ぽてちの「人とはちがうモノ」日記

「人と同じことはしない」ぽてちが選んだ、いろいろなモノたちのお話。

「日と月と刀」

2009-01-30 10:48:13 | 読みモノ

「日と月と刀」(丸山健二)を読んだ。この作家は三冊目。
うーん、スケールが違う。やっぱり並みの作家ではない。
この人の本を読むと、最近の直木賞だの、芥川賞だのの受賞作家が
とてもお手軽で、小さくみえてしまう。
まず、小説の形が斬新。太字で二行ほどの小見出しを置き、
そのあとに、長い長い一文(10から20行ほどの)を書くというかたちで
全編を通している。
「貝の帆」は見開き2ページで一日分のはなしを、280日書いていて
おもしろいと思ったが、さらに独創的。
リズム感がいいし、波乱万丈の一生なので、大作だけど飽きずに読める。
主人公無名丸のいう「無碍(むげ)]とは著者の心そのものなのだな、と思った。