ぐっと天井の高いホテルの中のチャペル。
壁一面のステンドグラス風の窓のもとで、若い二人が人前結婚式を挙げた。
初めて会って話をした時は、逞しいスポーツマンで物怖じしないタイプに見えたけれど
この下で花嫁を待っている時の彼の緊張は見守る人達にもひしひしと伝わったようだ。
それよりも尚、花嫁をエスコートする義兄が途中で倒れやしないかと内心本気で心配してしまった。
家族や友人達と向き合って結婚の誓約を交わした二人に指輪を運んだちっちゃな男の子が
いつもと違う叔父ちゃんを見てどぎまぎしたのか、リングピローを放り投げるように手渡して
大急ぎで母親のもとに走って逃げてしまったのに皆が声をあげて笑ったその笑顔の数々もまた
二人にとっては一生の大きな宝物になっただろう。
そうして式が終わって二人がチャペルを後にする時、吹き抜けのある天井から舞い降りたのは・・・
たくさんの白い羽根
・・・・・羽根・・・・・
・・・・・こ、これは祝福の天使の羽根よね・・・・・(おばちゃんは必死でそう思おうとしていた
わ、私はダウンジャケットは絶対に着たくないタイプなもので・・・
そ、そんな事はどうでも良いのだ!
二人が幸せならばそれで良い!!
披露宴の席のネームプレートの裏に一人一人に書かれたメッセージ。
私のには「お二人のような素敵な夫婦になれるよう頑張ります♪」なんて書いてあったので思わず赤面したけれど
君たちまだまだ甘いぞ!そう見えるのとそうなのだという事は違うのだよ(笑)
おいおい話してあげるから、まぁちょこちょこ遊びにいらっしゃい。
長い人生、そりゃぁ色々あるだろうけど・・・そりゃぁ色々あるわいな。
だけど頑張れ!そんな事言われなくても頑張るんだろうね。
お母さんの苦労をずっと見て育って来たのだものね。
そんなこんなを話してみたくなったら、まぁいつでも遊びにおいでね。
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幸せな若い二人を見ているのはやはり幸せなものですね。
二週続けての結婚式と披露宴。
そうして二週続けてのフレンチのフルコース
テーブルを彩る赤やピンクの花々や花嫁さんのドレス。
お色直しのドレスは申し合わせた様に、一人はピンクで一人はライトブルー
どれもこれもが煌めいて、おかげで私まで夢見心地の日々を過ごさせてもらえました。
こんな二週間は一生に一度でありましょうなぁ。
ただ愚息たちには伝えよう「あんたら一週間おきはやめといてなぁ。」
ま、未だ予定どころか気配もないのでまだいいか
せやけど、新郎は二人ともあんたらより年下やでぇ
そうやん、あんたらの年ん時おかんはもうあんたらのランドセルを準備しとったでぇ・・・