中世の半ばから、ヨーロッパの経済の発展に従い、各地で産業が勃興し商人たちの活動が活発化してきます。
農業の生産性が上がったことが一番の理由ですが、その結果として、東方への植民活動が盛んになってきます。人口も増えて今ある農地だけではすべての人を養うことができなくなってきたわけですから。
聖地エルサレムを奪還すると言う宗教的な理由のみがクローズアップされる十字軍も、実はこのような歴史の流れの中で発生しました。
いくらローマ教皇が声高に叫ぼうと、ベニスやジェノアの商人が商機を見出さねば、またヨーロッパの封建諸侯が新たな領土(農地)の獲得の必要がなければ実現しませんでした。
前置きが長くなりましたが、
現在のロマンティック街道も、かつではローマの軍道だったものが北イタリアとドイツを結ぶ通商路として再び脚光を浴びることとなったものです。
当然のことながら、ライン川のような大きな河川も、陸路以上に重要な通商路です。
陸路に関しては、今や無料で制限速度なしのアウトバーンをトラックが列を成して走っていますが、ライン河は昔と変わらず、日々多くの貨物船が行き来しています。
ところがこの一ヶ月は、ローレライのところの交通規制の関係でほとんどタンカーや貨物船を目にすることがありませんでした。
わたし的には大変非日常的なライン河の眺め。
もともとが世界有数の風光明媚なところであるだけではなく、ワインの名醸地。ワイン片手にゆっくりと風景を楽しむのもいいものですよ^^。
ドイツのニュースによりますと、
2月14日には沈没船の撤去が完了し、15日からは運行が可能となる模様です。
ドイツに観光旅行で来られた方にとっては最も大きな関心事であろうKD汽船の運行は、2月16日の水曜日より正常化する
と、船長さんが言っておられました^^。
現地に取材にはまだ行っていませんので、今回は写真はございません(汗)。
これからは気温が上がっていくのに従い天気のいい日も次第に増えてまいります。
ドイツに来られる機会には、是非ライン河にもお寄りください。
イプシロン