●消防庁放水「プールに命中」、放射線濃度下がる 2011年3月19日23時16分 読売新聞
19日未明に東京電力福島第一原発3号機に対して放水活動を行った東京消防庁の幹部が19日夜、記者会見し、放水にあたっては、車両から出ずに作業するとの当初予定を「人力でホースを延長する戦略に変更した」と明らかにした。
放水の際には、3号機両側からそれぞれ3台の車両に20人ずつ配置し、周辺の放射線量を計測しながら作業に当たったという。
幹部は「1分間あたり3トン放水した」とし、その直後に東京電力社員が放射線濃度を計測したところ、ほぼゼロに近いくらいメーターが下がっていたという。そのため、「放水がプールに命中していると隊長が判断した」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00862.htm
●1、2号機の電源復旧 懸命の放水作業続く 2011.3.19 22:37 産経新聞
東日本大震災の被害にあった東京電力福島第1原子力発電所について、東電は19日、1~4号機の冷却機能を取り戻すため、外部からの送電線を原発に引き込む作業を続け、1、2号機についてはケーブル接続が完了し、電源が復旧した。一方、同日午後、東京消防庁が特殊車両を使い、冷却機能を失った3号機の使用済み核燃料プールに向け、長時間の連続放水を実施した。自衛隊も4号機への放水準備を進めた。
電源が回復すれば、水を循環させて圧力容器内を冷やせるほか、プールの水温を下げるシステムを稼働させることも可能になる。
送電線の接続は、津波による電気系統の被害が比較的小さいとみられる2号機を優先。東北電力の送電線から障害物を迂回し、V字型に約1500メートルのケーブルを地面に敷設して2号機までつなげ、1号機にも電気を送ることができるようになった。20日以降に実際に電気を流すことを目指すが、漏電の恐れがないかなどチェックする必要があり、なお時間がかかる可能性がある。
4号機への接続も20日中に完了させたい考え。原発で発電した電気を外部へ送る送電線を逆流させて利用する。6号機では震災後も稼働していた1台とは別の非常用発電機が復旧。隣接する5号機ではプールの冷却システムも回復した。この結果、70度近くまで上昇していた水温が午後6時に48・1度まで低下した。6号機も復旧できる見通し。
また震災時に6号機で観測した瞬間的な揺れの強さを示す最大加速度は、最も大きかった数値が431ガルで、設計上の耐震限度の448ガルの範囲内だった。
東京消防庁のハイパーレスキュー隊は19日午後2時すぎから20日未明まで10時間以上、3号機のプールに向けて連続して放水した。放射線の影響を考慮して、途中から放水車を無人運用し、隊員らは放射能物質の少ない場所に退避。高い場所に大量放水できる屈折放水塔車など5台を投入した。東京消防庁によると、同日午前までの作業にあたった約50人の被曝量は「健康上の影響が出るレベルではなかった」という。
一方、自衛隊は17、18両日と同様、特殊消防車を投入し、4号機への地上放水への準備を急いだ。原発事故発生以来、4号機への放水は初めてとなる。
また、19日午前、陸上自衛隊の大型輸送ヘリCH471機を現地に派遣し、上空から赤外線を利用して原子炉やプールの温度を測った。航空自衛隊の偵察機RF4Eで上空からの詳細な写真撮影も行った。
北沢俊美防衛相は同日の記者会見で、温度測定の結果、1~4号機の表面温度は100度以下で、「政府対策本部の見解では、思ったよりも温度が低く、安定している。プールが一定の水量を確保できているためだ」と述べた。
また、政府はプール冷却のために、高さ58メートルから注水できる生コン圧送機の使用を決めた。公明党が圧送機使用を政府に提案した。圧送機は横浜市を出発、現地に向かっている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031922380116-n1.htm
●5号機プール温度 48度台に NHKニュース 3月19日 23時31分
使用済み燃料プールの水温が上昇していた福島第一原子力発電所5号機で、冷却用のポンプが動かせるようになった結果、水温が下がり始め、19日午後6時の時点で48度1分と、朝よりも20度余り下がったことが分かりました。東京電力は「冷却がうまくいっている」としています。
福島第一原発5号機は、地震のあとすべての電源が使えなくなりましたが、唯一動いていた隣の6号機の非常用の発電機を共用で使って、原子炉や使用済み燃料プールを冷やしていましたが、電源が十分でなく、プールの水温が上がり続けていました。このため、19日朝に復旧した6号機の2台目の非常用の発電機を使って、5号機の使用済み燃料プールの冷却用のポンプを動かした結果、上昇が続いていたプールの水温が下がり始め、午前5時の時点で68度8分だった水温は、13時間後の午後6時には48度1分と、20度余り下がったことが分かりました。東京電力では「冷却がうまくっている」と話し、今後、外部電源も復旧させて安定的に冷却できる状態を作り出したいとしています。一方、1号機や3号機などで起きた水素爆発を防ぐため、5号機と6号機の原子炉建屋の屋根に穴を開けて水素がたまらないようにする対策も取ったということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110319/k10014788411000.html
●1、2号機に送電線接続…20日から通電作業 2011年3月19日18時29分 読売新聞
東日本巨大地震で被災した東京電力福島第一原子力発電所で、冷却機能が喪失した1、2号機の配電盤兼変圧器に外部からの送電線を引き込んで接続する作業が完了した。
20日朝から2号機内部の機器を点検し、その後、緊急炉心冷却装置(ECCS)などの系統につながる大容量のポンプを動かし、原子炉や使用済み核燃料貯蔵プールなどを効果的に冷やす冷却システムが稼働するかを確認する。
同原発では、地震によって停電したほか、ECCSなどを作動させる非常用ディーゼル発電機も津波の影響などで破損した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00630.htm
●枝野官房長官「注水は成功」…3号機安定 2011年3月19日16時28分 読売新聞
枝野官房長官は午後4時すぎからの記者会見で、東京電力福島原子力発電所3号機について、「使用済み核燃料の貯蔵プールへの注水には成功したとみている。現時点では一定の安定状況にある」と述べたうえで、「予断を持たず、引き続き3、4号機への注水を安定的に行うことで状況改善への努力をする」と述べた。
また、「4号機についても自衛隊による貯蔵プールへの注水を検討・準備している」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00558.htm
【私のコメント】
注水や外部電源による冷却が奏功し始めた。福島原発の危機的状況は峠を越えたようだ。本日(3月20日)から2-3日は北よりの風が福島から首都圏に向かって吹き雨も予想されていることから私は事態を懸念していたが、これで首都圏の住民は安心して眠れる様になりそうだ。
●放射能検出の生鮮品「影響ないレベル」 専門家、過剰反応戒める 2011.3.19 23:04 産経新聞
設定された放射能の暫定基準値を超える放射能が19日、生鮮品から検出された。専門家からは、「仮に出荷され、口に入ったとしても、人体に全く影響のない数値」として、過剰な反応をしないよう呼びかける声があがっている。
厚生労働省の発表では今回検出された放射性物質で最も高かったのは、茨城県高萩市のホウレンソウから検出されたヨウ素で、1キロあたり1万5020ベクレル。
放射線医学総合研究所(千葉市)の吉田聡・環境放射線影響研究グループリーダーによると、このホウレンソウの数値を人体への影響を示す単位である「シーベルト」に換算した場合、0・24ミリシーベルトになる。
人体に影響があるのは一度に100ミリシーベルトを受けたときとされており、小鉢一人前のホウレンソウを100グラムと仮定すると、今回のホウレンソウは4200人分を口にしないと人体に影響を及ぼさない計算になる。
吉田リーダーは「妊婦や子供など、放射性物質の影響が大きいとされる人たちについても、摂取しても問題がないレベルだ」と冷静な対応を呼び掛けている。
同様に、ホウレンソウから検出されたセシウム524ベクレルを、シーベルトに換算すると0・0068ミリシーベルトになるという。吉田リーダーは「この程度が人体に入っても、まったく影響はないと考えていい」と話す。
環境放射能・放射線に関する分析専門機関「日本分析センター」(同)の森本隆夫理事は「空から降ってきた放射性物質は、水で洗えば落とすことができる。水洗いをして食べれば、ほとんどが落ちてしまうだろう」と指摘。吉田リーダーは、「放射性物質がついているかもと気に病み、偏食になる方が体に悪い」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031923060121-n1.htm
●食品から放射性物質、県が出荷自粛求める 2011年3月19日21時06分 読売新聞
政府は19日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて実施した食品のサンプル調査で、福島県川俣町の酪農家が提出した牛乳と、茨城県内の6市町村のホウレンソウから、食品衛生法の暫定規制値を超える放射性ヨウ素などの放射性物質が検出されたと発表した。
政府は原発事故の影響とみて調査し、一定区域内の産品の出荷制限などを検討する。枝野官房長官は記者会見で「直ちに健康に影響する数値ではない。冷静な対応をお願いしたい」と述べた。
食品衛生法に食品の放射能汚染を規制する基準がないため、厚生労働省は政府の原子力安全委員会が示した「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定的に採用。これを受けて、福島県と茨城県がそれぞれサンプル調査を実施した。
その結果、福島第一原発から約47キロ離れた酪農家が16~18日に生産した加工前の牛乳から、最高で1510ベクレルと、規制値の約5倍にあたる放射性ヨウ素が検出された。
茨城県では高萩市、日立市、常陸太田市、大子町、東海村、ひたちなか市の農家のホウレンソウから最大で規制値の7・5倍の1万5020ベクレルの放射性ヨウ素が検出された。高萩市のホウレンソウからは、規制値を超える放射性セシウムも検出されている。
これを受けて同県の橋本昌知事は19日、記者会見で、調査対象が露地物だったことを明らかにし、地元農協などに露地栽培のホウレンソウの出荷自粛を求めたことを明らかにした。福島県も、放射性ヨウ素が検出された町内の酪農家全員に、牛乳の出荷自粛を求めた。
一方、東京電力は同日夜の記者会見で、「心よりおわび申し上げます」と陳謝した上で、「損害賠償などの申し出があれば、国とも相談の上、しっかり準備したい」と賠償を検討していることを明らかにした。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00556.htm
●Q&A 放射線検出の食品食べたら 通常の量なら健康に害なし 2011/3/19 20:19 日本経済新聞
Q 基準値を上回るとどうなるのか。
A 食品衛生法に基づき生産者などは基準値を上回る食品の販売や加工などは禁止される。生産者の場合、基準値を上回った農家単位が対象となるが、今回は茨城県が県内のホウレンソウの出荷を停止、厚労省も出荷停止の対象を広げることを検討している。
Q 基準を超える放射能が検出された食品を食べるとどうなるのか。
A 放射性物質が体内に入り、内部から被曝(ひばく)する恐れがある。今回検出された放射性ヨウ素は放射能が半減する期間が約8日で短いが、放射性セシウムは半減期が約30年で長い。
Q 店頭に並んでいる食品は安全なのか。
A 17日以後は原発周辺の自治体は緊急検査などを実施、出荷される可能性はない。また基準値は1キロを基準としており、枝野幸男官房長官は「検出された放射能は(今回の原乳を)日本人の平均量で1年間摂取した場合にCTスキャン1回分、ホウレンソウなら同5分の1回分」と説明している。
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819695E3EBE2E6E18DE3EBE2E1E0E2E3E39C9CEAE2E2E2
●放射性医薬品 - radrad_wiki
副腎皮質シンチグラフィ I-131-アドステロール 投与量 18.5MBq
副腎髄質シンチグラフィ I-131-MIBG 投与量 20~40MBq
http://www5.atpages.jp/~rad/kadomaru.php?%CA%FC%BC%CD%C0%AD%B0%E5%CC%F4%C9%CA
【私のコメント】
私は放射性のヨードやセシウムのベクレル数からシーベルトへの換算式をよく知らないので詳しい分析は出来ない。ただ、今回検出されたI-131について言えば、副腎の核医学検査では最大40MBqを投与しており、これは今回の汚染ほうれん草2.7㌧程度に相当する。ほうれん草を2.7㌧食べることはあり得ないのでまず心配いらないと考えて良いと思われる。I-131の半減期は約8日と短いので、今後原発から新たな放射性物質の放出がなければ、80日経過すれば放射線量は千分の一に、一年経過すれば三十兆分の一に減衰する筈であり、全く問題なくなる。セシウムについては半減期は約30年と長く、体内に長期間滞留することが気になる。今後、福島や茨城について、土壌や地下水中のセシウム・ストロンチウムの濃度の詳細な分析を行い、必要に応じて農業の禁止や居住の禁止を打ち出していく必要が出てくるだろう。
●1都5県の水道水から放射性物質、国基準下回る 2011年3月19日21時27分 読売新聞
福島第一原子力発電所の事故の影響を調べている文部科学省は19日、首都圏を中心に1都5県の水道水から放射性ヨウ素やセシウムを検出したと発表した。
いずれも国の原子力安全委員会が摂取を制限する基準値を下回っている。
18日に採取した水道水を19日に分析した。水道水1キロ・グラムあたりのヨウ素の検出量が最も高かったのは、栃木県の77ベクレルで、国の基準値(300ベクレル)の3割以下だった。次いで、群馬県(2・5ベクレル)、東京都(1・5ベクレル)、千葉県(0・79ベクレル)、埼玉県(0・62ベクレル)、新潟県(0・27ベクレル)となった。
一方、セシウムも、栃木県で1・6ベクレル、群馬県で0・22ベクレルが検出されたが、いずれも国の基準値の200ベクレルを大きく下回った。
厚生労働省は19日、都道府県に対し、国の基準値を超えた場合の対応について、〈1〉代わりの飲用水がない場合を除き、飲用を控える〈2〉シャワーや風呂などの生活用水としての利用には問題ない――と通知した。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110319-OYT1T00743.htm
●水道水中の放射能調査結果について
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/w-past_data.html
●都内の環境放射線測定結果(1日単位)
2011/03/15 0.809μGy/h
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/past_data.html
◆ 1時間ごとの測定結果
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/report/report_table.do.html
●ガイガーカウンタによる放射線量測定 東京都日野市
http://park30.wakwak.com/~weather/geiger_index.html
●GM-10 @ Hongo ガイガーカウンタによる放射線量測定 東京都文京区
http://muraoka.a.la9.jp/
●放射線テレメータ・インターネット表示局 茨城県
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
●平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況速報 福島県
http://www.pref.fukushima.jp/j/
【私のコメント】
関東地方では福島県に近い栃木県などでやや高い放射性ヨウ素・セシウムが水道水から検出された様だが、国の基準値は大幅に下回っているとのことである。私は残念ながら知識不足で、この国の基準値の妥当性を評価することが出来ない。ただ、半減期から考えて重要なのはセシウムやストロンチウムであると思われる。
【3月21日午前10時コメント追記】
北東の風+雨という最悪の気象条件となった。茨城県北部の水戸市近辺では放射能レベルが上昇しているものの、危険な水準ではない。東京都の文京区及び日野市ではごく僅かな放射線量の増加が見られるのみで、現時点では全く心配は不要である。
「ネットゲリラ: やっぱり実際に行動する人は強い(多少頭が変でも)」によると副島隆彦が肉眼で原発が目視できる8kmまで近づき、その地点での放射線数値が「15マイクロシーベルト毎時(15mSv/h) 」であったという。これは年間131ミリシーベルトに相当し、悪性腫瘍や遺伝的影響のでない安全基準の100ミリシーベルトを約9ヶ月で越えてしまう危険な量である。なお、放射線業務取扱者の安全基準は年間50ミリシーベルトかつ5年間で100ミリシーベルトと更に厳しくなっている。原発周囲20kmの立入禁止は暫く継続されるべきことがはっきりした。副島隆彦は15マイクロシーベルト毎時を安全と主張しているようだがこれは明らかに間違っている。ただし、危険区域の原発から8kmまで入り込んで実際に放射線量を測定した副島隆彦の行動力は大いに評価されるべきである。
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19日未明に東京電力福島第一原発3号機に対して放水活動を行った東京消防庁の幹部が19日夜、記者会見し、放水にあたっては、車両から出ずに作業するとの当初予定を「人力でホースを延長する戦略に変更した」と明らかにした。
放水の際には、3号機両側からそれぞれ3台の車両に20人ずつ配置し、周辺の放射線量を計測しながら作業に当たったという。
幹部は「1分間あたり3トン放水した」とし、その直後に東京電力社員が放射線濃度を計測したところ、ほぼゼロに近いくらいメーターが下がっていたという。そのため、「放水がプールに命中していると隊長が判断した」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00862.htm
●1、2号機の電源復旧 懸命の放水作業続く 2011.3.19 22:37 産経新聞
東日本大震災の被害にあった東京電力福島第1原子力発電所について、東電は19日、1~4号機の冷却機能を取り戻すため、外部からの送電線を原発に引き込む作業を続け、1、2号機についてはケーブル接続が完了し、電源が復旧した。一方、同日午後、東京消防庁が特殊車両を使い、冷却機能を失った3号機の使用済み核燃料プールに向け、長時間の連続放水を実施した。自衛隊も4号機への放水準備を進めた。
電源が回復すれば、水を循環させて圧力容器内を冷やせるほか、プールの水温を下げるシステムを稼働させることも可能になる。
送電線の接続は、津波による電気系統の被害が比較的小さいとみられる2号機を優先。東北電力の送電線から障害物を迂回し、V字型に約1500メートルのケーブルを地面に敷設して2号機までつなげ、1号機にも電気を送ることができるようになった。20日以降に実際に電気を流すことを目指すが、漏電の恐れがないかなどチェックする必要があり、なお時間がかかる可能性がある。
4号機への接続も20日中に完了させたい考え。原発で発電した電気を外部へ送る送電線を逆流させて利用する。6号機では震災後も稼働していた1台とは別の非常用発電機が復旧。隣接する5号機ではプールの冷却システムも回復した。この結果、70度近くまで上昇していた水温が午後6時に48・1度まで低下した。6号機も復旧できる見通し。
また震災時に6号機で観測した瞬間的な揺れの強さを示す最大加速度は、最も大きかった数値が431ガルで、設計上の耐震限度の448ガルの範囲内だった。
東京消防庁のハイパーレスキュー隊は19日午後2時すぎから20日未明まで10時間以上、3号機のプールに向けて連続して放水した。放射線の影響を考慮して、途中から放水車を無人運用し、隊員らは放射能物質の少ない場所に退避。高い場所に大量放水できる屈折放水塔車など5台を投入した。東京消防庁によると、同日午前までの作業にあたった約50人の被曝量は「健康上の影響が出るレベルではなかった」という。
一方、自衛隊は17、18両日と同様、特殊消防車を投入し、4号機への地上放水への準備を急いだ。原発事故発生以来、4号機への放水は初めてとなる。
また、19日午前、陸上自衛隊の大型輸送ヘリCH471機を現地に派遣し、上空から赤外線を利用して原子炉やプールの温度を測った。航空自衛隊の偵察機RF4Eで上空からの詳細な写真撮影も行った。
北沢俊美防衛相は同日の記者会見で、温度測定の結果、1~4号機の表面温度は100度以下で、「政府対策本部の見解では、思ったよりも温度が低く、安定している。プールが一定の水量を確保できているためだ」と述べた。
また、政府はプール冷却のために、高さ58メートルから注水できる生コン圧送機の使用を決めた。公明党が圧送機使用を政府に提案した。圧送機は横浜市を出発、現地に向かっている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031922380116-n1.htm
●5号機プール温度 48度台に NHKニュース 3月19日 23時31分
使用済み燃料プールの水温が上昇していた福島第一原子力発電所5号機で、冷却用のポンプが動かせるようになった結果、水温が下がり始め、19日午後6時の時点で48度1分と、朝よりも20度余り下がったことが分かりました。東京電力は「冷却がうまくいっている」としています。
福島第一原発5号機は、地震のあとすべての電源が使えなくなりましたが、唯一動いていた隣の6号機の非常用の発電機を共用で使って、原子炉や使用済み燃料プールを冷やしていましたが、電源が十分でなく、プールの水温が上がり続けていました。このため、19日朝に復旧した6号機の2台目の非常用の発電機を使って、5号機の使用済み燃料プールの冷却用のポンプを動かした結果、上昇が続いていたプールの水温が下がり始め、午前5時の時点で68度8分だった水温は、13時間後の午後6時には48度1分と、20度余り下がったことが分かりました。東京電力では「冷却がうまくっている」と話し、今後、外部電源も復旧させて安定的に冷却できる状態を作り出したいとしています。一方、1号機や3号機などで起きた水素爆発を防ぐため、5号機と6号機の原子炉建屋の屋根に穴を開けて水素がたまらないようにする対策も取ったということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110319/k10014788411000.html
●1、2号機に送電線接続…20日から通電作業 2011年3月19日18時29分 読売新聞
東日本巨大地震で被災した東京電力福島第一原子力発電所で、冷却機能が喪失した1、2号機の配電盤兼変圧器に外部からの送電線を引き込んで接続する作業が完了した。
20日朝から2号機内部の機器を点検し、その後、緊急炉心冷却装置(ECCS)などの系統につながる大容量のポンプを動かし、原子炉や使用済み核燃料貯蔵プールなどを効果的に冷やす冷却システムが稼働するかを確認する。
同原発では、地震によって停電したほか、ECCSなどを作動させる非常用ディーゼル発電機も津波の影響などで破損した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00630.htm
●枝野官房長官「注水は成功」…3号機安定 2011年3月19日16時28分 読売新聞
枝野官房長官は午後4時すぎからの記者会見で、東京電力福島原子力発電所3号機について、「使用済み核燃料の貯蔵プールへの注水には成功したとみている。現時点では一定の安定状況にある」と述べたうえで、「予断を持たず、引き続き3、4号機への注水を安定的に行うことで状況改善への努力をする」と述べた。
また、「4号機についても自衛隊による貯蔵プールへの注水を検討・準備している」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00558.htm
【私のコメント】
注水や外部電源による冷却が奏功し始めた。福島原発の危機的状況は峠を越えたようだ。本日(3月20日)から2-3日は北よりの風が福島から首都圏に向かって吹き雨も予想されていることから私は事態を懸念していたが、これで首都圏の住民は安心して眠れる様になりそうだ。
●放射能検出の生鮮品「影響ないレベル」 専門家、過剰反応戒める 2011.3.19 23:04 産経新聞
設定された放射能の暫定基準値を超える放射能が19日、生鮮品から検出された。専門家からは、「仮に出荷され、口に入ったとしても、人体に全く影響のない数値」として、過剰な反応をしないよう呼びかける声があがっている。
厚生労働省の発表では今回検出された放射性物質で最も高かったのは、茨城県高萩市のホウレンソウから検出されたヨウ素で、1キロあたり1万5020ベクレル。
放射線医学総合研究所(千葉市)の吉田聡・環境放射線影響研究グループリーダーによると、このホウレンソウの数値を人体への影響を示す単位である「シーベルト」に換算した場合、0・24ミリシーベルトになる。
人体に影響があるのは一度に100ミリシーベルトを受けたときとされており、小鉢一人前のホウレンソウを100グラムと仮定すると、今回のホウレンソウは4200人分を口にしないと人体に影響を及ぼさない計算になる。
吉田リーダーは「妊婦や子供など、放射性物質の影響が大きいとされる人たちについても、摂取しても問題がないレベルだ」と冷静な対応を呼び掛けている。
同様に、ホウレンソウから検出されたセシウム524ベクレルを、シーベルトに換算すると0・0068ミリシーベルトになるという。吉田リーダーは「この程度が人体に入っても、まったく影響はないと考えていい」と話す。
環境放射能・放射線に関する分析専門機関「日本分析センター」(同)の森本隆夫理事は「空から降ってきた放射性物質は、水で洗えば落とすことができる。水洗いをして食べれば、ほとんどが落ちてしまうだろう」と指摘。吉田リーダーは、「放射性物質がついているかもと気に病み、偏食になる方が体に悪い」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110319/dst11031923060121-n1.htm
●食品から放射性物質、県が出荷自粛求める 2011年3月19日21時06分 読売新聞
政府は19日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて実施した食品のサンプル調査で、福島県川俣町の酪農家が提出した牛乳と、茨城県内の6市町村のホウレンソウから、食品衛生法の暫定規制値を超える放射性ヨウ素などの放射性物質が検出されたと発表した。
政府は原発事故の影響とみて調査し、一定区域内の産品の出荷制限などを検討する。枝野官房長官は記者会見で「直ちに健康に影響する数値ではない。冷静な対応をお願いしたい」と述べた。
食品衛生法に食品の放射能汚染を規制する基準がないため、厚生労働省は政府の原子力安全委員会が示した「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定的に採用。これを受けて、福島県と茨城県がそれぞれサンプル調査を実施した。
その結果、福島第一原発から約47キロ離れた酪農家が16~18日に生産した加工前の牛乳から、最高で1510ベクレルと、規制値の約5倍にあたる放射性ヨウ素が検出された。
茨城県では高萩市、日立市、常陸太田市、大子町、東海村、ひたちなか市の農家のホウレンソウから最大で規制値の7・5倍の1万5020ベクレルの放射性ヨウ素が検出された。高萩市のホウレンソウからは、規制値を超える放射性セシウムも検出されている。
これを受けて同県の橋本昌知事は19日、記者会見で、調査対象が露地物だったことを明らかにし、地元農協などに露地栽培のホウレンソウの出荷自粛を求めたことを明らかにした。福島県も、放射性ヨウ素が検出された町内の酪農家全員に、牛乳の出荷自粛を求めた。
一方、東京電力は同日夜の記者会見で、「心よりおわび申し上げます」と陳謝した上で、「損害賠償などの申し出があれば、国とも相談の上、しっかり準備したい」と賠償を検討していることを明らかにした。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00556.htm
●Q&A 放射線検出の食品食べたら 通常の量なら健康に害なし 2011/3/19 20:19 日本経済新聞
Q 基準値を上回るとどうなるのか。
A 食品衛生法に基づき生産者などは基準値を上回る食品の販売や加工などは禁止される。生産者の場合、基準値を上回った農家単位が対象となるが、今回は茨城県が県内のホウレンソウの出荷を停止、厚労省も出荷停止の対象を広げることを検討している。
Q 基準を超える放射能が検出された食品を食べるとどうなるのか。
A 放射性物質が体内に入り、内部から被曝(ひばく)する恐れがある。今回検出された放射性ヨウ素は放射能が半減する期間が約8日で短いが、放射性セシウムは半減期が約30年で長い。
Q 店頭に並んでいる食品は安全なのか。
A 17日以後は原発周辺の自治体は緊急検査などを実施、出荷される可能性はない。また基準値は1キロを基準としており、枝野幸男官房長官は「検出された放射能は(今回の原乳を)日本人の平均量で1年間摂取した場合にCTスキャン1回分、ホウレンソウなら同5分の1回分」と説明している。
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819695E3EBE2E6E18DE3EBE2E1E0E2E3E39C9CEAE2E2E2
●放射性医薬品 - radrad_wiki
副腎皮質シンチグラフィ I-131-アドステロール 投与量 18.5MBq
副腎髄質シンチグラフィ I-131-MIBG 投与量 20~40MBq
http://www5.atpages.jp/~rad/kadomaru.php?%CA%FC%BC%CD%C0%AD%B0%E5%CC%F4%C9%CA
【私のコメント】
私は放射性のヨードやセシウムのベクレル数からシーベルトへの換算式をよく知らないので詳しい分析は出来ない。ただ、今回検出されたI-131について言えば、副腎の核医学検査では最大40MBqを投与しており、これは今回の汚染ほうれん草2.7㌧程度に相当する。ほうれん草を2.7㌧食べることはあり得ないのでまず心配いらないと考えて良いと思われる。I-131の半減期は約8日と短いので、今後原発から新たな放射性物質の放出がなければ、80日経過すれば放射線量は千分の一に、一年経過すれば三十兆分の一に減衰する筈であり、全く問題なくなる。セシウムについては半減期は約30年と長く、体内に長期間滞留することが気になる。今後、福島や茨城について、土壌や地下水中のセシウム・ストロンチウムの濃度の詳細な分析を行い、必要に応じて農業の禁止や居住の禁止を打ち出していく必要が出てくるだろう。
●1都5県の水道水から放射性物質、国基準下回る 2011年3月19日21時27分 読売新聞
福島第一原子力発電所の事故の影響を調べている文部科学省は19日、首都圏を中心に1都5県の水道水から放射性ヨウ素やセシウムを検出したと発表した。
いずれも国の原子力安全委員会が摂取を制限する基準値を下回っている。
18日に採取した水道水を19日に分析した。水道水1キロ・グラムあたりのヨウ素の検出量が最も高かったのは、栃木県の77ベクレルで、国の基準値(300ベクレル)の3割以下だった。次いで、群馬県(2・5ベクレル)、東京都(1・5ベクレル)、千葉県(0・79ベクレル)、埼玉県(0・62ベクレル)、新潟県(0・27ベクレル)となった。
一方、セシウムも、栃木県で1・6ベクレル、群馬県で0・22ベクレルが検出されたが、いずれも国の基準値の200ベクレルを大きく下回った。
厚生労働省は19日、都道府県に対し、国の基準値を超えた場合の対応について、〈1〉代わりの飲用水がない場合を除き、飲用を控える〈2〉シャワーや風呂などの生活用水としての利用には問題ない――と通知した。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110319-OYT1T00743.htm
●水道水中の放射能調査結果について
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/w-past_data.html
●都内の環境放射線測定結果(1日単位)
2011/03/15 0.809μGy/h
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/past_data.html
◆ 1時間ごとの測定結果
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/report/report_table.do.html
●ガイガーカウンタによる放射線量測定 東京都日野市
http://park30.wakwak.com/~weather/geiger_index.html
●GM-10 @ Hongo ガイガーカウンタによる放射線量測定 東京都文京区
http://muraoka.a.la9.jp/
●放射線テレメータ・インターネット表示局 茨城県
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
●平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況速報 福島県
http://www.pref.fukushima.jp/j/
【私のコメント】
関東地方では福島県に近い栃木県などでやや高い放射性ヨウ素・セシウムが水道水から検出された様だが、国の基準値は大幅に下回っているとのことである。私は残念ながら知識不足で、この国の基準値の妥当性を評価することが出来ない。ただ、半減期から考えて重要なのはセシウムやストロンチウムであると思われる。
【3月21日午前10時コメント追記】
北東の風+雨という最悪の気象条件となった。茨城県北部の水戸市近辺では放射能レベルが上昇しているものの、危険な水準ではない。東京都の文京区及び日野市ではごく僅かな放射線量の増加が見られるのみで、現時点では全く心配は不要である。
「ネットゲリラ: やっぱり実際に行動する人は強い(多少頭が変でも)」によると副島隆彦が肉眼で原発が目視できる8kmまで近づき、その地点での放射線数値が「15マイクロシーベルト毎時(15mSv/h) 」であったという。これは年間131ミリシーベルトに相当し、悪性腫瘍や遺伝的影響のでない安全基準の100ミリシーベルトを約9ヶ月で越えてしまう危険な量である。なお、放射線業務取扱者の安全基準は年間50ミリシーベルトかつ5年間で100ミリシーベルトと更に厳しくなっている。原発周囲20kmの立入禁止は暫く継続されるべきことがはっきりした。副島隆彦は15マイクロシーベルト毎時を安全と主張しているようだがこれは明らかに間違っている。ただし、危険区域の原発から8kmまで入り込んで実際に放射線量を測定した副島隆彦の行動力は大いに評価されるべきである。
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http://maps.google.co.jp/maps/ms?ie=UTF8&brcurrent=3,0x6022295cbc75bc41:0x3d9e6648de582c42,0&oe=UTF8&msa=0&msid=216128354650842399419.00049e6a217dfc6e8b7e8
http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html
ただ、この換算式を利用すると、汚染ほうれん草1kgに含まれる1万5020ベクレルのI131は0.33ミリシーベルトになりますが、放射線医学総合研究所(千葉市)の吉田聡・環境放射線影響研究グループリーダーの計算式では0.24ミリシーベルトと少し食い違っています。誤差はそれほど大きくありませんが、どちらを信用すべきかはよく分かりません。
いずれにせよ、危険基準の100ミリシーベルトに達するには300~400kgのほうれん草を食べる必要が出てきますが、これは非現実的な量です。しかも、汚染は恐らく野菜を水洗いすればほとんど洗い流せるので無視して良いレベルになると思われます。
汚染ほうれん草1kgに含まれるセシウム524ベクレルも同様に計算すると6.8マイクロシーベルトで、危険基準の100ミリシーベルトに達するには14トンのほうれん草を食べる必要が出てきます。一生かかっても食べきれない量です。こちらの汚染も無視して良いことがはっきりしました。
ただし、福島県では一年間の滞在で100ミリシーベルトの安全基準を越えるかなり高度に汚染された地域がごく一部ですが報告されています。このような地域で生産された農作物の核種ごとのベクレル値や土壌1kgあたりのベクレル値も知りたいところです。
管理人氏が分析しているように、パニックを恐れて情報を後出しにし、わかる人にだけわかるような出し方をしていると思います。
今日になって線量が東京などでも上がっています。雨が降ったこともありますが、何かイベントがあった可能性もありまだ予断を許さない状況です。
>今日になって線量が東京などでも上がっています。雨が降ったこともありますが、何かイベントがあった可能性もありまだ予断を許さない状況です。
東京は少し上昇しただけですが、茨城県の水戸市近辺では急上昇しています。北東の風が吹いて原発の風下になったことと雨の影響が大きいと思いますが、何かイベントがあった可能性もあり得ます。東京よりも原発に近い茨城県のデータが重要です。