2022年10月のブログです
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本棚を眺めていたら、すみっこのほうに、野田知佑さんの『風になれ波になれ-野田知佑カヌー対談集』(1991・山と渓谷社)を見つける。
かなり久しぶりで、中身は当然忘れている。
1991年の本だから、なんと31年ぶり(野田さん、ごめんなさい)。
雑誌『山と渓谷』に連載された野田さんの対談シリーズをまとめた本だが、対談相手がすごい。
椎名誠さんと椎名さんの奥さんの渡辺一枝さんは当然としても(?)、立松和平さん、倉本聰さん、C・W・ニコルさん、遠藤ケイさんなどなど、そうそうたるメンバー。
じーじの大好きな人たちばかりで、じーじはそれぞれの人たちの本を何冊ずつかは持っているが、野田さんとの対談は、椎名夫婦を除いては初めてで、すごく面白い。
毎回、野田さんと対談相手のみなさんが、全国各地の川でカヌーをして、お話をしているので、必然的に日本の川や自然や暮らしについてのお話になっていて、一種の文明批評にもなっている。
倉本聰さんやニコルさん、遠藤ケイさんなどは、その田舎暮らしの経験からそれぞれに鋭い発言をされていて、刺激的だ。
野田さんもいつになく(?)、インタヴュアーに徹していて、おもしろい(野田さん、再びごめんなさい)。
また、渡辺一枝さんのお話は、なにか一編の詩を読んでいるようで、なかなかいい。
とても素敵な本で、読後感がよく、気持ちがよくなる。
都会暮らしで疲れた時には、また読みたいと思う本だ。 (2022.10 記)