長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

クリスマスあてつけ企画だったの!  天使っていうか第10使徒サハクィエルが空から舞い降りた 賀正編

2012年01月03日 14時19分35秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 ににに、新垣リーダァああ~!! みなさんどうもこんにちは。三が日いかがお過ごしですか? あいかわらずTV がないので正月気分もへったくれもないそうだいです。ただの寒い連休だよ~。

 別に卒業宣言を哀しむつもりもありませんし、ましてや非難も阻止する権力もあたくしには毛頭ありません。
 ただ、せっかくなんですから、「新垣時代」と言えるような彼女がいるグループならではのカラーを打ち出して5月に向かっていっていただきたい!
 そして、その精華を、なんとしてもこの目でコンサート会場で見届けたいと!! 私はそう思っとります。行けるかな。

 んでよぉ~。そのへんのごんだぁ、まだつんぎにあらだめで。


 もう、いい加減に正月もおしまいになろうかとしている今! なんとしてもこれだけはちゃんとシメなければならない。
 できたら去年のクリスマスにちゃっちゃとやるつもりだった、「第10使徒サハクィエル」検証がのびのびになっているので、ここらで本腰を入れてしっかり彼を供養しましょう。

 体長・推定3キロメートル、出現地点・地上3万6千キロメートルの宇宙空間、武器は自らのATフィールドを利用した強力な電波ジャミングと、原子爆弾なみの破壊力を持つ「自分のかけら爆弾」。そして、必殺技はさらにそれ以上の威力を発揮する捨て身の「自分そのもの爆弾」!! これが目的地である日本の第3新東京市に問題なく到達した場合、第3新東京市どころか箱根地方一帯は巨大なクレーターと化し、富士山はすぐ東に太平洋をのぞむ、ハワイのダイヤモンドヘッドのような海辺の山になってしまうという……今川義元もビックリよ。そしてなによりも、人類が最も恐れる「サードインパクト」が発生する可能性も限りなく高いのです。

 私の勝手な推測では、「第9使徒マトリエル襲来&ネルフ本部大停電」事件発生のおよそ1週間後に、国連軍によって宇宙空間でその存在が確認されたサハクィエルは、2時間に1発の割合で直下の太平洋にかけら爆弾を4発投下しながら地球の静止軌道上を移動し、目指す第3新東京市の位置への誤差修正をほどこしたあと、国連軍の最終兵器とも言える「N2 航空爆雷」を10発以上くらった直後に、ジャミング電波を発生させて姿をくらましました。くらましたというか、地上からはその位置が確定できない状態にしてしまいました。
 かつては1発で使徒の動きを止める効力を発揮していたN2 兵器も、今回のサハクィエルにはまったく効かない様子です……これはヤバい!

 いったんその動向を消してしまったサハクィエルですが、その狙いが第3新東京市であることは間違いなく、ネルフ本部は最悪の場合でサハクィエル本体がみずから地上に特攻をしかけてくる可能性を予測しました。
 これはキツいですね~。今までの数ある使徒との闘いの中でも最も激しい決戦となった「第5使徒ラミエル」との時でも、ラミエルは確かにかなりの強敵ではありましたが、ラミエルのサードインパクト誘発までにはかなりの時間猶予があったし、ネルフ側の用意した兵器「ポジトロンスナイパーライフル」で殲滅できるレベルで済んでいたのですが……

 サハクィエルの場合は、「一瞬でゲームオーバー」になってしまう可能性が高く、通用しそうな決定的な武器もない! まぁ、ほんとは「ひとつだけある」んですけど、この時点ではまだ日本のネルフ本部にそれが持ち込まれていなかったという事情は、前にも触れました。しかも、この時にネルフ本部の留守を任されていた作戦指揮官(三佐)は、そんなものの存在なんか知るよしもありません。

 どうするどうなる!? この「歴代最大・最強の使徒」の到来に人類はなすすべもないのか?
 確かに、実質的には日本政府になりかわって第3新東京市を統括しているネルフ本部は、「特別宣言 D-17」を発令して第3新東京市を中心とした半径50km 地域の一般市民の強制避難を徹底させ、ネルフ本部の頭脳とも言えるスーパーコンピュータ「MAGI(マギ)」のバックアップを第2新東京市(現在の長野県松本市・『新世紀エヴァンゲリオン』の世界での日本の首都)に移送するという「あきらめ」っぽい一連の動きを見せていましたが、はっきしいってこれらの表向きの対処はもしもの時のための「保険」に過ぎませんでした。

 さぁ、近日中に必ずやってくるサハクィエルの「特攻」を食い止めんとする作戦指揮官の「秘策」とは!?


「エヴァンゲリオン3機が、墜ちてくるサハクィエルをがっしと受け止めてコアを破壊して殲滅する」!!


 うん、できるかどうかは、わかんない!! でも、持ちゴマはこれしかねぇんだからこうやるしかねぇ!

 素晴らしい……作戦指揮官イズム爆発の大作戦です。アマチュアスポーツの監督とかだったら、これ以上の人材はないと思うんですが……

 この作戦を聞いたエヴァンゲリオン計画の開発主任は、成功してサードインパクトの誘発を食い止める確率は「0.00001 %」だと冷徹にこたえます。10万分の1。しかも、成功したとしても第3新東京市やエヴァンゲリオン各機への被害は大きなものとなるだろうと分析しています。

 それでもやるんだ!! やるっきゃ night ぉオ!!

 ネルフ本部が推測したサハクィエルの「地上到達地点候補」は、第3新東京市ぜんたいをすっぽり包む広範囲! 市街地をかこむように周辺3点にスタンバッたエヴァンゲリオンは、地上に迫る直前、大気圏に入ってきたサハクィエルを確認したネルフ本部からの指示か、自分のその眼で空のかなたからやってくるオレンジ色の目玉を見つけて、そこに向かってダッシュしていかなければなりません。田んぼとか電線とかビルを跳び越えて。

 さぁ、この作戦がいったいどのような躍動感にあふれるアクションをへて見事に成功したのか!? これはもう、実際に本編の映像を見ていただくしかありません。


 ……え? そうなんです。成功しちゃったのよねェ~。サハクィエル、負けちゃったのよねェ~!

 今まで言ってきたようなさまざまなポイントで、それまでの使徒たちのスケールを大幅に上回っていたサハクィエルも、残念ながらエヴァンゲリオン3機の連携攻撃には勝てなかったのです。

 まぁ。最大の敗因は、強力ジャミングで姿を消してから第3新東京市の上空に現れるまで、サハクィエルが人類側に「時間猶予」を与えすぎてしまったということなんじゃないかと。
 そォ~オなんですよ! サハクィエルは、確かに地上に到達する時点での勝敗は一瞬で決まるスピード感はあったんですが、「人類に発見される時点」からの時間の流れを考えてみると、案外、あんまりラミエルのことを「のろま!」とは言えないゆったり感があったのです。

 実際、サハクィエルが「いっくぜぇえ~!!」と大気圏に突入した時点では第3新東京市の住民避難はバッチリ完了していたし、地下のネルフ本部も迎撃体制じゅうぶん。劇中ではまったく語られていませんが、私の見たところ、サハクィエルの大気圏突入は電波ジャミングによる失踪から3日はたっていた時点でのことなんじゃないでしょうか。
 このへんの「3日の猶予」という主張の根拠には、エヴァンゲリオン3機の作戦当日での、非の打ち所のない行動のソツのなさもあげられます。この連携は1日、2日の打ち合わせだけじゃあムリでしょ!

 作戦指揮官の図面どおり、迫ってくるサハクィエルに最も近かったエヴァンゲリオン(結果としては初号機)がまず、自分のATフィールドを全開させてサハクィエルの墜落を受け止め、そのあと追いついた他の2機がそれをサポートしつつ、1対3でサハクィエルのATフィールドを中和させて、触れることができるようになったタイミングで、サハクィエルのコアをエヴァンゲリオンの誰か(結果としては2号機)が手持ちのプログレッシブナイフで破壊して殲滅するという流れは、実にスムースに展開されていきました。
 これはもう、サハクィエルの到達を想定した、そ~と~な脳内シミュレーションとイヤンというほどの実地練習のたまものだったのではないかと。本編ではカットされてしまっていましたが、あの作戦指揮官はかーなりの練習好きとみた。

 ここで、エヴァンゲリオンのほうがちょっとでも段取りミスをしてしまっていたらめでたくサードインパクトとなるはずだったんですが。


「えっ? えっ? なに、この完璧な連携プレー!? えっ? 今、クリスマスじゃないの? もう年あけちゃった!?
 そうか……おれ、来るのが遅すぎたんだなぁ。地球の酸素が、目にしみるぜ……」

 ドッカ~~ン!!!


 サハクィエル。いろんな点で歴代の使徒にまさる条件があることを自覚していたのが、逆にあだとなっちゃったのかなぁ~。ちょっと余裕ぶっこきすぎたんじゃないでしょうか。
 しっかも、見たまんま、あの目玉の瞳の部分がいちばん大事なコアだったという芸のなさね。ちゃんとまぶたとか作っておかないと~。

 ともかく、自分の強力なATフィールドを使ってその破壊力を倍増させるという狙いはエヴァンゲリオン3機のATフィールド返しによってさっぱり無効になってしまい、落下のスピードも地上ギリギリでの3機受け止めによってふんわり着地となってしまいました。
 でもね、それでもサハクィエルのコア破壊後、そのご遺体が爆破するだけでも、第3新東京市ちかくの小山(標高200m ほど?)をまるごと吹き飛ばして逆に巨大な「第3芦ノ湖」を作ってしまう威力はありましたし(「第2芦ノ湖」は以前に第7使徒イスラフェルが作っている)、その爆心地に最も近い地点にいたエヴァンゲリオン初号機は、画面では説明されませんでしたが、その後のネルフ本部でのやり取りから見るとそうとうな破損を受けたようです。

 サハクィエルはやっぱり詰めがあまい! ここでも、せめてその巨体が市街地に入っていたら、ラミエルの時なんか目じゃない壊滅レベルの被害を第3新東京市にもたらすことができていたというのに。

 こういうあたりから見ましても、残念ながら、第10使徒サハクィエルは「歴代最大・最強の使徒」でありながらも、同時に「99.99999% 勝てるはずの戦いに負けた歴代もっとも運のない使徒」という過酷な分析をくださざるをえないのです。アカ~ン。

 使徒に限らず、私たち人間も、自分の自信にアグラをかきすぎると思わぬところで失敗するということなんですな。
 いや~、こりゃあ、新年から使徒さんにいい教訓をいただきました。自分でやり馴れていたり、他の人に比べてまさっていると思いこんでいる物事でも、もう一度、初心にかえって「全力でベストを尽くす」緊張を思い出すべきなのかも知れません。

 おっさんとなった今だからこそ、「少年よ神話になれ」という言葉を噛みしめてみるべきなんですよね~。2015年も近くなってきたことだし。


 さてさて、そういった感じで今回の第10使徒サハクィエルの襲来は実に無念な結果となってしまったのですが、久しぶりに大規模な総力戦となったこの戦いは『新世紀エヴァンゲリオン』中盤の名勝負として認識されているらしく、TVシリーズ本編にならぶ「聖典」といえる『貞本義行によるマンガ版』と21世紀の『新劇場版』シリーズのどちらにも登場しているエピソードとなっています。
 この「3作品全出演」は、使徒としてはあの「第5使徒ラミエル」以来ひさびさの快挙となっています。ちなみに前にも触れましたが、我が『長岡京エイリアン』は『新劇場版・破』に登場したTVシリーズでいう「第6使徒ガギエル」にあたる役割の「第7の使徒(水飲み鳥みたいなやつ)」はガギエルとはまったく別の使徒として解釈しています。

 いや~、『新劇場版・破』のサハクィエルにあたる「第8の使徒」はハデでしたねぇ!

 おおむねのエピソードの流れはTVシリーズと変わらないのですが、

・サハクィエルのはなつATフィールドがさらに強力になり、目視では「眼みたいな模様がウジャウジャついた黒い球体」としてしか確認できないブラックホールのような異空間を形成している
・「自分のかけら爆弾」を4発投下するくだりがカットされ、最初からサハクィエル本体が第3新東京市を目指してやってくる
・大気圏を抜けて第3新東京市上空に現れた時点で、黒い球体が虹色になってビロビロ~ンと展開し、最終的にTVシリーズのような形状になる
・落下を受け止めた初号機に対して、サハクィエルの「瞳」の中から人間の上半身の形をした「中のひと」が現れ、初号機を攻撃する
・プログレッシブナイフでコアを狙う2号機にたいして、コアがみずから移動して攻撃を避ける(が、0号機によってガッチリつかまれてしまう)

 といった、TVシリーズの遺恨をくんだパワーアップ機能がさまざまな面で追加されることとなりました。
 『新劇場版・破』での5体の使徒のバトルはのきなみクライマックスと言っていいハデさがあるのですが(私そうだいは上映中、あまりのおなかいっぱい感にバルディエル戦で『破』はおしまいだと踏んでいました)、サハクィエルにあたるここでの戦闘も実におみごとでしたね。

 まぁ、ここまで反省点をカバーしたのにもかかわらず、やっぱり負けちゃうんですけど……
 ここでもさぁ、準備万端のエヴァンゲリオン3機が受け止めるというくだりが健在だったから! 勝てねぇなぁ~、どうしても。


 そうなんです。実は、ここでの「VS サハクィエル戦」の最大の意義は「エヴァンゲリオン3機の団結と成熟」をあらわす格好のエピソードとなっているところにあるんですよね。

 「3機の団結」という点はすでに前回の「VS マトリエル戦」で果たされていたわけなのですが、それとは比較にならないくらいに難しい戦いを制したこちらのほうが絵になることは言うまでもありません。

 「成熟」という点でも、かつて第3使徒サキエルとの初戦に臨んだ際には満足に歩くことさえままならなかった初号機が、「ATフィールド全開っ!!」と絶叫して勇気をもってサハクィエルの巨体を受け止める文字どおりの「主人公」ぶりを発揮していた点は見逃せませんね。
 『長岡京エイリアン』の調べでは、サハクィエルとの戦いはサキエルとの出会いから「およそ4ヶ月後」のこととなっています。初号機パイロットの中学生男子、成長したねぇ! そりゃあ怪しい父親もホメるわ。
 ただ同時に、来日以降、単独で「自称エースパイロット」としての見せ場を作ることが一向にできていない2号機パイロットのドイツ娘が、心中に言いしれぬモヤモヤをかかえつつあったことも無視できないポイントですね。


 ともかく結果として、このサハクィエル戦は「エヴァンゲリオン3機が団結して勝利をおさめる」という、「バトルヒーローアニメ」らしい戦いとしては最後のものとなってしまっています。もう、あとはさんざん……少なくとも、「気持ちのいい勝利」を得られるものではなくなっていくわけでして。

 私としては、このまま「単純明快なヒーローアニメ」として終わっていくフツーの巨大ロボットものとしての『新世紀エヴァンゲリオン』の「もしも」も、たま~に夢想してしまうんですが、まぁそうなっちゃえば、今の『新劇場版』シリーズの感動はないわけなんですよね。

 「ものづくり」っていうのは、難しいもんなんですなぁ~。ロジックじゃないのネ。


 さて……お次の「使徒検証」はいつのこととなるのやら。
 これも、「神のみぞ知る」、よねェ~!

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