歎異抄に
「弥陀の誓願不思議にたすけられまゐらせて、往生をばとぐるなりと信じて念仏申さんとおもひたつこころのおこるとき、すなはち摂取不捨の利益にあづけしめたまふなり。弥陀の本願には、老少・善悪のひとをえらばれず、ただ信心を要とすとしるべし。」
「弥陀の誓願不思議」とある不思議とは人間の思慮分別を以ては思いはなることの出来ない事。
その思いはかることの出来ない仏の智慧をつかまえようとする自力心。
唯信鈔文意に
「法身はいろもなし、かたちもましまさず。しかれば、こころもおよばれず、ことばもたえたり」
とあるのに仏さまのおさとりの世界に色を付け形にしようとする自力心。
浅まし、浅まし…思議出来ないことは思議出来ないまま領解するのみです。