映画『フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?』(2009年10月31日公開 71分 東映)
映画『フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?』(えいが フレッシュプリキュア おもちゃのくにはひみつがいっぱい)は、2009年10月31日に公開された、TVアニメシリーズ『フレッシュプリキュア!』の劇場版作品。
主要キャラクターの東せつな(キュアパッション)にとってはスクリーンデビューとなる作品。映画に先駆けて、TVシリーズ第26話(2009年8月放送)ではぬいぐるみのウサピョンが、第35話(2009年10月4日放送)以降の数エピソードでは本作の舞台となるおもちゃの国が登場した。
本編と設定が若干矛盾するため、本作が時系列のどこにあたるかは明確にされていないが、「ラッキークローバー・グランドフィナーレ」を使用していることから、設定としては第37話以降のものであると推測される。
本作ではキュアピーチの更なる変身形態「キュアエンジェル」が初登場し、のちに TVシリーズ終盤でも他の3人の強化形態とともに再登場する(その時は「エンジェルピーチ」という固有名称がついている)が、TVシリーズでの敵組織や怪物は、本作には一切登場しない。
なお、このように「劇場版ではピンク色のプリキュアが1人で強化形態に変身し、後の TVシリーズでは全員が強化変身する」というパターンは、以降の『スイートプリキュア♪』や『スマイルプリキュア!』でも受け継がれている。
『 Yes!プリキュア5』の劇場版から継続されている鑑賞者参加型コンセプトは継続され、今回はペンダント型の「ミラクルハートライト」として例年どおり中学生以下に配布された。またエンディングでは、スクリーンのプリキュアと一緒に映画館の中で『 Happy Together!!!』のダンスをすることが特別に許可されるという新たな試みも行われ、映画館にキュアピーチが登場して子供たちとダンスの振り付けを練習するという、「映画館でキュアピーチと踊ろう!」キャンペーンも、土曜・日曜・祝日に一部の映画館で行われた。
また本作では、「プリキュアサンバイザー」と呼ばれる紙製サンバイザーが「ミラクルハートライト」と共に、中学生以下に配布された。これ以降、劇場版プリキュアシリーズではサンバイザーの配布も恒例になっている。
音楽は TVシリーズと同じく高梨康治が担当している。変身シーンの BGMは、「深く印象に残るシーンなのでもっと派手に、華やかにしたい。」という高梨の意向により、アレンジ(リズムの強化、生オーケストラの追加、スピード感のアップなど)されたものが使用されている。また、この新BGM は、TVシリーズでも第38話から旧BGM と差し替えられる形で使用された。
全国159館で公開された本作は、初日2日間での動員約16万人、興行収入約1億7千万円を記録し、週間映画週末興行成績で第4位となった。
あらすじ
桃園ラブたち4人がパジャマパーティをしようと桃園家に集まった夜、街から次々におもちゃが消えた。ラブたちは敵組織ラビリンスの企みを疑うが、クローバーボックスは反応を示さない。
その時どこからかラブを呼ぶ声がして、シフォンが超能力でその声の主を呼び出すと、それは昔よく遊んだウサギのぬいぐるみのウサピョンだった。プリキュアたちがウサピョンの頼みでおもちゃの国へ向かうと、トイマジンに恐怖するおもちゃの国の住民たちの姿があった。トイマジンの野望を阻止しようと挑むプリキュアたちだったが、その前に現れたルーレット伯爵の策により、すごろく空間の罠に誘い込まれてしまう。
すごろく空間の試練に勝ってそこを抜け出ると、ついにトイマジンがプリキュアたちの前に現れる。おもちゃの国やトイマジンの真実とその憎悪を知らされ、さらにウサピョンも同じ憎しみを抱いていると思いこんだラブは、苦悩する。トイマジンはさらにおもちゃの国の住民たちに呼びかけ、憎しみを抱くおもちゃたちを自分の身体に吸収してパワーアップを果たした。
激化する戦いの最中、ウサピョンから真実を知らされたラブは、トイマジンたち捨てられたおもちゃの心を救うため、キュアエンジェルに変身する。
主な登場キャラクター
桃園 ラブ / キュアピーチ / キュアエンジェル …… 沖 佳苗
パジャマパーティの最中に再会したウサピョンの頼みに応じて仲間たちとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森ではカンフー道場に飛ばされ、道着姿になった。
蒼乃 美希 / キュアベリー …… 喜多村 英梨
ラブとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森では宇宙の小惑星のような空間に飛ばされ、未来的な服装になった。
山吹 祈里 / キュアパイン …… 中川 亜紀子
ラブとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森では原始時代のような空間に飛ばされ、古代の戦士のような姿になっていた。
東 せつな / キュアパッション …… 小松 由佳
ラブとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森では巨大なチェス盤のような空間に飛ばされ、ディーラーのような服装になった。
シフォン …… こおろぎ さとみ
ウサピョンの呼び声を聞いて、超能力でラブと再会させる。
タルト …… 松野 太紀
プリキュアについていくが、すごろくの森では一回休みを引かされシフォンと一緒に眠ってしまう。
カオルちゃん(橘 薫)…… 前田 健
ラブたちがダンスの練習をする公園でドーナツを売っている男性。本作では、本編前にタルトとシフォンと一緒にミラクルハートライトの解説も担当した。
ウサピョン …… 鶴 ひろみ
「おもちゃの国」に住んでいる妖精。ウサギのような姿をしている。正体はラブが昔遊んでいたぬいぐるみであり、ラブが小学3年生だったころから5年以上押入れに仕舞い込んだきりだったため、かなり古びており、背中と耳から綿が出ている。
トイマジンとは知り合いであり、彼が悪に染まってゆくのがたえられず、悪事をやめるようにトイマジンを説得している。物語序盤で人間界に出向き、プリキュアたちにトイマジンの暴走を止めてもらうため、おもちゃの国へと導いた。
門番 …… 中野 慎太郎
おもちゃの国の門番。規則には厳しいが、ウサピョンが手書きしたパスポートを認め、ラブたちを入国させた。
シンバル猿 …… 矢部 雅史
おもちゃの国で映画監督をしている。
ドレースちゃん …… 一色 まゆ
おもちゃの国の女優で、サインを求められるほどの人気。
マトリョーシカ …… 埴岡 由紀子
おもちゃの国の住人。自分の中の2つの人形と同時に話す。
トイマジン …… 塩屋 浩三
おもちゃの国を支配している、おもちゃの魔神。一人称は「ボク」で、言動には幼さがある。大きいクマのような鎧の姿をしており、マントをつけている。身体はカラフルな基調が特徴。また、体中に武器を装備している。
ふだんは異空間に滞在し、大鏡をとおしておもちゃの国を監視している。そのため、住民たちからは恐怖の対象になっている。正体はおもちゃのテディベアだったが、子供に捨てられた過去を持ち、そのために、全身が捨てられたおもちゃたちの恨みで武装された現在の姿になった。
自分たちを捨てた子供への復讐を企み、その第一歩として人間界のおもちゃを消滅させる行動にでる。
のちに映画『プリキュアオールスターズ DX3』(2011年)で、ブラックホールの力によってトイマジンの憎しみの心が、トイマジンの姿を借りて復活している。
テディベア …… 坂本 千夏
トイマジンの本来の姿。クマのぬいぐるみで、首筋に金のボタンと朱色のリボンがついている。
ルーレット伯爵 …… 銀河 万丈
ルーレットの胴体を持ち、紫色のスーツを着ている。「すごろくの森」を使い、プリキュアたちを分断する。最終的には、役目を終えたことで自動消滅した。
大鏡 …… 酒井 敬幸
鏡におもちゃの国の状況を映し、トイマジンに知らせる役割を担っている。
作中用語
おもちゃの国
おもちゃたちが暮らす国。カラフルな外観をしている。入国許可証は、国民ならば手書きされたものでも認められている。すべての国民たちは、子供に捨てられたおもちゃである。人間を見ると驚いて逃げる。
TVシリーズの第35話、45話、47話、最終話にも、一部の国民たちが登場した。
すごろくの森
ルーレット伯爵のすごろくに従って進まなければならない、すごろく式の森。止まったマスの指示に従わないといけない。
主なスタッフ
企画 …… 西出将之、梅澤淳稔
監督 …… 志水 淳児
脚本 …… 前川 淳
音楽 …… 高梨 康治
キャラクターデザイン …… 香川久、爲我井克美
作画監督 …… 爲我井 克美
美術監督 …… 中村 光毅
制作・配給 …… 東映
主題歌
オープニングテーマ『 Let's!フレッシュプリキュア! ハイブリッドバージョン for the Movie 』(歌唱・茂家瑞季 with キュアフレッシュ!)
エンディングテーマ『 Happy Together!!! for the Movie 』(歌唱・林桃子 with キュアフレッシュ!)
※どちらも TVシリーズ後期主題歌を本作のためにアレンジしている。コーラスの「キュアフレッシュ!」はプリキュア担当声優4人による。
《本文マダヨ~》
映画『フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?』(えいが フレッシュプリキュア おもちゃのくにはひみつがいっぱい)は、2009年10月31日に公開された、TVアニメシリーズ『フレッシュプリキュア!』の劇場版作品。
主要キャラクターの東せつな(キュアパッション)にとってはスクリーンデビューとなる作品。映画に先駆けて、TVシリーズ第26話(2009年8月放送)ではぬいぐるみのウサピョンが、第35話(2009年10月4日放送)以降の数エピソードでは本作の舞台となるおもちゃの国が登場した。
本編と設定が若干矛盾するため、本作が時系列のどこにあたるかは明確にされていないが、「ラッキークローバー・グランドフィナーレ」を使用していることから、設定としては第37話以降のものであると推測される。
本作ではキュアピーチの更なる変身形態「キュアエンジェル」が初登場し、のちに TVシリーズ終盤でも他の3人の強化形態とともに再登場する(その時は「エンジェルピーチ」という固有名称がついている)が、TVシリーズでの敵組織や怪物は、本作には一切登場しない。
なお、このように「劇場版ではピンク色のプリキュアが1人で強化形態に変身し、後の TVシリーズでは全員が強化変身する」というパターンは、以降の『スイートプリキュア♪』や『スマイルプリキュア!』でも受け継がれている。
『 Yes!プリキュア5』の劇場版から継続されている鑑賞者参加型コンセプトは継続され、今回はペンダント型の「ミラクルハートライト」として例年どおり中学生以下に配布された。またエンディングでは、スクリーンのプリキュアと一緒に映画館の中で『 Happy Together!!!』のダンスをすることが特別に許可されるという新たな試みも行われ、映画館にキュアピーチが登場して子供たちとダンスの振り付けを練習するという、「映画館でキュアピーチと踊ろう!」キャンペーンも、土曜・日曜・祝日に一部の映画館で行われた。
また本作では、「プリキュアサンバイザー」と呼ばれる紙製サンバイザーが「ミラクルハートライト」と共に、中学生以下に配布された。これ以降、劇場版プリキュアシリーズではサンバイザーの配布も恒例になっている。
音楽は TVシリーズと同じく高梨康治が担当している。変身シーンの BGMは、「深く印象に残るシーンなのでもっと派手に、華やかにしたい。」という高梨の意向により、アレンジ(リズムの強化、生オーケストラの追加、スピード感のアップなど)されたものが使用されている。また、この新BGM は、TVシリーズでも第38話から旧BGM と差し替えられる形で使用された。
全国159館で公開された本作は、初日2日間での動員約16万人、興行収入約1億7千万円を記録し、週間映画週末興行成績で第4位となった。
あらすじ
桃園ラブたち4人がパジャマパーティをしようと桃園家に集まった夜、街から次々におもちゃが消えた。ラブたちは敵組織ラビリンスの企みを疑うが、クローバーボックスは反応を示さない。
その時どこからかラブを呼ぶ声がして、シフォンが超能力でその声の主を呼び出すと、それは昔よく遊んだウサギのぬいぐるみのウサピョンだった。プリキュアたちがウサピョンの頼みでおもちゃの国へ向かうと、トイマジンに恐怖するおもちゃの国の住民たちの姿があった。トイマジンの野望を阻止しようと挑むプリキュアたちだったが、その前に現れたルーレット伯爵の策により、すごろく空間の罠に誘い込まれてしまう。
すごろく空間の試練に勝ってそこを抜け出ると、ついにトイマジンがプリキュアたちの前に現れる。おもちゃの国やトイマジンの真実とその憎悪を知らされ、さらにウサピョンも同じ憎しみを抱いていると思いこんだラブは、苦悩する。トイマジンはさらにおもちゃの国の住民たちに呼びかけ、憎しみを抱くおもちゃたちを自分の身体に吸収してパワーアップを果たした。
激化する戦いの最中、ウサピョンから真実を知らされたラブは、トイマジンたち捨てられたおもちゃの心を救うため、キュアエンジェルに変身する。
主な登場キャラクター
桃園 ラブ / キュアピーチ / キュアエンジェル …… 沖 佳苗
パジャマパーティの最中に再会したウサピョンの頼みに応じて仲間たちとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森ではカンフー道場に飛ばされ、道着姿になった。
蒼乃 美希 / キュアベリー …… 喜多村 英梨
ラブとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森では宇宙の小惑星のような空間に飛ばされ、未来的な服装になった。
山吹 祈里 / キュアパイン …… 中川 亜紀子
ラブとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森では原始時代のような空間に飛ばされ、古代の戦士のような姿になっていた。
東 せつな / キュアパッション …… 小松 由佳
ラブとともにおもちゃの国へ向かう。すごろくの森では巨大なチェス盤のような空間に飛ばされ、ディーラーのような服装になった。
シフォン …… こおろぎ さとみ
ウサピョンの呼び声を聞いて、超能力でラブと再会させる。
タルト …… 松野 太紀
プリキュアについていくが、すごろくの森では一回休みを引かされシフォンと一緒に眠ってしまう。
カオルちゃん(橘 薫)…… 前田 健
ラブたちがダンスの練習をする公園でドーナツを売っている男性。本作では、本編前にタルトとシフォンと一緒にミラクルハートライトの解説も担当した。
ウサピョン …… 鶴 ひろみ
「おもちゃの国」に住んでいる妖精。ウサギのような姿をしている。正体はラブが昔遊んでいたぬいぐるみであり、ラブが小学3年生だったころから5年以上押入れに仕舞い込んだきりだったため、かなり古びており、背中と耳から綿が出ている。
トイマジンとは知り合いであり、彼が悪に染まってゆくのがたえられず、悪事をやめるようにトイマジンを説得している。物語序盤で人間界に出向き、プリキュアたちにトイマジンの暴走を止めてもらうため、おもちゃの国へと導いた。
門番 …… 中野 慎太郎
おもちゃの国の門番。規則には厳しいが、ウサピョンが手書きしたパスポートを認め、ラブたちを入国させた。
シンバル猿 …… 矢部 雅史
おもちゃの国で映画監督をしている。
ドレースちゃん …… 一色 まゆ
おもちゃの国の女優で、サインを求められるほどの人気。
マトリョーシカ …… 埴岡 由紀子
おもちゃの国の住人。自分の中の2つの人形と同時に話す。
トイマジン …… 塩屋 浩三
おもちゃの国を支配している、おもちゃの魔神。一人称は「ボク」で、言動には幼さがある。大きいクマのような鎧の姿をしており、マントをつけている。身体はカラフルな基調が特徴。また、体中に武器を装備している。
ふだんは異空間に滞在し、大鏡をとおしておもちゃの国を監視している。そのため、住民たちからは恐怖の対象になっている。正体はおもちゃのテディベアだったが、子供に捨てられた過去を持ち、そのために、全身が捨てられたおもちゃたちの恨みで武装された現在の姿になった。
自分たちを捨てた子供への復讐を企み、その第一歩として人間界のおもちゃを消滅させる行動にでる。
のちに映画『プリキュアオールスターズ DX3』(2011年)で、ブラックホールの力によってトイマジンの憎しみの心が、トイマジンの姿を借りて復活している。
テディベア …… 坂本 千夏
トイマジンの本来の姿。クマのぬいぐるみで、首筋に金のボタンと朱色のリボンがついている。
ルーレット伯爵 …… 銀河 万丈
ルーレットの胴体を持ち、紫色のスーツを着ている。「すごろくの森」を使い、プリキュアたちを分断する。最終的には、役目を終えたことで自動消滅した。
大鏡 …… 酒井 敬幸
鏡におもちゃの国の状況を映し、トイマジンに知らせる役割を担っている。
作中用語
おもちゃの国
おもちゃたちが暮らす国。カラフルな外観をしている。入国許可証は、国民ならば手書きされたものでも認められている。すべての国民たちは、子供に捨てられたおもちゃである。人間を見ると驚いて逃げる。
TVシリーズの第35話、45話、47話、最終話にも、一部の国民たちが登場した。
すごろくの森
ルーレット伯爵のすごろくに従って進まなければならない、すごろく式の森。止まったマスの指示に従わないといけない。
主なスタッフ
企画 …… 西出将之、梅澤淳稔
監督 …… 志水 淳児
脚本 …… 前川 淳
音楽 …… 高梨 康治
キャラクターデザイン …… 香川久、爲我井克美
作画監督 …… 爲我井 克美
美術監督 …… 中村 光毅
制作・配給 …… 東映
主題歌
オープニングテーマ『 Let's!フレッシュプリキュア! ハイブリッドバージョン for the Movie 』(歌唱・茂家瑞季 with キュアフレッシュ!)
エンディングテーマ『 Happy Together!!! for the Movie 』(歌唱・林桃子 with キュアフレッシュ!)
※どちらも TVシリーズ後期主題歌を本作のためにアレンジしている。コーラスの「キュアフレッシュ!」はプリキュア担当声優4人による。
《本文マダヨ~》