8月27日(火)は定休日
大阪で開催された「第3回関西酒質向上委員会」に参加してきました
昨年に引き続き2回目の参加です
(昨年の第2回関西酒質向上委員会のブログはこちら)
今回は、出品されていた関西の酒蔵の日本酒70種を利き酒しました
新しい試みとして、下記のように開栓時期が異なる同じ日本酒を利かせていただきました
「鑑評会形式」・・利き酒会日に開栓したものをブラインドテイスティング
「市場在庫形式」・・開栓後、瓶内の液を2/3にして5度にて1か月保存したものをテイスティング
(飲食店において、開栓後1か月冷蔵保存された状態を想定)
評価は「ええやん」>「おもろいやん」>「いまいちやな」の3段階評価
今まで、あまりない試みだったので
凄く勉強になりましたが・・・
70種の日本酒の倍の140種弱(市場在庫形式がないものが5品ほどあった)のテイスティングは流石に疲れました(笑)
以下、私が気づいた点の備忘録です
1、食中酒として呑む、しっかりした味わいで、強い造りの日本酒が比較的に多かった。
2、吟醸系の日本酒も、「香り吟醸」というよりも「味吟醸」系の日本酒が思ったよりも多く出品されていた。
3、開栓後間もない「鑑評会形式」のものと、開栓後1か月の「市場在庫形式」のものの比較では、「旨味が開くもの」「旨味と酸のバランスがよくなるもの」「酸が立ってキレと爽快さが増すもの」「全体の骨格が崩れて、だれるもの」「若い香り(生ひね香)が消えるもの」「吟醸香が弱くなるもの」など変化は様々。ただ酒質として比較的弱く、開栓後すぐに「だれる」と一般的に思われている「吟醸系生酒」の一部では、香りが大人しくなり、酸も立ち、旨味が開き、味のバランスが良くなる・・など、酒質が向上するものもあることが実感できた。「生熟成」の面白み、可能性の再確認にもなった。
4、「熟成香」が、かなり強く、熟成年数が比較的長いと思われるもので、酒の色が山吹色でなく、無色透明なものがあり、そのギャップに戸惑うものがあった。
5、当店で取り扱っている「睡龍」「英」「奥播磨」「忠臣蔵」「竹泉」「北島」「秋鹿」などは、もれなく、「鑑評会形式」のものより、開栓後1か月の「市場在庫形式」のほうが、私の採点評価が高くなっていた。酒質の強さを再確認できた。
6、今回は、「冷蔵保存(5度)での開栓後1か月の市場在庫形式」であったが、これに「常温保存での開栓後1か月の市場在庫形式」を加えるのも面白いと思う。より味わいの変化を実感できそうだ。
・・・以上。
今回の利き酒会の講師の先生は2名でした
吉備国際大学 農学部醸造学科 教授
井上守正 先生
日本酒や発酵調味料の著書多数のライター
藤田千恵子 先生
このお二方の利き酒の講評ですが
非常に対照的で勉強になりました
スッキリとした味わいになる「本醸造酒」を推す井上先生は
「熟成感」「吟醸感」「酸の爽快感」・・等々の替えの効かない特徴的な日本酒を「ええやん」評価で推されておりました
現時点で琴線に触れないものは、冷徹に「いまいち」評価でしたね
開栓直後の「鑑評会形式」では、若く、まだ旨味が閉じており、余韻の渋味が強いものは、「いまいち」評価でありながら
「市場在庫形式」では、同じ日本酒の酒質が一気に向上して、「ええやん」評価に跳ね上がる出品酒もあり、
私は「さもありなん」などと、ほくそえんでおりました
爽快な食中酒としての純米酒を推されている藤田先生は
熟成感や将来性、また冷酒や燗酒にしたときの温度による味の変化なども連想しながら
加点して評価されているようでした
お二方のあまりの評価の相違に
これぞ「嗜好品」と感じずにはいられませんでした
勉強になる講評をいただき、講師の先生方、ありがとうございます
また、主催して頂きました「関西酒質向上委員会」事務局の皆さま、勉強になりました
ありがとうございます
お疲れ様でした m(__)m
大阪で開催された「第3回関西酒質向上委員会」に参加してきました
昨年に引き続き2回目の参加です
(昨年の第2回関西酒質向上委員会のブログはこちら)
今回は、出品されていた関西の酒蔵の日本酒70種を利き酒しました
新しい試みとして、下記のように開栓時期が異なる同じ日本酒を利かせていただきました
「鑑評会形式」・・利き酒会日に開栓したものをブラインドテイスティング
「市場在庫形式」・・開栓後、瓶内の液を2/3にして5度にて1か月保存したものをテイスティング
(飲食店において、開栓後1か月冷蔵保存された状態を想定)
評価は「ええやん」>「おもろいやん」>「いまいちやな」の3段階評価
今まで、あまりない試みだったので
凄く勉強になりましたが・・・
70種の日本酒の倍の140種弱(市場在庫形式がないものが5品ほどあった)のテイスティングは流石に疲れました(笑)
以下、私が気づいた点の備忘録です
1、食中酒として呑む、しっかりした味わいで、強い造りの日本酒が比較的に多かった。
2、吟醸系の日本酒も、「香り吟醸」というよりも「味吟醸」系の日本酒が思ったよりも多く出品されていた。
3、開栓後間もない「鑑評会形式」のものと、開栓後1か月の「市場在庫形式」のものの比較では、「旨味が開くもの」「旨味と酸のバランスがよくなるもの」「酸が立ってキレと爽快さが増すもの」「全体の骨格が崩れて、だれるもの」「若い香り(生ひね香)が消えるもの」「吟醸香が弱くなるもの」など変化は様々。ただ酒質として比較的弱く、開栓後すぐに「だれる」と一般的に思われている「吟醸系生酒」の一部では、香りが大人しくなり、酸も立ち、旨味が開き、味のバランスが良くなる・・など、酒質が向上するものもあることが実感できた。「生熟成」の面白み、可能性の再確認にもなった。
4、「熟成香」が、かなり強く、熟成年数が比較的長いと思われるもので、酒の色が山吹色でなく、無色透明なものがあり、そのギャップに戸惑うものがあった。
5、当店で取り扱っている「睡龍」「英」「奥播磨」「忠臣蔵」「竹泉」「北島」「秋鹿」などは、もれなく、「鑑評会形式」のものより、開栓後1か月の「市場在庫形式」のほうが、私の採点評価が高くなっていた。酒質の強さを再確認できた。
6、今回は、「冷蔵保存(5度)での開栓後1か月の市場在庫形式」であったが、これに「常温保存での開栓後1か月の市場在庫形式」を加えるのも面白いと思う。より味わいの変化を実感できそうだ。
・・・以上。
今回の利き酒会の講師の先生は2名でした
吉備国際大学 農学部醸造学科 教授
井上守正 先生
日本酒や発酵調味料の著書多数のライター
藤田千恵子 先生
このお二方の利き酒の講評ですが
非常に対照的で勉強になりました
スッキリとした味わいになる「本醸造酒」を推す井上先生は
「熟成感」「吟醸感」「酸の爽快感」・・等々の替えの効かない特徴的な日本酒を「ええやん」評価で推されておりました
現時点で琴線に触れないものは、冷徹に「いまいち」評価でしたね
開栓直後の「鑑評会形式」では、若く、まだ旨味が閉じており、余韻の渋味が強いものは、「いまいち」評価でありながら
「市場在庫形式」では、同じ日本酒の酒質が一気に向上して、「ええやん」評価に跳ね上がる出品酒もあり、
私は「さもありなん」などと、ほくそえんでおりました
爽快な食中酒としての純米酒を推されている藤田先生は
熟成感や将来性、また冷酒や燗酒にしたときの温度による味の変化なども連想しながら
加点して評価されているようでした
お二方のあまりの評価の相違に
これぞ「嗜好品」と感じずにはいられませんでした
勉強になる講評をいただき、講師の先生方、ありがとうございます
また、主催して頂きました「関西酒質向上委員会」事務局の皆さま、勉強になりました
ありがとうございます
お疲れ様でした m(__)m
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