韓国映画「Voice of Silence(英題)」の邦題が「声もなく」に決定し、2022年1月21日(金)より、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにて公開される。
「バーニング 劇場版」のユ・アインが新人女性監督とタッグを組み、韓国映画賞を席巻の快挙! 闇の仕事を請け負う口のきけない青年と、両親に身代金を払ってもらえない少女の邂逅。切なさが胸を貫く、珠玉のサスペンスとなっている。
貧しさゆえ、犯罪組織からの下請け仕事で生計を立てる口のきけない青年テインと片足を引きずる相棒のチャンボクは、身代金目的で誘拐された11歳の少女チョヒを1日だけ預かることになる。トラブルが重なり、テインとチョヒの疑似家族のような奇妙な生活が始まるが、チョヒの親から身代金が支払われる気配はなく……。恵まれない境遇で裏稼業に手を染めたテインとチャンボク、裕福な家庭で育つが女児であるがゆえに家族から冷遇される少女チョヒ。出会うはずのなかった者たちの巡り合わせが、韓国社会で生きる声なき人間たちの孤独感を浮き彫りにする。
テインを演じるのは、「バーニング 劇場版」(2018)のユ・アイン。韓国屈指のスター俳優にも関わらず、新人監督の低予算オリジナル脚本作品への出演が大きな話題を呼んだ。更には、一切セリフのない難役に体重を15kg増量して挑み、ベテラン俳優たちをおさえ「第41回青龍(チョンリョン)映画賞」で主演男優賞および、「第57回百想(ペクサン)芸術大賞」で最優秀演技賞を受賞。人懐っこい相棒チャンボクには「梨泰院(イテウォン)クラス」(TVドラマ/2020)の悪役が記憶に新しいユ・ジェミョンが抜擢された。相棒であり、父や兄のような存在であるチャンボクを、絶妙なバランスでコミカルかつリアルに演じている。
監督は1982年生まれの新人ホン・ウィジョン。犯罪映画の常識を覆すユニークな演出と個性的なキャラクター描写で、切なさとアイロニーの入り混じる全く新しい映画を作り上げ、初長編にして韓国で最も権威のある「青龍映画賞」新人監督賞と、韓国のゴールデングローブ賞と呼ばれる「百想芸術大賞」で監督賞を受賞する快挙を果たした。世界各国の映画祭で話題をさらった「はちどり」(18)のキム・ボラ監督と並ぶ、80年代生まれの女性監督が彗星のごとく現れた。
(kstyle)