現実不可能な事あるかいな！！なんて
何かしらにささやかに挑む事は忘れずに




鶯姫が……従姉貴が旅立ったのと同じ歳になった。

これから先は、もうちょっと真剣に、もうちょっと丁寧に生きなきゃ。
そんな思い新たにしている。

昨日は外に出ると桜が一気に咲き始めていた。
なかなか素敵な誕生日の朝をありがとう





………なんて、真面目に思いを新たにして、
あれこれせねばならない事の計画を立てつつあったのに……

ゆ、誘惑の罠がわたしを誘う……



ぐあっ！！確実に罠にかかってしまいましたがなっ

涙雨

見送りに行けば、事実だと認める事になる……
こんなに辛かった事はない。


もうこの歳だから、
いくつものお別れの儀式を経験して来たけれど
毎回、同じ事を思うけれど……


友人が息子さんを亡くした。
いつも頑張り過ぎるくらい働いているママさんで
日曜日の午後によくおチビちゃんだった彼はうちで遊んでいた。
食卓の椅子をひっくり返してうちのチビ達と電車ごっこ？をしてよく遊んでたっけ。
彼女が遅くなる時には、私がお風呂に入れたりして……
ちっちゃかった、少し大人しい、はにかんだ様な笑顔が蘇る。

沢山悩んで苦しんだ青春時代の話しはよく聞いていたけれど
結婚をして女の子のパパになって
「これで一安心だね。良かったね。」って話してたのに……

晴れ男だったそうだ。
何かある時は絶対に良いお天気だったんだって。
なのに今日は朝から雨。

出棺の時には、一際強く降りしきった。


まだ３１歳。


言葉がない………




遺された家族の皆さんの事を思うと、胸が痛くて痛くて
……どうしようもない。