よろい装着の人骨、6世紀の火山灰から 群馬・金井東裏遺跡
(『日本経済新聞』2012年12月10日の記事などより)
群馬県渋川市の金井東裏(かないひがしうら)遺跡で、6世紀初め(古墳時代後期)の火山灰の地層から、鉄製のよろいを着けた成人男性の人骨1体が見つかったと、県埋蔵文化財調査事業団が10日、発表した。よろいは古墳の副葬品として出土することが多いが、事業団によると、実際に装着した状態で見つかるのは初めて。
同事業団はよろいは胴体部分のみだったことから、戦いの最中ではなく、同じ時期に噴火した榛名山二ツ岳(群馬県)の火砕流に巻き込まれたものとみている。古墳時代に被災した人骨が発見された例もなく、当時の災害の様子を知る上で一級史料となりそうだ。
同事業団が国道バイパス建設工事に伴い発掘調査したところ、人骨は厚さ約30センチの火山灰に覆われた溝(幅約2メートル、深さ約1メートル)で確認、後頭部や腰骨以外のほぼ全身の骨が残っていた。榛名山に向かい、両膝を付き、うつぶせに崩れ落ちた格好だった。年齢は不明。そばには鉄製のやじり十数本や別のよろいもあり、乳児の頭の骨も見つかった。溝の中で火山灰に密閉されていたため、保存状態が良かったとみられる。
人骨が着けていたよろいは背中側が露出しており、高さ60センチ、幅50センチ。小札(こざね)と呼ばれる短冊状の鉄板(長さ約5センチ、幅約2センチ、厚さ約1ミリ)を多数つづり合わせた強固なつくりだった。同事業団は「山の神の怒りを鎮める儀式をしていたのではないか。」としている。また当時、小札甲(こざねよろい)を作る工房は近畿地方でしか見つかっておらず、県内でも小札甲が副葬品として出土しているのは支配者層の古墳に限られていることから、「大和王権とつながりが深い、政(まつりごと)を担うような首長など地位のある人物だったのではないか。」とみている。同遺跡の西側にある同時代の金井丸山古墳からは副葬品として鉄剣3点が出土しており、小札甲姿の男性と関連がある可能性があるという。ほか、男性の近くからは生後数ヶ月の乳児の頭骨や鉄製の矢じり十数点も見つかった。
金井東裏遺跡は榛名山二ツ岳の北東約8.5キロ。過去の発掘調査で、6世紀初めの噴火の際、火砕流が最大15キロ先に及んだことが判明している。
群馬県内では5世紀後半以降、前方後円墳など有力者の古墳の副葬品として多く出土。榛名山の周辺では、金井東裏遺跡から約1キロ離れた国指定史跡の黒井峯(くろいみね)遺跡と、約4キロ離れた県指定史跡の中筋(なかすじ)遺跡が、同じく6世紀に榛名山の噴火で埋没しており、黒井峯遺跡では火山から噴出した軽石の下にあった古墳時代の住居や畑跡が当時のまま出土している。海外では、古代ローマの都市が埋まったイタリアのポンペイ遺跡が有名。ポンペイでは神殿や劇場、住居などが見つかっていることから、黒井峯・中筋両遺跡は「日本のポンペイ」と呼ばれている。
一瀬和夫・京都橘大教授(考古学)の話
6世紀になると、首長クラスは今回見つかったような実用的なよろいは着けなくなる。男性は、首長の居館を警備する武人だったのではないか。武具一式を着けていないことから、任務としてではなく、自分の家族が心配で見に行ったのかもしれない。同様に噴火で埋もれたイタリアの古代都市ポンペイの遺跡では、家族の方を向いて倒れた父親の様子が分かっている。男性もわが子を抱いて逃げる途中、転んでしまったのかもしれない。
うをを!! なんというロマンあふれるニュース……みなさん、どうもこんばんは、そうだいです~。今日も一日、お疲れさまでした!
まぁ、ロマンって言ったって、要するに被災死した方の遺体が見つかったってことなんですから、決しておもしろいだけの話じゃないんですけどね。
いくさの最中で甲冑を身につけていた人が出土した、というわけではないらしいのですが、それでも何らかの必要に迫られてその人が着用した甲冑がそのまま発見されたということは、これはやっぱりすごいことなんじゃないかなぁ!?
う~ん、もしかしたら状況が状況だから、消防服のような用途でその時は着用していたのかも知れませんねぇ。すぐ近くの赤ちゃんにしろ、無残な結果になってしまったことには、それから1500年くらい経過した時代に生きている私も心を痛めてしまうわけなのですが、そういう名もなき誰かの死にざま(=生きざま)が我々の社会の知るところとなったという運命には……なにかしら感動してしまいますねぇ。
でも、6世紀の群馬県、つまり上毛野国(かみつけぬのくに)がそれほどまでの文化レベルを有した大国だったとは……まったく知りませんでした。そういえば私もつねづね、近畿地方の大和朝廷の支配下になったあとの群馬県=上野国(こうずけのくに)が、なんでまた大王の親族が直接支配する政治特区みたいな扱いになっていたのかが不思議でしかたなかったのですが、かつてそれだけの重要性のある関東地方の要だったからだったんですねぇ。なるほどね~。
だとすれば、6世紀初期に発生したという榛名山大噴火は、そのカミツケヌ政権に致命的な損害を与える大災害になったということなのでしょうか。ヤマト王権から見たらもっけの幸い以外の何者でもない感じなんですが、歴史の奔流というものは実に残酷なものなのねェ~。
こんな感じで、今回はちょっと別の話題にしたかったのですが、甲冑着用の人が出土したというニュースがとてもおもしろかったので延期ということにして、あとは最近のつれづれみたいなあたりでお茶をにごしたいと思いま~す。いろいろ忙しいんですよ……
《小沢昭一先生、さようなら》
いや、まさか、このお方までもが2012年のうちに亡くなってしまうとは……ショックを受ける前に、まず実感がわかない状態なんですよね。
確かに、今年は6月くらいから TBSラジオの『小沢昭一の小沢昭一的こころ』をぱったり聴かなくなってましたからねぇ。今回の訃報記事ではじめて、9月から新規録音がなくなっていたということを知って驚いてしまいました。
残念でも悲しいでもなく、本当に「ぽっかり穴があいてしまった」という感じですね。中断はありますけど、中学時代から聴いてましたからねぇ。いや、『小沢昭一的こころ』のおもしろさを理解していたとは自分でも思えないんですけど、なんとなく毎回聴いていたんです。
そういえば、つい最近に読んだ兵藤裕己先生の学術書にも、ひょんなところで大道芸・放浪芸のれっきとした研究者として小沢昭一という名前が出ていてびっくりしたんでしたっけ。
まだまだ TBSラジオには『永六輔の誰かとどこかで』と『毒蝮三太夫のミュージックプレゼント(ちゃんとプレゼントすることは滅多にない)』があるわけなんですが……な~んか好きだったんだよなぁ、『小沢昭一的こころ』。
今週の月曜日深夜に放送された『月曜JUNK 伊集院光の深夜の馬鹿力』での追悼の仕方は、いかにも伊集院さんらしいやりかたで、なんか感動してしまいました。小沢昭一先生とはひとかたならぬ縁のある伊集院さんですからね……
小沢昭一先生、今まで本当にありがとうございました! ゆっくりお休みください。
《久しぶりに観た鈴木さんに、なぜかしみじみ……》
前にもどっかで触れたように、今現在の私が TVを視聴する手段はといいますと、「仕事場でつけっぱなしになっている TV番組をなんとなく目にとめる」という戦時中の配給食糧(いも)なみのとぼしさであるわけなのですが、この前も仕事をしながらなんとな~く横目で観ていたら、ひとりの女優さんが、特にこれといった舞台装置も小道具もないスタジオで淡々と物語をかたっているだけ、という非常にシンプルな番組が流れていました。
ちょっと TVから離れた場所にいたので音声もあまり聞こえなかったのですが、かたっている女優さんは若くもなく、おばさんでもなく……かといって、パッと見てすぐにわかる方でもなく。でも、確かに私はどこかでこの人を見たことがある! という、不思議な感覚にとらわれるお方だったのです。でも、年相応に大変な美人であることは間違いありません。
う~ん、誰だっけ、この人? モヤモヤは続いていたのですが、番組が終わりかけたときにやっと、「もしかして……」という名前が私の中で浮かび上がってきました。
「もしかして……鈴木蘭々ちゃん……いや、蘭々さん?」
当然ながら仕事中だったのでその場で確認することはできなかったのですが、その夜に帰宅してその番組『おはなしのくに』( NHK-Eテレ 毎週月曜日午前9:00~15放送)のサイトを調べてみたところ、確かに私が目にとめたのは、マージェリィ=W=ビアンコという作家さんの『ビロードのうさぎ』という作品を語り聞かせる鈴木蘭々さんその人であることが判明しました。
鈴木さん。いい女優さんになりましたねぇ~! いや、具体的にどうかたっていたのかは全然聴き取れなかったので、いい女優さんになったみたいですねェ!
なんか、若かったころよりもスリムになって落ち着いた印象にはなったのですが、瞳の輝きが往時とまったく変わっていないのがすばらしいですね。大好きなんですよね、ああいう「目に温度があるひと」。
とは言っても、私が観た『ビロードのうさぎ』は2009年に収録された映像の再放送らしいので「最新の鈴木さん」ではないようなのですが、確か内田有紀さんも鈴木さんと同い年だったかと記憶しているのですが、私の少年時代に TVをにぎわせていた皆さんが今もちゃんと、成長したステキな姿を見せているというのは、なんだかしみじみ感動してしまいます。わしもオッサンになったものよのう!
鈴木さんは現在、舞台を中心に活動されているんでしたっけ? いつか、ちゃんと拝見したいですね、女優の鈴木蘭々さんを。私個人は「歌手の」鈴木蘭々さんも好きだったんですけどね。『泣かないぞェ』とか。うわ~、100%、8cmシングルの話!!
どうでもいいんですが、番組終了直前に音声がとだえて、無音の映像の画面はじっこに番組タイトルと「製作・著作 Eテレ」とかっていうテロップが出てるっていう最後のショット、よくあるじゃないですか。そこ、鈴木さんが完全に OFF状態になって、「もう、いいっすかね……おつかれっしたぁ!」みたいな感じにぺこぺこ頭を下げながらスタジオを出ていくさまがバッチリ映ってましたよ。
最後のワンカットまでメルヘンを守り通せずに、一体なにが『おはなしのくに』だと言うんだ……今の NHKはやっぱり、たるんどる!!
《芸術系の短大の「演技発表会」なるものを観てきました》
先日、知り合いの短大生の方に招待されて、その方の出演する「演技発表会」というものを観てきました。
その方は芸術系の短大で「演劇」を専攻していて、確か半期に1回の割合で授業の最後に演劇の公演をするのだそうで、私は今回、その発表会としてその人が出演するシェイクスピアの『マクベス』を観に行くこととなったのです。『マクベス』は観るのもラクですわ、黒澤明の『蜘蛛巣城』をさんざん観ておおかたのあらすじは知ってるつもりだから!
その発表会は基本的に「非公開」という形式になっているらしいのですが、特別に生徒が1人だけ知り合いを招待することができるらしくて、今回は光栄にも私がその方にお呼ばれすることとなったわけなのです。身にあまるプレジャ~。
ところが、私が住んでいるのは千葉県千葉市で、演技発表会があるその短大のキャンパスは「東京都調布市」!! ワ~オ、ふぁーらうぇ~☆
私が観る『マクベス』は午前10時に開演されるということで、よくよく計算してみたらば、私は早朝6時30分に起床して準備しなければならないという驚愕の事実が。これじゃ働いてるモードと変わりがねぇ!! 早朝マクベスかぁ~。胃に悪そう。
それでも、「1生徒1名のみ指名」ということで、普通にお芝居を観る以上のプレッシャーが発生している今回に遅刻するわけにもいかず、まったく行き慣れていない調布市だったということもかえって良い方向に働いたのか、当日はまったく問題なく短大のキャンパスにたどり着くことができました。あ~よかった。
さてくだんの演劇発表会だったのですが、これは確かに「発表会」という感じで、その演劇専攻の学科の生徒が4組に分かれたうち、『マクベス』を上演した組は生徒数がだいたい20名ちょっとということで、それぞれが『マクベス』の各名場面の誰かの役を順ぐりで演じるという形式になっていました。
つまりは、前のシーンでマクベスを演じていた生徒さんが次のシーンで家臣A を演じていたり、さっき魔女だった生徒が今マクベス夫人をやっているというめまぐるしいダイジェスト版『マクベス』になっていたわけだったのです。上演時間は1時間。このアナウンスを開演直前に聞いたときに、私は内心ホッとしました……
そしていざ始まってみると、私個人は配役のゴチャゴチャ感があるのが心配だと思っていたものの、マクベス役やマクベス夫人役などの衣装がそれぞれ全シーンで同じになっていたことが大いに功を奏したのか意外と観やすくなっていて、名シーンのみのぶつ切りになっていた構成も、内容がわかりやすい陰謀劇である『マクベス』だったためにそんなにわかりにくくはない流れになっていました。
そんな感じで、すべり出しはおもしろそうだったのですが……
あの……生徒のみなさんの血気がはやりすぎたのか、30すぎた私の聴力が衰えてきているからなのか、舞台上で役をもらった人が力を入れてしゃべっている重要そうなセリフにかぎって、なに言ってんのかじぇんじぇん聴き取れない……
本人は実にノリノリで語っているようなんですけど、後半かならず日本語じゃなくなっちゃうんですよね、ほとんどの人が。
これが「若さ」というものなのか……タイムマシンを駆使して、かつて劇団俳優をやっていたころの私自身をひっぱってきて見せてやりたかったです。
そういえば、私も苦い経験を持っているあるハプニングが、やっぱりその発表会でも起きていましたね。本番っていうのは、手にも汗をかくもんですからね……でも、あれは素手で木刀を持たせてそれ相応にしっかりした殺陣をやるっていう演出にも問題があるのでは……まぁ、ケガ人は出なかったみたいで良かったですよ。
ともかく、「若さって……」とアクビまじりに考えつつも、お昼12時にもならないうちにまた調布から千葉へという帰路につく私なのでありました~。だってもう、眠くて眠くて買い物も映画も頭に浮かばなかったんだもの~! なんだよ、このスケジュール!?
《私用で甲斐国に行ってきます》
完全に個人的なイベントなんですが、クリスマス前くらいに甲斐国に行って、大学時代から親しくさせてもらっている、さるお方に会って茶飲み話をしてくるつもりです。
なんか、この方にかぎって、「親友」っていう言葉とはまったく別のニュアンスにあるような気がするんですよね……でも、これは決して親友というほど「親しくない」ってことじゃあないんです。ですから、「親友」以上に「友人」でもないし「知り合い」でもないし、ましてや「想い人」ってわけでもないんですね。大好きな人なんですけどね……はたと考えてみれば、生活している距離も遠くて私は彼女についてのことをほとんど知らないのですが、これ以上なにを知る必要があるんだっていう気もするし。「男女間に友情は存在しない」? う~ん……
今現在、私がいるのは私の生まれ育った土地ではなく、大学入学のときから移り住んできた千葉でありまして、そのせいもあってか、私の今いきている人間関係は大学時代以降にできたものがほとんどです。ありがたいことに、ほんのわずかながら東京近辺に在住するようになった幼稚園~小学校~中学校~高校時代の知り合いとの交流も最近になってにわかに復活するようになってきたのですが、それでも大多数は大学時代プロパーであるわけです。
人それぞれだとは思うんですが、私は自分の大学時代の出会いこそが、かけがえのない人たちばかりしかいない「大当たり!」のシーズンだったと理解しています。他の時代の人たちにくらべて、やっぱりお互いいくらか成長しているからなんでしょうか? いや、たまたまだな……だって、大学時代の私はガキンチョもいいところだったんですから! ひと夏をまるごとゲタ履きで通すという、240%「モテない」方向のガキンチョでありんした……
たまたま、大学時代の私はかなりキャラクターが「特濃」な集まりに顔を出すことが多かったのでしょう。でも、その中でも私がこれから甲斐国で会う予定のお方は……やめときましょう。もう、あの4年間から10年以上もの歳月が経過しようとしているのです。
とにかく、何があるというわけでもないのですが、会うというだけで胸が静かにときめくお方であります。
まず、なにはなくとも無礼・粗相のないように!! いい時間になればいいな~。
《あの「HO2 計画」が、まさかの再始動!?》
てぇへんだ、てぇへんだ!!
あの先月の、思い出すだに無駄な小失敗のやたら多かった「HO2(ひとさまの お子を お預かりする)計画」が、まさかの年内再始動!?
よもやの再オファーを受注してしまいました……せいぜい、一命を賭させていただきます。
もうネタ切れよ!? どこ行けばいいの、今度? 映画はなんかやってる? あぁ、『仮面ライダー』と『イナズマイレブン』やってんのね。でも、さすがに2本だてにしたら疲れるだろうしなぁ。どっちがいいか聞いてみるか。
これもやたらと緊張する一大イベントですからね……とにかく、安全第一! くれぐれも事故のないように。
今回は体調も万全ですけどね。何事も油断禁物でありまするゆえ、心してかかりますよ~い。
とまぁ、こういった感じの近況でして……って、ちょっとイベントが多すぎでないかい!?
そのほかにも、日頃ごひいきの丸ノ内伯爵(仮)との年末会合もあるし、こんなの気がついたらあっという間に2013年ですよ!!
もちろん日々の忙しいお仕事もあるわけなんですが、これらのOFF になるわけがないOFF を糧にしつつ、引き続き濃密すぎる12月を突っ走っていきたいと思いま~っす。
疲れているひまが、ない……
(『日本経済新聞』2012年12月10日の記事などより)
群馬県渋川市の金井東裏(かないひがしうら)遺跡で、6世紀初め(古墳時代後期)の火山灰の地層から、鉄製のよろいを着けた成人男性の人骨1体が見つかったと、県埋蔵文化財調査事業団が10日、発表した。よろいは古墳の副葬品として出土することが多いが、事業団によると、実際に装着した状態で見つかるのは初めて。
同事業団はよろいは胴体部分のみだったことから、戦いの最中ではなく、同じ時期に噴火した榛名山二ツ岳(群馬県)の火砕流に巻き込まれたものとみている。古墳時代に被災した人骨が発見された例もなく、当時の災害の様子を知る上で一級史料となりそうだ。
同事業団が国道バイパス建設工事に伴い発掘調査したところ、人骨は厚さ約30センチの火山灰に覆われた溝(幅約2メートル、深さ約1メートル)で確認、後頭部や腰骨以外のほぼ全身の骨が残っていた。榛名山に向かい、両膝を付き、うつぶせに崩れ落ちた格好だった。年齢は不明。そばには鉄製のやじり十数本や別のよろいもあり、乳児の頭の骨も見つかった。溝の中で火山灰に密閉されていたため、保存状態が良かったとみられる。
人骨が着けていたよろいは背中側が露出しており、高さ60センチ、幅50センチ。小札(こざね)と呼ばれる短冊状の鉄板(長さ約5センチ、幅約2センチ、厚さ約1ミリ)を多数つづり合わせた強固なつくりだった。同事業団は「山の神の怒りを鎮める儀式をしていたのではないか。」としている。また当時、小札甲(こざねよろい)を作る工房は近畿地方でしか見つかっておらず、県内でも小札甲が副葬品として出土しているのは支配者層の古墳に限られていることから、「大和王権とつながりが深い、政(まつりごと)を担うような首長など地位のある人物だったのではないか。」とみている。同遺跡の西側にある同時代の金井丸山古墳からは副葬品として鉄剣3点が出土しており、小札甲姿の男性と関連がある可能性があるという。ほか、男性の近くからは生後数ヶ月の乳児の頭骨や鉄製の矢じり十数点も見つかった。
金井東裏遺跡は榛名山二ツ岳の北東約8.5キロ。過去の発掘調査で、6世紀初めの噴火の際、火砕流が最大15キロ先に及んだことが判明している。
群馬県内では5世紀後半以降、前方後円墳など有力者の古墳の副葬品として多く出土。榛名山の周辺では、金井東裏遺跡から約1キロ離れた国指定史跡の黒井峯(くろいみね)遺跡と、約4キロ離れた県指定史跡の中筋(なかすじ)遺跡が、同じく6世紀に榛名山の噴火で埋没しており、黒井峯遺跡では火山から噴出した軽石の下にあった古墳時代の住居や畑跡が当時のまま出土している。海外では、古代ローマの都市が埋まったイタリアのポンペイ遺跡が有名。ポンペイでは神殿や劇場、住居などが見つかっていることから、黒井峯・中筋両遺跡は「日本のポンペイ」と呼ばれている。
一瀬和夫・京都橘大教授(考古学)の話
6世紀になると、首長クラスは今回見つかったような実用的なよろいは着けなくなる。男性は、首長の居館を警備する武人だったのではないか。武具一式を着けていないことから、任務としてではなく、自分の家族が心配で見に行ったのかもしれない。同様に噴火で埋もれたイタリアの古代都市ポンペイの遺跡では、家族の方を向いて倒れた父親の様子が分かっている。男性もわが子を抱いて逃げる途中、転んでしまったのかもしれない。
うをを!! なんというロマンあふれるニュース……みなさん、どうもこんばんは、そうだいです~。今日も一日、お疲れさまでした!
まぁ、ロマンって言ったって、要するに被災死した方の遺体が見つかったってことなんですから、決しておもしろいだけの話じゃないんですけどね。
いくさの最中で甲冑を身につけていた人が出土した、というわけではないらしいのですが、それでも何らかの必要に迫られてその人が着用した甲冑がそのまま発見されたということは、これはやっぱりすごいことなんじゃないかなぁ!?
う~ん、もしかしたら状況が状況だから、消防服のような用途でその時は着用していたのかも知れませんねぇ。すぐ近くの赤ちゃんにしろ、無残な結果になってしまったことには、それから1500年くらい経過した時代に生きている私も心を痛めてしまうわけなのですが、そういう名もなき誰かの死にざま(=生きざま)が我々の社会の知るところとなったという運命には……なにかしら感動してしまいますねぇ。
でも、6世紀の群馬県、つまり上毛野国(かみつけぬのくに)がそれほどまでの文化レベルを有した大国だったとは……まったく知りませんでした。そういえば私もつねづね、近畿地方の大和朝廷の支配下になったあとの群馬県=上野国(こうずけのくに)が、なんでまた大王の親族が直接支配する政治特区みたいな扱いになっていたのかが不思議でしかたなかったのですが、かつてそれだけの重要性のある関東地方の要だったからだったんですねぇ。なるほどね~。
だとすれば、6世紀初期に発生したという榛名山大噴火は、そのカミツケヌ政権に致命的な損害を与える大災害になったということなのでしょうか。ヤマト王権から見たらもっけの幸い以外の何者でもない感じなんですが、歴史の奔流というものは実に残酷なものなのねェ~。
こんな感じで、今回はちょっと別の話題にしたかったのですが、甲冑着用の人が出土したというニュースがとてもおもしろかったので延期ということにして、あとは最近のつれづれみたいなあたりでお茶をにごしたいと思いま~す。いろいろ忙しいんですよ……
《小沢昭一先生、さようなら》
いや、まさか、このお方までもが2012年のうちに亡くなってしまうとは……ショックを受ける前に、まず実感がわかない状態なんですよね。
確かに、今年は6月くらいから TBSラジオの『小沢昭一の小沢昭一的こころ』をぱったり聴かなくなってましたからねぇ。今回の訃報記事ではじめて、9月から新規録音がなくなっていたということを知って驚いてしまいました。
残念でも悲しいでもなく、本当に「ぽっかり穴があいてしまった」という感じですね。中断はありますけど、中学時代から聴いてましたからねぇ。いや、『小沢昭一的こころ』のおもしろさを理解していたとは自分でも思えないんですけど、なんとなく毎回聴いていたんです。
そういえば、つい最近に読んだ兵藤裕己先生の学術書にも、ひょんなところで大道芸・放浪芸のれっきとした研究者として小沢昭一という名前が出ていてびっくりしたんでしたっけ。
まだまだ TBSラジオには『永六輔の誰かとどこかで』と『毒蝮三太夫のミュージックプレゼント(ちゃんとプレゼントすることは滅多にない)』があるわけなんですが……な~んか好きだったんだよなぁ、『小沢昭一的こころ』。
今週の月曜日深夜に放送された『月曜JUNK 伊集院光の深夜の馬鹿力』での追悼の仕方は、いかにも伊集院さんらしいやりかたで、なんか感動してしまいました。小沢昭一先生とはひとかたならぬ縁のある伊集院さんですからね……
小沢昭一先生、今まで本当にありがとうございました! ゆっくりお休みください。
《久しぶりに観た鈴木さんに、なぜかしみじみ……》
前にもどっかで触れたように、今現在の私が TVを視聴する手段はといいますと、「仕事場でつけっぱなしになっている TV番組をなんとなく目にとめる」という戦時中の配給食糧(いも)なみのとぼしさであるわけなのですが、この前も仕事をしながらなんとな~く横目で観ていたら、ひとりの女優さんが、特にこれといった舞台装置も小道具もないスタジオで淡々と物語をかたっているだけ、という非常にシンプルな番組が流れていました。
ちょっと TVから離れた場所にいたので音声もあまり聞こえなかったのですが、かたっている女優さんは若くもなく、おばさんでもなく……かといって、パッと見てすぐにわかる方でもなく。でも、確かに私はどこかでこの人を見たことがある! という、不思議な感覚にとらわれるお方だったのです。でも、年相応に大変な美人であることは間違いありません。
う~ん、誰だっけ、この人? モヤモヤは続いていたのですが、番組が終わりかけたときにやっと、「もしかして……」という名前が私の中で浮かび上がってきました。
「もしかして……鈴木蘭々ちゃん……いや、蘭々さん?」
当然ながら仕事中だったのでその場で確認することはできなかったのですが、その夜に帰宅してその番組『おはなしのくに』( NHK-Eテレ 毎週月曜日午前9:00~15放送)のサイトを調べてみたところ、確かに私が目にとめたのは、マージェリィ=W=ビアンコという作家さんの『ビロードのうさぎ』という作品を語り聞かせる鈴木蘭々さんその人であることが判明しました。
鈴木さん。いい女優さんになりましたねぇ~! いや、具体的にどうかたっていたのかは全然聴き取れなかったので、いい女優さんになったみたいですねェ!
なんか、若かったころよりもスリムになって落ち着いた印象にはなったのですが、瞳の輝きが往時とまったく変わっていないのがすばらしいですね。大好きなんですよね、ああいう「目に温度があるひと」。
とは言っても、私が観た『ビロードのうさぎ』は2009年に収録された映像の再放送らしいので「最新の鈴木さん」ではないようなのですが、確か内田有紀さんも鈴木さんと同い年だったかと記憶しているのですが、私の少年時代に TVをにぎわせていた皆さんが今もちゃんと、成長したステキな姿を見せているというのは、なんだかしみじみ感動してしまいます。わしもオッサンになったものよのう!
鈴木さんは現在、舞台を中心に活動されているんでしたっけ? いつか、ちゃんと拝見したいですね、女優の鈴木蘭々さんを。私個人は「歌手の」鈴木蘭々さんも好きだったんですけどね。『泣かないぞェ』とか。うわ~、100%、8cmシングルの話!!
どうでもいいんですが、番組終了直前に音声がとだえて、無音の映像の画面はじっこに番組タイトルと「製作・著作 Eテレ」とかっていうテロップが出てるっていう最後のショット、よくあるじゃないですか。そこ、鈴木さんが完全に OFF状態になって、「もう、いいっすかね……おつかれっしたぁ!」みたいな感じにぺこぺこ頭を下げながらスタジオを出ていくさまがバッチリ映ってましたよ。
最後のワンカットまでメルヘンを守り通せずに、一体なにが『おはなしのくに』だと言うんだ……今の NHKはやっぱり、たるんどる!!
《芸術系の短大の「演技発表会」なるものを観てきました》
先日、知り合いの短大生の方に招待されて、その方の出演する「演技発表会」というものを観てきました。
その方は芸術系の短大で「演劇」を専攻していて、確か半期に1回の割合で授業の最後に演劇の公演をするのだそうで、私は今回、その発表会としてその人が出演するシェイクスピアの『マクベス』を観に行くこととなったのです。『マクベス』は観るのもラクですわ、黒澤明の『蜘蛛巣城』をさんざん観ておおかたのあらすじは知ってるつもりだから!
その発表会は基本的に「非公開」という形式になっているらしいのですが、特別に生徒が1人だけ知り合いを招待することができるらしくて、今回は光栄にも私がその方にお呼ばれすることとなったわけなのです。身にあまるプレジャ~。
ところが、私が住んでいるのは千葉県千葉市で、演技発表会があるその短大のキャンパスは「東京都調布市」!! ワ~オ、ふぁーらうぇ~☆
私が観る『マクベス』は午前10時に開演されるということで、よくよく計算してみたらば、私は早朝6時30分に起床して準備しなければならないという驚愕の事実が。これじゃ働いてるモードと変わりがねぇ!! 早朝マクベスかぁ~。胃に悪そう。
それでも、「1生徒1名のみ指名」ということで、普通にお芝居を観る以上のプレッシャーが発生している今回に遅刻するわけにもいかず、まったく行き慣れていない調布市だったということもかえって良い方向に働いたのか、当日はまったく問題なく短大のキャンパスにたどり着くことができました。あ~よかった。
さてくだんの演劇発表会だったのですが、これは確かに「発表会」という感じで、その演劇専攻の学科の生徒が4組に分かれたうち、『マクベス』を上演した組は生徒数がだいたい20名ちょっとということで、それぞれが『マクベス』の各名場面の誰かの役を順ぐりで演じるという形式になっていました。
つまりは、前のシーンでマクベスを演じていた生徒さんが次のシーンで家臣A を演じていたり、さっき魔女だった生徒が今マクベス夫人をやっているというめまぐるしいダイジェスト版『マクベス』になっていたわけだったのです。上演時間は1時間。このアナウンスを開演直前に聞いたときに、私は内心ホッとしました……
そしていざ始まってみると、私個人は配役のゴチャゴチャ感があるのが心配だと思っていたものの、マクベス役やマクベス夫人役などの衣装がそれぞれ全シーンで同じになっていたことが大いに功を奏したのか意外と観やすくなっていて、名シーンのみのぶつ切りになっていた構成も、内容がわかりやすい陰謀劇である『マクベス』だったためにそんなにわかりにくくはない流れになっていました。
そんな感じで、すべり出しはおもしろそうだったのですが……
あの……生徒のみなさんの血気がはやりすぎたのか、30すぎた私の聴力が衰えてきているからなのか、舞台上で役をもらった人が力を入れてしゃべっている重要そうなセリフにかぎって、なに言ってんのかじぇんじぇん聴き取れない……
本人は実にノリノリで語っているようなんですけど、後半かならず日本語じゃなくなっちゃうんですよね、ほとんどの人が。
これが「若さ」というものなのか……タイムマシンを駆使して、かつて劇団俳優をやっていたころの私自身をひっぱってきて見せてやりたかったです。
そういえば、私も苦い経験を持っているあるハプニングが、やっぱりその発表会でも起きていましたね。本番っていうのは、手にも汗をかくもんですからね……でも、あれは素手で木刀を持たせてそれ相応にしっかりした殺陣をやるっていう演出にも問題があるのでは……まぁ、ケガ人は出なかったみたいで良かったですよ。
ともかく、「若さって……」とアクビまじりに考えつつも、お昼12時にもならないうちにまた調布から千葉へという帰路につく私なのでありました~。だってもう、眠くて眠くて買い物も映画も頭に浮かばなかったんだもの~! なんだよ、このスケジュール!?
《私用で甲斐国に行ってきます》
完全に個人的なイベントなんですが、クリスマス前くらいに甲斐国に行って、大学時代から親しくさせてもらっている、さるお方に会って茶飲み話をしてくるつもりです。
なんか、この方にかぎって、「親友」っていう言葉とはまったく別のニュアンスにあるような気がするんですよね……でも、これは決して親友というほど「親しくない」ってことじゃあないんです。ですから、「親友」以上に「友人」でもないし「知り合い」でもないし、ましてや「想い人」ってわけでもないんですね。大好きな人なんですけどね……はたと考えてみれば、生活している距離も遠くて私は彼女についてのことをほとんど知らないのですが、これ以上なにを知る必要があるんだっていう気もするし。「男女間に友情は存在しない」? う~ん……
今現在、私がいるのは私の生まれ育った土地ではなく、大学入学のときから移り住んできた千葉でありまして、そのせいもあってか、私の今いきている人間関係は大学時代以降にできたものがほとんどです。ありがたいことに、ほんのわずかながら東京近辺に在住するようになった幼稚園~小学校~中学校~高校時代の知り合いとの交流も最近になってにわかに復活するようになってきたのですが、それでも大多数は大学時代プロパーであるわけです。
人それぞれだとは思うんですが、私は自分の大学時代の出会いこそが、かけがえのない人たちばかりしかいない「大当たり!」のシーズンだったと理解しています。他の時代の人たちにくらべて、やっぱりお互いいくらか成長しているからなんでしょうか? いや、たまたまだな……だって、大学時代の私はガキンチョもいいところだったんですから! ひと夏をまるごとゲタ履きで通すという、240%「モテない」方向のガキンチョでありんした……
たまたま、大学時代の私はかなりキャラクターが「特濃」な集まりに顔を出すことが多かったのでしょう。でも、その中でも私がこれから甲斐国で会う予定のお方は……やめときましょう。もう、あの4年間から10年以上もの歳月が経過しようとしているのです。
とにかく、何があるというわけでもないのですが、会うというだけで胸が静かにときめくお方であります。
まず、なにはなくとも無礼・粗相のないように!! いい時間になればいいな~。
《あの「HO2 計画」が、まさかの再始動!?》
てぇへんだ、てぇへんだ!!
あの先月の、思い出すだに無駄な小失敗のやたら多かった「HO2(ひとさまの お子を お預かりする)計画」が、まさかの年内再始動!?
よもやの再オファーを受注してしまいました……せいぜい、一命を賭させていただきます。
もうネタ切れよ!? どこ行けばいいの、今度? 映画はなんかやってる? あぁ、『仮面ライダー』と『イナズマイレブン』やってんのね。でも、さすがに2本だてにしたら疲れるだろうしなぁ。どっちがいいか聞いてみるか。
これもやたらと緊張する一大イベントですからね……とにかく、安全第一! くれぐれも事故のないように。
今回は体調も万全ですけどね。何事も油断禁物でありまするゆえ、心してかかりますよ~い。
とまぁ、こういった感じの近況でして……って、ちょっとイベントが多すぎでないかい!?
そのほかにも、日頃ごひいきの丸ノ内伯爵(仮)との年末会合もあるし、こんなの気がついたらあっという間に2013年ですよ!!
もちろん日々の忙しいお仕事もあるわけなんですが、これらのOFF になるわけがないOFF を糧にしつつ、引き続き濃密すぎる12月を突っ走っていきたいと思いま~っす。
疲れているひまが、ない……
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