前回はコールマンランタン220シリーズの1952~63年の228E.というモデルを紹介いたしましたが、
今回はその後継機種、1964~73年製造のモデル228Fをご紹介いたします。
このシリーズは光源2つの2マントルでプレヒート不要のインスタント・ライト・システム。
(ですので当然燃料はホワイトガソリン)
さて、ストーブに比べランタンの整備経験は数えるほどしかない私ですが、
前回228Eを少しいじったので何とかなるかな?
と思ったのですが…

初見でこれは手ごわそうだなと…
というのも、鉄製パーツのほとんどが、がっちりさびで食いつきあっているので、
まずはばらすのに骨が折れそう…

フレームのさび落としもめんどくしさそう…
とはいえ、幸いタンクなどに致命的な錆はなさそうだし、
スピンドルなども固着なく回すことはできたのだけれども、
それでもやはりめんどくさい。

そうそう、敷いてある紙に書いてある落書きは、各パーツの位置関係。
分解後の見直し時にこれがあると結構役立つのですよ。
そういうわけでまずはランタンの心臓部ジェネレイターを取り外します。

外観と同じく内部もカーボン汚れびっしりなんでこれはまず洗浄。
次に、インテークチューブを取り外すのですが…

まずはこの小さなねじを抜かねばならない。
これが固着しておらねばなんてことない作業なんですが、
大抵の場合使用時の熱やサビなどでガッチガチに固着しております。
おまけにフレームが干渉して、垂直にドライバーを当てることができないため、
うかつに回すとねじ頭を舐めてしまいます。
(熱で結構ねじがもろくなっているので)
そういうわけで私はこのようにして緩めて抜きました。

反対側からレンチで固定ししっかりホールド。
トーチで加熱後浸透剤を吹き付け、そののちショックドライバーで叩いて回す。
で、無事この小さなねじを抜くことができれば、次にインテークチューブを抜きます。
実はこれも固着していると結構てこずります。
というの回す部分がパイプのためレンチをかけることができないから。

私はこうしてバイスを使いましたが、結局傷防止の皮を巻いた状態では緩めることができず、
直でくわえて傷をつけてしまいました。(むろん潤滑剤とトーチを大活用して。)
で、次に最後にバルブをタンクから引き抜くのですが、
恐らく、最大の作業の山はこの部分ではないでしょうか。
バルブは上下二つのパーツからできており、上がスピンドル、下が燃料チューブとなります。
特に上パーツについてはレンチをかます場所が変則的なうえ、
フレームが干渉して非常に作業しづらいので、
私はこのようにして抜き取りました。

バイスで固定したモンキーでバルブをくわえ、タンクを両手で回して抜き去る。
この上部分が取れるとフレームとタンクが分離できるので、
そうなれば、バイスなどを利用して下部分をタンクから引き抜くことができます。
この場合、ねじ部分に接着剤が塗られているので事前にトーチで焼いておかねば大変苦労します。

そういうわけで、無事分解完了!
バラすのに手こずっただけあって、各パーツはカーボンと油の汚れでこてこて。

しかし、内部の燃料通路はまあまあきれいな方でほっと一安心。
しかし、このタンクがな~。

古い燃料が錆びのおかげで赤く染まっている!
そこにさびの破片がいくつも見えるし…
ちなみに外側も…

錆びだらけ!
とはいえ、かなり分厚い鉄板なんで、穴さえ開いておらねば何とかなるでしょう。
ということで、長くなったのでまずはここまで。
清掃&組付けはまた明日に!
ヽ(^∀^)ノ