国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

国際金融資本はポーランド平原付近の国を支援しその恐怖を煽って大戦争を起こして世界を支配してきた。

2022年03月04日 | ロシア・北方領土
西側諸国とその御用メディアが反ロシア報道でロシアを攻撃している。国連でも多くの諸国がロシアを非難する決議に賛成している。しかし、これは冷戦後の米英一極体制崩壊の始まりに過ぎない。重要なのは大国である中国とインドがロシア非難決議を棄権したこと。中国に至っては輸出先を失うロシアの小麦の輸入を拡大することでロシアに協力している。また、ブラジルは外務省の主導で国連決議には賛成したものの大統領は中立の姿勢を堅持している。 そもそも国連とは国力の小さい小国にも大国と同様の一票を与え彼らの行動を支配することで国際世論なる物を作り出して西側の世界支配を継続するための米英の作った装置に過ぎず、西側の世界覇権崩壊と共に存在価値を失うだろう。決議に棄権する中国、インドや中立姿勢のブラジルなどの大国が極となる多極化世界へと急速に世界は移行している。そして、これらの地域大国は周囲に緩衝国となる中小国を求めるのだろう。 モンゴル高原から北ドイツ平原まで連続する平坦な平地は巨大な陸軍に容易に蹂躙される地形である。ポーランド平原付近に本拠地を置く国を西側が支援しつつその恐怖感を煽ることで自由自在に大戦争を起こして世界をコントロールしようという考えが事実上の現代地政学の開祖である英国人地理学者ハルフォード・マッキンダーの言う「東欧を支配するものが、ハートランドを支配し、ハートランドを支配するものが世界島を支配し、世界島を支配するものが世界を支配する」の本質だったのだろう。ワルシャワ陥落の次は敵の本丸であるロンドンにロシア軍が突入することになるかもしれない。 . . . 本文を読む
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