煩悩を断ぜずして

煩悩(ぼんのう)を断ぜずして涅槃(ねはん)を得るなり

（「正信偈」『註釈版聖典』203頁）

〈現代語訳〉

自ら煩悩を断ち切らないまま、浄土でさとりを得ることができる

仏教一般では、さとりに至る為に煩悩（貪欲・瞋恚・愚痴）を取り除き、清浄真実なる為に精進努力します。

親鸞聖人はさとりに至るのに、煩悩を抱えたまま仏さまに救われる道がある世界に出遇われました。

有限なるレールは、自分で至る道であり、願い叶わず死へと至る。

無限なるレールへ乗り換える。この世にいながら無量寿なるレールへと乗り換える。