今年2019年、ホセ・クーラの歌手としての最初の公演は、2月4日、スロベニアの首都リュブリャナで開催された第3回リュブリャナ・ウインターフェスティバルでのコンサートでした。
(指揮者としては1/19が今年最初)
現地に駆けつけた欧州在住のクーラファンの話では、とても素晴らしいコンサートだったとのことです。
スロベニアは旧ユーゴから1991年に独立した中欧の国で、オーストリアの南、イタリアの東側に位置しています。
以前、同じリュブリャナで開催されている夏のフェスティバルで、オテロに出演したことがあります。とても美しい舞台でした。
→ 2016年のリュブリャナでのオテロを紹介したブログ記事
リュブリャナのフェスティバル、今年も、クーラのコンサートの他に、ドミンゴがヴェルディのレクイエムを指揮するなど、多彩な企画があるようです。
José Cura, tenor and conductor
Elvira Hasanagić, soprano
Monika Bohinec, mezzo-soprano
Simon Krečič, conductor
SNG Maribor Symphony Orchestra
PROGRAM
R. Leoncavallo: Pagliacci Prologue Intermezzo “Recitar!…Vesti la giubba”, Canio’s aria
V. Bellini: Norma Sinfonia “Mira, o Norma…Si, fino all´ore”, Norma and Adalgisa’s duet
C. Saint-Saëns: Samson and Delilah Bacchanale “En ces lieux, malgré moi”, Samson and Delilah’s duet
C. Gounod: Faust “Oh Dieu! Que de bijoux! … Ah! Je ris de me voir”, Marguerite’s aria
G. Verdi: Vespri Siciliani Overture
G. Verdi: Otello “Già nella notte densa”, Desdemona and Otello’s duet
***
C. Guastavino: Las niñas, Symphonic Poem
C. Guastavino: Four Songs Violetas El albeador Jardín antiguo Alegría de la soledad
G. Bizet: Carmen Prelude Seguidilla, Carmen’s aria Intermezzo III
“C’est des contrebandiers…Je dis que rien ne m’épouvante“, Micaela’s aria
“C’est toi !… C’est moi!“, Don José and Carmen’s duet
≪ライブ放送から、サムソンとデリラの二重唱≫
今回のコンサートでは、クーラはテノールとしてオペラアリアやデュエットを歌い、指揮もしました。ソプラノとメゾソプラノの2人の女性歌手が共演しています。
コンサート全体がネットでライブ放送されたらしいのですが、残念なことに現在では録画全体を見ることはできません。
幸い、サムソンとデリラの二重唱「あなたの声に私の心は開く」(Mon coeur s'ouvre à ta voix)の1曲だけですが、オンデマンドで視聴できます(約7分)。クーラは指揮をしながら、「ダリラ~、ダリラ~」と歌っています。
いつまで見られるかわかりませんが、以下の画像↓に録画のリンクをはってあります。
≪フェスティバルの宣伝用動画≫
フェスティバル事務局のフェイスブックには、宣伝用の短い動画が何回も掲載されていました。
クーラの声は入っていません。
≪フェスティバルのFBに掲載された画像より≫
主催者のFBに掲載された画像からいくつかお借りして紹介します。
クーラと共演の女性歌手2人
クーラはオペラの序曲や、女性が歌う時なども指揮したようです。オケとともに拍手をうけています。
終演後でしょうか、指揮者とクーラ、そしてソプラノ、メゾの2人と。
共演者の方がFBにアップした写真。
こちらはフェスティバルのFB。紹介した以外にもたくさんの画像がアップされています。
コンサート終了後に、レセプションが開催されたようです。そこで何か記念品を受け取るクーラ。
髪はだいぶ白くなりましたが、好奇心いっぱいのいたずらっ子みたいな表情は変わりません。
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あまり大きすぎないホールで、クーラと指揮者、オケと女声2人という、なかなか贅沢なコンサートでした。
今年のクーラは、指揮の比重が大きくなっていますが、オペラ・アリアコンサートは、この先、3/14モスクワ、3/26,28プラハ、10月には上海で行われる予定です。
上海の詳しい日程は未公表ですが、日本から近いところで開催されるチャンスです。この先、ますます指揮や演出に軸足を移していきそうなクーラ。クーラを一度聞いてみたい、久しぶりに聞いてみたい、という方がいらしたら、上海はひとつの選択肢ではないでしょうか。
早く詳細が発表されるよう願っています。
*画像はフェスティバルのFBなどからお借りしました。