読売新聞(12月の気流賞)より
「雑巾に昇格だね」すてきな言葉
(中学生 長谷川美乃里)
教室をみんなで掃除していた時のことです。
使い古して汚れてしまった台布巾を手にした友だちが
「そろそろ雑巾に昇格だね」と言いました。
とっさに私は
「台布巾が雑巾になるのだから『降格』じゃないの?」
と聞きました。
すると友だちは
「たくさん働いた雑巾が一番偉いんだよ」
と笑顔で答えました。
両親からそう教えられてきたので、
使い古した布を雑巾にする際、
家ではいつも「昇格するね」と言っているのだそうです。
その言葉には、
物を大切に使おうとする気持ちが込められていることに気付き、
ハッとした思いでした。
友だちやその家族のように、
私も「昇格」というすてきな言葉を心に留めて、
これまで以上に物を大切に使うよう心掛けたいと思います。