妙好人因幡の源左さん(鳥取県)
家で縄を編んでいた時、
ふと手を止めてじっと手を見つめている源左さんに
奥さん「あんた、とげでも刺さったのかい。」
源左さん「いいや」と、首を横にふって、また手を見つめていた。
…しばらくしてお念仏しながら、
「鎌や鍬なら使えばすり減って、1回や2回は修理して使えるが、すぐにダメになる。それにひきかえ、このおらの手はなんぼ使ってもすり減るどころか、皮が厚くなって使いやすくなる。なんとありがたいことかなぁ」
南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏…
私の心臓も六十有余年一時も休まず動いている。
みんなみんな有り難い…合掌