昨年2015年5月3日、ハンガリーのジュール(Gyor ジェール?)でホセ・クーラのオペラコンサートが開催されました。
会場は、ジュール・アウディ・アリーナ。ジュールには自動車会社のアウディの工場があり、その名を冠した多目的アリーナです。大規模施設ですが音響は非常に良いとのこと。この巨大アリーナに4000人の観客が、それも多くの若い人たちが集まったそうです。
共演はソプラノのロスト・アンドレア。英語風によぶとアンドレア・ロストですが、ハンガリーは日本同様に、姓・名の順によぶそうで、親しみを感じます。このコンサート直後の2015年6月には、ハンガリー国立歌劇場とともに来日して、モーツァルトのフィガロの結婚の伯爵夫人などに出演しました。
オーケストラはジュール・フィルハーモニー管弦楽団です。実はクーラは、このジュール・フィルとともに、この同じアリーナで、今年2016年4月23日、オテロの原作者であるシェークスピア没後400年のまさにちょうど記念日、ヴェルディのオペラ、オテロを初めて指揮する予定(コンサート形式)です。1997年以来20年間オテロを歌手として歌い、2013年に初演出、そして今度は指揮者としてオテロを振ります。もちろんクーラ本人は歌いません。「我々は若い歌手を育てる必要がある」と会見で話していました。
さてロスト・アンドレアとのコンサートですが、ハンガリーのネット・ラジオ、バルトーク・ラジオが2回、録音を放送してくれ、日本でも良い音質で聴くことができました。ハンガリーはネットラジオやネットTVがとても発達している印象を受けました。
コンサートでの曲が、音声だけですがいくつかYouTubeにあがっていますので紹介を。
円熟のベテラン2人のとても楽しいコンサートだったようです。
Concert: Gyor Audi Aréna, 2015
Rost Andrea & Jose Cura
Gyor Philharmonic Orchestra
レオンカヴァッロの道化師からカニオのアリア「衣装をつけろ」
Jose Cura 2015 "Recitar! ...Vesti la Giubba" Pagliacci
ヴェルディのオテロから第3幕、オテロの独白
Jose Cura 2015 "Dio! mi potevi scagliar" Otello
ヴェルディのオテロ第4幕ラスト、オテロの死 ”Niun mi tema”
Jose Cura 2015 "Niun mi tema" Otello
プッチーニのトスカから「星は光りぬ」
Jose Cura 2015 "E lucevan le stelle" Tosca
アンコールで歌われたヴェルディの椿姫「乾杯の歌」 途中でクーラがワインの栓を抜く音、グラスを鳴らす音が聞こえます。
Jose Cura 2015 "Brindisi" (Drinking song) La traviata
ヴェルディのオペラ、椿姫から、第1幕のヴィオレッタとアルフレードのデュエット
Jose Cura "un di felice eterea" 2015 La traviata
ホセ・クーラとアンドレア・ロストが歌うイエスタディ 12歳からギターを学んだクーラが弾き語りしています。アンコールの定番。
Jose Cura 2015 "Yesterday"
アンコールの最後はお決まりの、プッチーニのトゥーランドット「誰も寝てはならぬ」
Jose Cura 2015 "Nessun dorma" Turandot
最後に、コンサートの様子を報道したハンガリーのニュースの動画を。
Lélekemelő opera
写真はコンサートを報道したHPなどからお借りしました。