純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

フレンチと純米燗・・・マリアージュの備忘記録

2016年04月22日 | 酒の会
今夏、もう一度開催する「フレンチと純米燗の会」を構想するにあたり

昨年の11月29日に開催した

「地酒とフレンチジビエの会 In FUKUTEI」

の料理と酒のコラボ状況を復習しよう・・・

と思ったらブログにアップしていなかった・・・

備忘記録としてアップしておきます


趣旨




メニュー




3つの酒類の利き酒(純米スタンダード・山廃スタンダード・熟成古酒宮の井)




奥播磨 利き酒リスト

1.乾杯
「奥播磨 活性すくい汲みにごり酒 (生酒・速醸・冷酒・燗酒)」・・乾杯(冷酒泡物)、最後に燗酒もためしてもらった。
 
「酵母の吐息が魅力!」
活性にごりなので、炭酸を感じる。スッキリと辛口へキレる「にごり酒」。
開栓時、ふきこぼれに要注意!(笑) へたすると半分なくなるかも?


2.鹿もも肉の自家製ハムと柿のサラダ仕立て



「奥播磨 純米スタンダード(火入れ・速醸・燗酒)」・・鹿スモークハムはサラダ仕立てで、獣臭もほとんど感じないので、奥播磨の中でいうと、スッキリとしたタイプの純米スタンダードの燗酒が良く合う。
 
「ボディは結構太いよぉ!」
地元の酒米の夢錦で醸したスタンダード純米酒。兵庫夢錦への蔵の思い入れが如実に顕れており、夢錦特有のあっさりした旨味とそれを支える酸と渋みのバランスが良い。最初甘さを感じるが、結構太い酸が中心にあるので、徐々に辛口へ導く。熱燗から冷やまで色々な温度帯で味の抑揚を楽しめる。
原材料:米・米麹 酒米:兵庫県産 夢錦100% 精米歩合:55% アルコール度:15.8度 酵母:協会9号



3.鹿肉と西播磨の野菜の冷製ポトフ、テリーヌ仕立て



「奥播磨 純米吟醸 芳醇超辛スタンダード(火入れ・速醸・燗酒)」・・野菜の旨味と鹿肉のしかっりした味がコラボする。芳醇超辛スタンダードの燗酒は熟成感もあるし、酸のキレもあり、スッキリとコラボする。

「ボディ豊かでキレる!」
すっきりした夢錦の旨味に山田錦のふくよかな旨味が加わり、またそれに負けない強烈な酸が呑み手を魅了する。燗につけると、そのポテンシャルは爆発する。厚みのある旨味にキレる酸味。どんな料理にでも合わせ易いので、食中酒としてお奨めだ。
原材料: 米・米麹 麹米:山田錦(兵庫県産) 掛け米:兵庫夢錦(兵庫県安富町産)
 精米歩合: 55% 酵母:協会9号



4.鹿肉のカツレツ、ウィンナーシュニッツェル風

  (画像が見当たらない)


「奥播磨 山廃スタンダード(火入れ・山廃・燗酒)」・・鹿肉カツレツは鹿肉の味も濃いので、山廃スタンダードの燗酒の太くて旨いイチジクの様な酸味でマリアージュさせた。ジビエ料理には欠かせないお酒だ。

「イチジクが熟したような酸が魅力!」
夢錦で醸した山廃純米スタンダード。上立香はほとんどない。口に含むと、まろやかな旨味と甘味が広がった後にガツンとイチジクが熟したような旨くて太い酸が姿を現す。このため日本酒度う以上に辛口に感じる。この特有の酸味が焼肉などの肉料理やジビエ料理によく合うので、ぜひ味わってほしい。もちろん燗がお奨め。温度帯によって酸が立つ温度帯と旨味の方が立つ温度帯があるので面白い。
原材料:米・米麹 酒米:兵庫夢錦 精米歩合:55% アルコール度:16.5度酵母:協会7号




5.鹿肉の煮込み、エストラゴン風味のクレビネット包み、バルサミコソース




「白影泉 山廃純米 山田錦5割5分磨き H17BY(古酒・山廃・燗酒)・・今回の料理の中で一番濃い味の料理だが、古酒の凝縮した旨味をプラスし、白影泉17BYの燗酒の特徴である太い酸がキレ良くスッキリと食べさせてくれた。他のお酒では負ける。

 「しっかり太い酸が魅力!」
H17BYの山廃仕込みの古酒。
黒糖や梅酒、紹興酒に通じるような、しっかりした熟成香がある。熟成による旨味の集積で、アタックは甘味、旨味がを強く感じるが、中心に太くしっかりしたボディの酸があり、キレ良く呑ませてくれる。燗につけると、酸がグ-ッと立ち、キレキレですべらかだ。和食はもとより、濃い味わいの中華や。ジビエ料理、チーズ料理などと相性が良い。
原材料: 米・米麹 酒米: 兵庫山田錦 精米歩合: 60% アルコール度: 17.5度 日本酒度: +5.0 酸度: 2.6



6.鹿肉のゆず味噌と純米酒のマリネ、ローズマリーのフレーバー、きのこ添え




「宮の井 純米 H17BY(古酒・速醸・燗酒)」・・鹿肉の食感、香り、特徴を一番感じることが出来る料理。ゆず味噌やマリネ仕立ての酸が利いた料理なので、鹿肉特有の旨味に古酒の燗酒の濃い昆布だしの様な旨味をプラスしてやる。これは余り酸がたたないタイプの古酒である。

 「バリバリの熟成香!昆布の様な凝縮した旨味!」
 宮の井H17BYの速醸バージョン。(Ver.1の山廃は完売)
香りは、熟成酒特有の黒糖・醤油・紹興酒にも通じる熟成香がけっこう強い。口に含むと仰天!昆布出汁のような凝縮した旨味と甘味が一気に口いっぱいに広がる。その後を追いかけるように酸がキッテいく。「これぞ熟成酒の極み」と声をあげそうな迫力だ(笑)これを燗にするとまた一段と美味いんだなぁ!60度あたりの高めの温度帯でも大丈夫!全くへこたれず米の旨味を存分に増幅する強い純米酒なのだ。濃い味の料理やチーズ料理でも受け止める。
 原材料:米・米麹 酒米:兵庫県産米 精米歩合:60% アルコール度:15~16度



7.奥播磨純米酒と紅玉(りんご)のジュレ

「奥播磨 純米大吟醸 伝授(生熟成・冷酒・燗酒)H23BY」・・奥播磨最高峰の生熟成酒とデザートをコラボ、冷酒と燗酒を利いてもらった。
奥播磨 最高峰の気高さ! 生熟成の凄みをここに見る!
奥播磨の最高峰の「純米大吟醸 伝授」の生熟成酒。透き通った綺麗な酒質だが、旨味は相当に凝縮して深みがある。酸のキレも良し。キンキンに冷えているより常温に近いほうが趣深い。燗も・・・試してみる価値あり!


本当に楽しい会でした


今夏の趣向を考え中です。


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