『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

枯れない花

2021年02月25日 11時35分00秒 | かぁちゃんにまつわる話



先週、介護用にレンタルしていたもの全ての引き取が終わり
昨日、デイサービスに置いておいたエプロンと上履きが帰って来た。

おかえり〜♪

ベッドを引き取られてしまった後は、頭の中が空っぽになってしまって。
いやいや、かぁちゃん、帰って来られないやん……
って、当たり前の事を、理解しているのにどこかで反発してたりして……

最後に椅子君が車に乗せられてしまった時の空虚感……

そんな中で、かぁちゃんの使っていたエプロンと上履きが帰って来たのが嬉しくて
思わずよしよししてしまった。

デイのスタッフさんが、かぁちゃんが沢山のお花の中で笑っている事に驚いておられたけれど、
両端の二つは、かぁちゃんが旅立ってすぐに送られて来たもの。

流石に何番かは整理したけれど、
もう3週間以上経つのに、まだ健在。
他の花達も、2週間は経つ頃なのに、元気いっぱい
水を足す事しかしていないのに。

一之介の別件のLINEのついでに
「何故か花が枯れないんよ、お花畑や〜」
「ばーちゃんの根性かな?
って言ったら、しばらくして
「ばーちゃんのおかんに対する想いやろ。」
「ありがとうって言うてはるんやで。」
と返信があった。

………あのバカが………

………季節柄長持ちしてるだけやん……




コメント (3)
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しっかりしろ!

2021年02月12日 15時42分00秒 | かぁちゃんにまつわる話
今日はぴいが忌引きの休みを終えて出勤。

昼前にニノ介が出かけて
久しぶりに一人になった。

一人になって、かぁちゃんの衣服の整理をしていると
本当に一人なんだ……と、改めて感じる。

最後まで看取れて、
最後の一呼吸を腕の中で見届けられて、
長い長い間のかぁちゃんとの二人三脚?……を終えて
役所関係の手続きを半分終えて

ほっとしても良いのだろうけど
ほっとするのを通り越して、ぼーっとしている。
ただ、ただ、ぼーっとしている。

んで、買い物の時間も何も気にしなくて良くなったのに
それすらぼんやりして、
行かないわけにいかないから出かけたんだけど

なんと!帰宅して、玄関を開けたら、良い匂い〜〜〜

😱😱ぐぁっ!!😱😱
鍋を火にかけたままだった!!!

いやいやいや、長い主婦歴、こんな事は初めてだ。
焦げてなかっただけ良かったけど
いや、火を出さなくて本当に良かった

それにショックを受けながらも、買って来たものを冷蔵庫に入れていると
まだ焦ったままだったのか
一番上の棚に置いてあったカレー粉の瓶を落としてしまって
辺り一面カレー粉をばら撒いてしまった😱😱😱

うわぁ〜〜良い香り〜〜〜

な、わけない
いや、ある?

かぁちゃんは写真の中でだけど
めっちゃ嬉しそうに笑ってる。
「あんたが、そんな事するん?」とでも言いたげに……

はぁ?くっそ〜〜〜😝

時間の束縛がない事が、こんなに虚ろな物だとは……
時間に縛られていたと言う事は、同時に決まった生活のリズムを刻めていたと言う事らしい。

ほう………🤭

慣れるしかないな。

いやいや、ほんと、しっかりせんと。


コメント (4)
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私はここにいる

2021年02月06日 15時18分00秒 | 日々の出来事
でも、目の前にかぁちゃんはいない。

昨日、かぁちゃんは、ちぃさくちぃさく、かるくかるくなって
写真の中で笑っている。

手土産に孫たちからのそれぞれの葉書や絵を持って
もういらないと思うけれど、一応よだこさん対策スタイと、手にぎにぎは入れておいた。

沢山の、本当に沢山の花に埋もれて
胸元にろんが大急ぎで探してくれた、あざみの花を抱いて
前日の夜に作ったばかりの、りんごのコンポートを少しばかり持って

青い青い空に向かいました。
悔しいくらい綺麗な顔をして
お嫁に行くのか?ってくらい穏やかに幸せそうに。

なのに……
夜中のトイレの時間にも
朝ごはんの時間にも
デイへの送り出しの時間にも
デイから帰って来る時間にも
携帯のアラームが鳴る。

今晩辺り削除しないとな……。




コロナのおかげで、人は呼べない。
連絡しても来てくれるなと言わなきゃいけない。
関東在住の一之介からは、ひっきりなしにLINEが届く。
それを、辛坊せいっ!と叱り飛ばして
同時に自分にもしっかりせいっ!と叱り飛ばす。 

けれど、コロナのおかげで
近くに住む身近かな家族だけで、ゆっくりと穏やかに時を過ごし
ついでに何度も「起きるなら今のうちやで!」とかぁちゃんの耳元で囁いた。

これも、コロナのおかげで、送り出すまでに3日もかかったけれど
ぴぃと私と三人で川の字になって2つも夜を過ごした。
かぁちゃんを挟んで、なんだかんだと話し続けて
「そろそろトイレ行くか?」なんて、つめたくなったほっぺをすりすりしたり

かぁちゃん、見事にこの世での〝生〟を全うしました。
意にならない心と体の時を過ごす様になって20年。

あ、私達、成人式だね
やっと大人になって、それぞれの道を生きるんだね。





頭がまだぼーっとしているせいか
書いていた記事を2つばかり間違えて消してしまったようです。

あー、しっかりしなきゃな。


こちらでは、かぁちゃんと呼ばせていただいていましたが
私は、母の幼少期のあだ名だったという
〝かぼちゃん〟と言う名でずっと呼び続けていました。

かぼちゃんこと、かおるちゃん
お疲れ様!またね。




ありがとう。おかあさん。







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綺麗だよ!

2021年02月03日 01時01分00秒 | かぁちゃんにまつわる話
かぁちゃんは、あれから舌を直接刺激する事で
もぐもぐごくんをしっかり思い出してくれて
ほとんどいつもの量のご飯を食べる事が出来る様になった。

けれど、膝ががくがくし始めて
土曜日のデイサービスへは初めて下りの階段も〝椅子君〟を使ってみた。
担いで降りるには、足が少しでも使えないとちと怖い。

月曜日のデイは念の為に休ませたけれど
お風呂に入れて、晩御飯も食べられた。
喉がゴロゴロ言うのが酷くなって来たので
やっちゃうよケアマネさんに、往診を早めてもらえるように頼んだら
「気になるし今から行くわ!」と夜だったけど見に来てくれた。
准看さんでもある彼女は
「肺の音や心臓の音は問題ないねんけどなぁ……」
と言いながら、今日の午後からの往診を計画してくれた。

かぁちゃんは、いつもの夜中のトイレの時間に寝込んでしまっていたので無理に起こさず
朝になって、くたっとなりながらも、ちゃんとトイレに座らせた。
けど、まだしっかり目が覚めない。
……珍しい……

10時を回って、せめて水分補給をとベッドの端に座らせ、いつもの寒天をひとさじ口に入れた。
かぁちゃんは私にもたれかかって、口に含んだ後

コホッと咳をして、口の中のモノを吐き出した。
「あぁ、これで、喉のゴロゴロが無くなるね。良かったね。」
かぁちゃんは目は閉じたままだったので
「もうちょっと寝とく?」
と言っていつもの様にベッドに寝かせた。














かぁちゃんは、そのまま旅立ちました。



かぁちゃん、とても綺麗な顔をしています。







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