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あらすじとか
12歳の長男役を演じた柳楽優弥が第57回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞。
父親が異なる4人の兄妹と母の母子家庭。アパートを追い出されないために、父が海外赴任中で母と息子の2人暮らしだと偽って暮らす彼らは、そのため学校にも通ったことがない。
だが母親に新たな恋人が出来て、兄妹に20万円を残して失踪、子供たちはなんとか自分たちで暮らしていこうとする。監督は「ワンダフル・ライフ」「ディスタンス」の是枝裕和。
2004年製作/141分/日本
配給:シネカノン
配給:シネカノン
子供たちの可愛さとは裏腹に、母親・近隣・友人等々関係者のネグレクト。「誰も知らない」というより「誰も知りたがらない」というのがほんとのところ。田舎であればすぐに表ざたになってしまうことが、都会では希薄な人間関係の故に、意図するしないにかかわらず埋没してしまう。映画を見ていると早く誰かにづいてほしいとジリジリした焦燥感を覚えてしまう。
巣鴨で実際にあった、児童置き去りの事件をモチーフにしているとのこと。本来であれば収入の少ない母子家庭で子供が4人もいれば生活保護の対象となり、子供たちも学校に行けたのであろうけれども、この母親の生育・生活歴のどこかで何か理由があってこのような状態になってしまったのだろうが、その辺については、描かれていない。また、子供は病気になりやすいのだが、健康保険とかはどうしていたのか。細かい疑問が最後まで残ってしまった。
2004年にこの映画で問題提起されているにもかかわらず、いまだに育児放棄や児童虐待が当事者の意識しないうちに行われていることを改めて認識させられた。主演の柳楽優弥の厳しい眼と時折見せる笑顔のギャップがとても印象的。
この映画、食べ物に例えると緑のタヌキだな。
子ども等の何気ない仕草を撮ったそうですから、凄いと思いました。
子どもにとっては親は絶対の存在でも、親の場合には生活なのだと感じもして。
タイトルから思考を広げることも、心理に深く潜伏することも可能な内容でした。
最初に買ったDVDです。