長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

最近の悪いもんは、どうなっとるのかねぇ~チミ!  ~オール仮面ライダーシリーズ復習、1時間目~

2015年01月07日 23時38分18秒 | 特撮あたり
映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(2009年8月公開 66分 東映)


 映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』は、特撮 TVドラマシリーズ『仮面ライダー』シリーズの第19作『仮面ライダーディケイド』の劇場版作品。
 『侍戦隊シンケンジャー銀幕版 天下分け目の戦』と同時上映。キャッチコピーは「時空を超えて、集結せよ。究極のヒーロームービー誕生!!」、「オールライダー大決戦!」。
 「平成仮面ライダーシリーズ10周年記念」・「平成仮面ライダーシリーズ10作品記念作品」にして、同時に TVシリーズの放送開始と共に始まった「平成仮面ライダー10周年プロジェクト」の第2弾「平成仮面ライダー10th 夏の陣」という位置付けでもある。
 本作品は、TVシリーズ『仮面ライダーディケイド』のクロスオーバー要素を更に拡大させ、クウガからキバまでの平成仮面ライダーのみに留まらず、1号から BLACK RXまでの昭和仮面ライダー、Vシネマや映画という形式で活躍したシン・ZO・J、次回作の Wを含めた「オールライダー」が一堂に会する作品である。ただし、主役以外のサブキャラクター扱いとなる仮面ライダーの一部は登場しない。この「仮面ライダー全員集合」というシチュエーションは、TVシリーズ第9作『仮面ライダー BLACK RX 』(1988~89年)以来である。
 タイトルは、1972年に公開された仮面ライダーシリーズ初のオリジナル映画『仮面ライダー対ショッカー』を踏襲したもので、タイトルロゴも当時のものを意識している。
 平成仮面ライダーシリーズとして、過去にもアトラクションショーなどで「歴代ライダー全員集合」と銘打ったものは存在したが、正式な映像作品としては初となる。また ZX・クウガなど、一部の仮面ライダーは今作が映画初登場となった。
 敵側には、歴代シリーズの悪の組織が結集した「大ショッカー」が登場。『仮面ライダー』の死神博士・地獄大使、『 X』のキングダーク、『 BLACK』の大神官ビシュム・シャドームーン、『 BLACK RX』のジャーク将軍を始めとする、歴代仮面ライダーと戦った各シリーズの怪人たちが多数登場している。今作オリジナルの怪人は登場しなかったが、一部のキャラクターは新規デザインとなった。
 ゲスト俳優には、大杉漣・大浦龍宇一に加え、本作および TVシリーズの主題歌を担当する GACKTが出演。また、倉田てつを・賀集利樹を始めとするシリーズの過去の出演者も多数出演している。

 本作品は TVシリーズ『仮面ライダーディケイド』の内容に直接つながる番外編という位置づけであったが、本作品のエンドロール後に、映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』の公開が発表され、TVシリーズの結末もこちらに続く形となった。
 公式ムック『仮面ライダーディケイド RIDE THE DECADE 』(講談社)によれば、本作は「 TVシリーズの第29話(仮面ライダーアマゾンの世界編)と第30話(仮面ライダー大戦の世界編)との間に起こったエピソードと推測される。」と記されているが、実際には矛盾点も存在している。

 本作は全国345スクリーンで公開され、2009年8月8・9日の初日2日間で興行収入約4億7千万円・動員約40万人を記録し、映画観客動員ランキングで初登場第1位を獲得した。これは、興行収入15億円を記録した映画『仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』を上回るスタートであった。最終興行収入は19億円を記録し、2013年時点で仮面ライダー劇場版シリーズとしての最高記録を樹立した。


あらすじ
 仮面ライダーディケイドこと門矢士(かどや・つかさ)が訪れた、「とある世界」。そこでは、なぜか士の撮った写真は像を歪めることがなかった。
 そんな士の脳裏に、突然ある洋館が思い浮かぶ。士がわずかな記憶を頼りにその洋館にたどりつくと、そこには士の妹と名乗る少女・門矢小夜(さよ)が住んでおり、士はここが自分自身のかつていた世界だと確信する。
 しかし、この世界でも「世界の崩壊」は進行していた。小夜に仕える若い執事・月影ノブヒコは、世界の崩壊の原因が各世界に生まれた仮面ライダーたちにあると語り、それを止めるためには、たった1人の「最強の仮面ライダー」を決めなくてはならないと告げる。それを聞いた士は、失われていた自分の記憶を取り戻し、「ライダートーナメント」の開催を決める。各世界を旅した士が橋渡しとなり、戦うライダーたち。
 しかしその戦いの裏には、各世界の悪の組織により構成された巨大組織「大ショッカー」の陰謀が隠れていた。「ライダートーナメント」の決着とともに士と月影の挙動が怪しくなり、会場は崩壊。気絶したユウスケと夏海は、大ショッカー本部へと連行されてしまう。
 夏海を追ってやってきた栄次郎は、突如として大ショッカーの大幹部の一人・死神博士に変身し、さらに士が現れて、本当の正体を明らかにする。士は、大ショッカーの大首領であり、各世界の仮面ライダーが引かれ合うことが原因で引き起こされる世界の崩壊を防ぐための、「ライダー討伐」が彼の真の目的だったのだ。
 変貌した士たちに追われて、大ショッカー本部を脱出したユウスケと夏海は小夜の元へ向かう。しかし小夜は自身を置いて次元を超える旅に出て行った兄・士を深く恨んでおり、その憎しみから大ショッカー大幹部・大神官ビシュムへと覚醒を遂げていた。そしてユウスケもまた、小夜の持つ「地の石」の力によって「禁断の闇」をもたらす「仮面ライダークウガ・ライジングアルティメット」へと強制覚醒。優しい心を失いビシュムの操り人形と化してしまう。残された夏海は、士を信じた自分の判断は誤りだったのかと自問自答し、彼に憎悪を抱いてしまう。
 自らの目的を果たし、居場所をようやく得たはずの士であったが、世界の崩壊は止まらない。実は、世界の崩壊の原因がライダーたちであるというのは偽りであり、士の世界を渡る力を利用して大ショッカーが各世界に侵攻するための「橋」を作るのが、大ショッカーの真の目的であった。そして各世界のライダーが倒された以上、もはや士の利用価値はなくなっていた。月影と小夜に大首領の座を奪われ、大ショッカー基地より追放される士。何とか元の世界に戻ってこれたものの、光写真館もまた、夏海からの罵倒を受けて拒絶されてしまう。すでに大ショッカーでの地位を奪われた士にとって、もはや大切な仲間や居場所、そして目的はなくなっていた。絶望した士は、いずこへとなく姿を消してしまう。
 その後、ライダートーナメントにより各世界のライダーはほぼ絶滅。目論見どおりに邪魔者であるライダーたちを消し去った大ショッカーは、各世界へ侵攻を始める。光写真館も大ショッカーの侵略により破壊され、行き場を失った夏海は大ショッカーの攻撃から逃れるため、鳴滝と仮面ライダーディエンドこと海東大樹の助力を得てさまざまな世界を逃亡し続けるが、ついに追い詰められてしまう。
 そのころ、仲間も居場所も目的も失い自暴自棄となった士の前に、謎の男・結城丈二が現れる。彼は士を心から信頼し敬愛していたものの、大ショッカーのやり方に反発し、それに激怒した士との戦いに敗れて大ショッカーから追放され、憎悪を抱き、長年に渡り士を抹殺するために何年も各世界を旅をし、ついに彼を見つけたのだった。結城は士の命を奪おうとするが、生きる力を失った士に失望して叱咤し、そして許す。彼は士を絶望から目覚めさせ、その場を去った。
 結城との再会をきっかけに、士は大ショッカーとの戦いを決意。大ショッカーに襲われた夏海とディエンドを救う。しかし、いまだに士と打ち解けられない夏海の憎悪は薄れぬままであり、信頼は壊れたままであった。そこへ再び無数の怪人軍団が襲いかかり、ディケイドとディエンドは応戦するが、たった2人だけでは太刀打ちできず、劣勢に追い込まれてしまう。
 しかしその時、次元の道が開き、復活した各世界のライダーたちが世界の壁を超えて集結した。


主な登場人物
門矢 士(かどや つかさ) / 仮面ライダーディケイド …… 井上 正大(20歳)
 本シリーズの主人公。仮面ライダーディケイドに変身する青年。20歳。一人称は「俺」。写真家を自称し、ピンク色の二眼レフのトイカメラを常に身につけている。クールかつ自信家で、誰に対しても尊大な態度で接し、傲岸不遜な態度を取ることが多い。
 光夏海らの住む街にふらりと現れ、夏海の祖父・光栄次郎の経営する光写真館で働きながら居候しているが、それ以前の素性は不明で、本人にも記憶が無い。決めゼリフは、「通りすがりの仮面ライダーだ! 覚えておけ!」。難しい話は「大体わかった。」という口癖ですませる。ナマコが苦手。生身でも敵怪人と対等に渡り合えるほど身体能力が高く、バイオリン演奏やスポーツなどといったあらゆる物事をそつなくこなすが、彼が撮った写真はなぜか被写体が歪んで写ってしまう。記憶を失ってはいるが、9つの異世界に関する知識や変身後の戦い方などを断片的ながらも覚えているため、戦闘の渦中にあっても動揺したり取り乱すことはほとんどない。
 物語の序盤で、自分が全ての仮面ライダーを破壊する存在であること、そして世界の消滅を防ぐために旅をしなければならないことを告げられる。旅する世界のどこかで自分の本来いた世界が見つかるかもしれないと考え、旅を続ける。
 鳴滝や訪れた世界のライダーからは「破壊者」や「悪魔」などと忌み嫌われ、時折自身も皮肉で自称することもある。また、全ての世界を救おうという意思はあるのだが、意図しなくとも訪れた世界が自分の存在で崩壊することを知り、苦悩する。しかし、旅を続ける内に、そうした自分を受け入れてくれる夏海を大切に思うようになる。
 本作では、ついに自分が生まれた世界にたどり着き、妹の小夜と再会して記憶を取り戻す。そして世界の崩壊を止めるため、最強の仮面ライダーを決める「ライダートーナメント」を開催する。

光 夏海(ひかり なつみ)…… 森 カンナ(21歳)
 本シリーズのヒロイン。祖父・光栄次郎の経営する光写真館で受付係をしている女性。20歳。一人称は「私」。本来は仮面ライダーのいなかった「夏海の世界」の出身。誰に対しても敬語で話し、他人の首筋にある「笑いのツボ」を押すことで相手を否応無しに大笑いさせる、光家秘伝の特技を持つ。士からは「ナツミカン」とも呼ばれる。
 以前から、大勢の仮面ライダーたちがディケイドに倒される夢をよく見ており、士が変身したディケイドに警戒心を抱いていた。士が多くの別次元の世界を旅していることを知り、自分の夢に対する不安からその旅に同行する。たびたび鳴滝から接触を受けてディケイドの危険性を訴えられているが、自身は士の優しさを信じており、あらゆる世界から迫害を受ける士の「帰る場所」になりたいと願うようになる。
 本作では、大ショッカーの襲撃を受けて海東大樹とともに逃亡する。

海東 大樹(かいとう だいき) / 仮面ライダーディエンド …… 戸谷 公人(19歳)
 仮面ライダーディエンドに変身する青年。一人称は「僕」。本来は他に仮面ライダーのいなかった「仮面ライダーディエンドの世界」の出身。様々な世界を単独で往来し、「僕の旅の行き先は、僕が決める。」という信念のもとに、価値のある「お宝」と判断した物を収集している、孤高のトレジャーハンターである。
 感傷に浸ることなく「お宝」にのみ価値を見出すドライな性格。料理の腕前が達者で、よく指鉄砲で他人に狙いを定めるしぐさをする。「~(し)たまえ。」が口癖。
 ディエンドライバーを入手して士たちよりも先に異世界を渡り歩いていた様子で、異世界の事象にも詳しい。本人は、士とは古い知り合いだと語る。鳴滝とも面識がある。口の悪さは天下一品で、他人から誤解を招きやすい。
 士たちとの馴れ合いや人づきあいが苦手で別行動を取り、目的の相違から彼らの旅を妨害することもしばしばである。当初は興味本位から士と共闘することが多かったが、シリーズ終盤では士に助言したり気にかける行動を見せており、士たちが大切な仲間であることを自覚するようになる。
 本作では、ライダーたちの宝を手に入れるために「ライダートーナメント」に参加。劇中では仮面ライダーアマゾンの「ギギの腕輪」を手に入れていた。士とユウスケと共に決勝戦まで勝ち進むも、決勝戦では自ら退場。その後、戦闘員に化けて大ショッカーから夏海を助け、士や他のライダーたちと共に大ショッカーに立ち向かい、ギギの腕輪をアマゾンに返した。また劇中で、ディエンドライバーが大ショッカーから盗んだ物であることを明かしている。

小野寺 ユウスケ / 仮面ライダークウガ …… 村井 良大(21歳)
 ディケイドを倒すという目的を抱く鳴滝から変身ベルト・アークルを託され、仮面ライダークウガに変身する能力を得た青年。一人称は「俺」。「仮面ライダークウガの世界」の出身。最初は尊大な態度をとる士に食ってかかったが、共闘を経て友情を築き、強い信頼を寄せるようになる。
 「クウガの世界」にてディケイドとの共闘でグロンギ族を壊滅させた後、キバーラによって「仮面ライダーキバの世界」に連れて来られ、士たちと合流して異世界を巡る旅に同行する。主に情報収集などで士をサポートする。
 本作では、大ショッカー大幹部の大神官ビシュムに操られてライジングアルティメットに変身し、ディケイドに襲いかかる。

鳴滝(なるたき)…… 奥田 達士(41歳)
 「預言者」を自称する壮年の男で、ディケイドが遭遇する事件における黒幕的存在。眼鏡にコート、フェルト帽が特徴。ディケイドと大ショッカーをともに敵視し、特にディケイドに対しては「世界の崩壊を防ぐ」という名目でことあるごとに激しい憎悪を口にするが、その真意は不明である。ディケイドやディエンドのようにドライバーを持ってはいないが、自ら様々な世界を往来することができる。
 士たちの行く先々の世界で、ディケイドが世界の破壊者であると他のライダーたちに吹き込んで抹殺を教唆したり、別世界から召喚したライダーや怪人を刺客として差し向けたりするなど、目的のためならば手段を選ばず、混乱を巻き起こし続けている。また、夏海にも接触してディケイドを止めるようにそそのかす。
 本作では引き続いてディケイドと敵対しつつも、夏海と大樹の大ショッカーの追っ手からの逃亡を手助けする。

キバーラ …… 沢城 みゆき(24歳 声を担当)
 翼長11.5cm ほどの、キバット族の白いコウモリ型モンスター。一人称は「私」。仮面ライダーに変身する者に噛みつくことで、その能力を強化させる。
 普段は明るい性格を装っているが、ときおり冷酷な一面を覗かせる。鳴滝に加担しており、彼と同様に次元に干渉して他者を異世界に送る特殊能力を持つ。「仮面ライダーキバの世界編」後は、スパイ活動を行うために士たちに同行している。

門矢 小夜(かどや さよ)…… 荒井 萌(14歳)
 士の5歳年下の妹。1年前から異世界を巡る旅に出た士の帰りを待っていた。10年前に両親を亡くしてから屋敷に引きこもるようになるが、内心に秘めていた「外へ出たい」という思いによって、次元の扉を開く特殊能力を身につけていた。兄を思う一方で、置いていかれたことによる恨みの念もあり、その思いを月影に利用される。

大神官ビシュム
 門矢小夜が大ショッカーの大幹部として目覚めた姿。原典の『仮面ライダー BLACK 』(1987~88年)同様に白いローブを身につけているが、右顔のメイクがない、翼竜の大怪人に変身できないなど、原典と異なる部分が多い。

月影 ノブヒコ / 創世王シャドームーン …… 大浦 龍宇一(40歳)
 「仮面ライダーディケイドの世界」に存在する、門矢家に仕える執事。TVシリーズ『仮面ライダー BLACK 』や『 RX 』でシャドームーンに変身していた秋月信彦とは別人である。
 かつてのシャドームーンとは異なり、「世紀王」でなくゴルゴムの支配者である「創世王」を名乗っていることから、おそらく仮面ライダーBLACK に勝利して、創世王の座についた別世界のシャドームーンである可能性が高い。サタンサーベルや「シャドービーム」を武器にする。
 大ショッカーの計画を進めるために、異世界を渡る能力を持つ門矢士を大ショッカーの大首領に仕立て上げ、「世界の消滅を止めるために仮面ライダーを討伐する」として、士に仮面ライダーディケイドの能力を与えて旅させた。その後、士が「ディケイドの世界」に戻り、大ショッカー大首領としての記憶を取り戻すと、士の妹である門矢小夜を、自分を置いてきぼりした士への彼女の恨みを利用して大神官ビシュムに覚醒させ、士を退けて、自らの「創世王」としての正体を現し、大ショッカー大首領の座に就く。この際に、大ショッカー大幹部である死神博士やジャーク将軍が大首領だったはずの士を躊躇なく追放していることから、シャドームーンの大首領就任は、最初から計算されていたことだったと推測される。
 最終決戦では、ディケイドとクウガ・ライジングアルティメットの2人と同時に戦い、創世王の名に恥じない圧倒的な強さを見せる。だが、突如として参戦した仮面ライダーW の攻撃法に対応できず翻弄され、最後は大ショッカー基地の壁面に打ち付けられたところを、ディケイド率いるライダーたちによる「オールライダーキック」を大ショッカー基地もろともその身に受けて敗れた。

結城 丈二 …… GACKT(36歳)
 「仮面ライダーディケイドの世界」の戦士。かつて『仮面ライダーV3』(1973~74年)に登場した結城丈二とは、名前は同じだが別人。元は大ショッカーの科学者だったが、組織を裏切って大首領(門矢士)に右腕を奪われたうえに追放されてしまったことで、大ショッカーと士に対する復讐を誓い、たった一人で戦いを続けている。右腕が義手になっており、鉄柱をたやすく折り曲げるほどの強度を誇る。また、ビーム砲アタッチメント「ブラスターアーム」に換装して戦うことも可能。
 当初はブラスターアームのほかに、本作オリジナルのレザースーツとサングラスを身に着けた姿で新たな「ライダーマン」として登場する予定だったが、撮影スケジュールの関係で、映像化されたのはブラスターアームのみとなった。
 本作で昭和・平成の仮面ライダーが一同に集結する際には、『 V3』に出演した際と同じデザインのライダーマンも別に登場しており、大ショッカーやデストロンの戦闘員を倒している。金田治監督によると、当初の予定では GACKT演じる結城丈二の存在があるため、昭和版のライダーマンの活躍はなかったが、やはり見せ場を用意する必要があるだろうと後から撮り足したという。
 本作の主題歌『 The Next Decade 』のプロモーションビデオは、本作の前日談になっており、結城丈二がある人物を探すという内容で、映画本編では見られなかった戦闘シーンやブラスターアームの発射シーン、バイク搭乗シーンを観ることができる。

光 栄次郎 / 死神博士 …… 石橋 蓮司(68歳)
 ショッカー(1971~72年)出身の大幹部。自称「怪人作りの名人」。原典とは異なり、髪が肩まで伸びた白髪になっている。その正体は、『ディケイド』に登場する光夏海の祖父・光栄次郎が、突如現れた黒マントを身に包まれたことで変身した姿。
 ただし、死神博士が爆死した後も、エンディングで栄次郎は何事もなかったかのように写真館に戻っていた。

イカデビル
 死神博士自身の怪人態にして、博士の最高傑作でもある。武器は伸縮自在のムチ・全身から発射する「イカ爆弾」を武器とする。
 最終決戦でディケイド、ディエンド、電王、ファイズ、ブレイド、キバの6人を同時に相手にするも、ファイナルフォームライドによる6人の合体攻撃を受けて爆死した。

地獄大使 …… 大杉 漣(57歳)
 ショッカー出身の大幹部。死神博士とともに怪人軍団の指揮を執る。気性は荒いが組織への忠誠心は厚い。全身ゴールドの原典とは違って鎧の色が黒になっており、兜とベルトの紋章が大ショッカーのものになっている。

ガラガランダ
 地獄大師が変身した怪人態。右手のムチを自在に伸ばして相手を攻撃する。
 最終決戦で1号・2号・BLACK RX・カブトの4人を同時に相手にするも、RX・カブトの合体攻撃で怯んだところに1号・2号の「ライダーダブルキック」を受け、「偉大なる大ショッカー、大万歳!」と絶叫しながら爆死した。

キングダーク
身長42メートル、重量1500トン
 大ショッカー基地の地下にある「大首領の間」に眠っていた巨大ロボットで、GOD機関(1974年)出身の大幹部。
 本作の最後に登場する大幹部にして、「大ショッカーの秘密兵器」とも呼ばれており、大幹部としてだけでなく巨大兵器としての側面も持つ。原典では体内に操縦者がいたが、本作では自我を持って動いている。
 大ショッカー基地の崩壊後にその巨大な姿を現し、オールライダーとディエンドが召喚した仮面ライダーJ を圧倒した。

大ショッカー
 各世界の仮面ライダーたちが戦ってきた悪の組織が大同団結して結成された、巨大な秘密結社。TVシリーズで語られた「世界を繋ぐ橋」を利用しての全世界征服と仮面ライダーの抹殺を目的としており、ライダートーナメントによってライダーの同志討ちを図る。各世界を渡り、その世界で活動している悪の組織を傘下に入れることで勢力を拡大させていた。
 本作品の公開に先駆けて、TVシリーズでも終盤(7月放送の「仮面ライダー BLACK RX の世界編」)から登場し、アポロガイストを中心に暗躍している。ライダートーナメント終了後、本格的な全世界への侵攻を開始するが、ディケイドをはじめとするオールライダーたちの活躍によって、野望を阻止された。ただし、TVシリーズではアポロガイストとソーンファンガイア(『仮面ライダーキバ』)が「ライダー大戦の世界編」において、アンデッド(『仮面ライダーブレイド』)とファンガイアを中心とした部隊を率いて活動を続けているため、大ショッカー自体は縮小しつつも壊滅はしていないということになる。
 組織の紋章は双頭の鷲で、「 DCD(ディケイド)」の文字が刻まれている。なぜか「大ショッカーオリジナル」という銘柄のビールが存在し、死神博士と地獄大使が仲良く飲んでいる。

大首領 / 創世王
 大ショッカーの頂点に立つ存在。その正体は仮面ライダーディケイドこと門矢士で、「世界を崩壊から救うため、その原因となっている仮面ライダーを排除し、大ショッカーによる全世界の統治・支配を行う」という名目の元に、ライダー討伐の旅を続けていた。
 ディケイドライバーやライドブッカー、ディエンドライバーなども、もともとは大ショッカーが大首領のために開発した物だった。組織の紋章に刻まれた「 DCD 」の文字も、ディケイドが大首領であることを示している。
 しかし実際は、士の世界を渡る特殊能力に目をつけた大ショッカーが、それを利用するために士を騙して大首領にまつりあげていただけで、士が用済みになった後は、月影ことシャドームーンが「創世王」の名を帯びて大首領の座に就く。
 本作の時点で大ショッカーを構成している大幹部は、死神博士、地獄大使、アポロガイスト、キングダーク、十面鬼ユム・キミル、大神官ビシュム、シャドームーン、ジャーク将軍(声・加藤精三)の8名。

怪人
 怪人軍団や戦闘員は大幹部に指揮され、世界征服のための破壊活動を行う。ショッカーからファンガイアまで昭和・平成の様々な怪人たちによって構成されており、原典では首領・幹部クラスだった者もいるが、本作で幹部扱いとなっている怪人以外は戦闘員のような立ち位置であり、複数体で徒党を組んで活動する。本作では、ブラックサタンとデルザー軍団、ネオショッカー、ドグマとジンドグマ、バダンは加入していない。
 オリジナルの種族の特異な設定(アンデッドの不死、ワームのクロックアップ、ミラーモンスターの現実世界での活動時間制限、大半の怪人が持つ人化能力など)について触れられておらず、それぞれが武器を手にして戦うのみである。
 本編中では特に明言されていないが、公式解説書などによれば、ショッカーおよびゲルショッカー出身の怪人であるジャガーマン、シオマネキング、ガニコウモルが大幹部の下位に位置する「幹部」になっており、この3名が他のネオ生命体ドラス以下の平成シリーズ出身の怪人たちを直接指揮するという形態で活動している。

戦闘員
 かつてショッカー骨戦闘員と呼称されていた外見の戦闘員が、「大ショッカー戦闘員」として登場する。大ショッカー戦闘員は、ショッカー戦闘員の生き残りが大ショッカーによって新たな能力を加えられたもので、武器の短剣には大ショッカーの紋章が書かれている。
 肉体が爆弾化されており、地上での集団行動の他、足裏からの噴射でミサイルのように特攻する戦法も見せる。この大ショッカー戦闘員の他に、デストロン戦闘員も追加参戦していた。

登場する仮面ライダー
 仮面ライダー1号(声・稲田徹)、仮面ライダー2号(声・藤本たかひろ)、仮面ライダーV3(声・田中大文)、ライダーマン(セリフなし)、仮面ライダーX(声・鈴村健一)、仮面ライダーアマゾン(声・関智一)、仮面ライダーストロンガー(セリフなし)、スカイライダー(セリフなし)、仮面ライダースーパー1(声・根本幸多)、仮面ライダーZX(声・吉野正裕)、仮面ライダーBLACK & BLACK RX(演・倉田てつを)、仮面ライダーシン(セリフなし)、仮面ライダーZO(セリフなし)、仮面ライダーJ(声・根本幸多)、仮面ライダークウガ、仮面ライダーアギト(演・賀集利樹)、仮面ライダー龍騎(セリフなし)、仮面ライダー王蛇(声・萩野崇 『仮面ライダー龍騎』より)、仮面ライダーファイズ(セリフなし)、仮面ライダーブレイド(セリフなし)、仮面ライダー響鬼(セリフなし)、仮面ライダーカブト(セリフなし)、仮面ライダーキックホッパー(声・徳山秀典 『仮面ライダーカブト』より)、仮面ライダー電王(声・関俊彦)、仮面ライダーキバ(セリフなし)、仮面ライダーイクサ(声・丹野宜政 『仮面ライダーキバ』より)、仮面ライダーディケイド、仮面ライダーディエンド、仮面ライダーW(声・桐山漣&菅田将暉)
 ……以上、昭和ライダー15名、平成ライダー11名、平成サブライダー4名、合計30名


主なスタッフ
監督         …… 金田 治(60歳)
脚本         …… 米村 正二(45歳)
音楽         …… 鳴瀬 シュウヘイ、中川 幸太郎(40歳)
特撮監督       …… 佛田 洋(47歳)
アクション監督    …… 宮崎 剛(46歳)
撮影         …… いのくま まさお(69歳)
ライダーマンデザイン …… 雨宮 慶太(50歳)
キングダークデザイン …… 出渕 裕(50歳)
ビシュムデザイン   …… 竹田 団吾(47歳)
キャラクター造形   …… レインボー造型企画(昭和ライダー)、ブレンドマスター(平成ライダー)

主題歌
『 The Next Decade 』(歌唱・GACKT )
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ぬぐいきれない「まつりのあと」感……だが、そこがいい!? ~映画『五人ライダー対キングダーク』・資料編~

2015年01月05日 23時06分45秒 | 特撮あたり
映画『五人ライダー対キングダーク』(1974年7月25日公開 29分 東映)

 映画『五人ライダー対キングダーク』は、子ども向け映画興行『東映まんがまつり』の一編として公開された、東映の中編映画作品。
 特撮 TVドラマ「仮面ライダーシリーズ」第3作『仮面ライダーX 』(1974年放送)の劇場用オリジナル作品。この年3月の『東映まんがまつり』春興行では、TV シリーズ第3話『暗殺毒ぐも作戦!!』をシネスコサイズにトリミングしたものがブローアップ上映されたが、劇場用完全オリジナルとしては本作が初となる。
 本作の制作された1974年は、シリーズ第1作『仮面ライダー』(1971~73年放送)が巻き起こした「変身ブーム」がピークを過ぎ、『マジンガーZ』(1972~74年放送)に代表される「巨大ロボットアニメ」が新たに子どもたちの心を捉えており、『仮面ライダーX』にも、新しい大幹部として巨大ロボット「キングダーク」が登場することとなった。TV シリーズが「神話怪人編」(第1~21話)からキングダーク率いる「世界悪人軍団編」(第22~最終話)へと移行する転換期に制作された本作では、これを反映して前任の GOD大幹部アポロガイスト(すでに殉職しているため本人は登場せず)配下の「 GOD秘密警察」とキングダークの「悪人怪人」、またコメディリリーフの役割も持つ女子大生ヒロインのチコとマコが登場するなど、両編の設定にまたがる内容となっている。1974年夏の『東映まんが祭り』の正式タイトルも『フィンガー5と遊ぼう!東映まんがまつり』と題され、劇場ポスターでもメインに『マジンガーZ 対暗黒大将軍』が配置されるなど、時代の趨勢をうかがわせる苦境の中での上映となっている。

 歴代仮面ライダー4名がゲスト出演し、1号はニューヨーク、2号はパリ、V3 はモスクワ、ライダーマンはタヒチから日本に駆けつけたと説明される。4人のライダーはすべて変身後の姿で行動し、クライマックスの GOD基地・奇岩城での変身シーンでも過去の映像が流用されているため、劇中でそれぞれの俳優による変身前の姿が新規に撮影されることはなかった。
 ライダーマンは『仮面ライダーX 』の前作『仮面ライダーV3 』で死亡したとされていたが初めて生存が確認され、本作が正式な「復帰作」となった。なお、『仮面ライダーX 』の製作当初の企画では、ライダーマンは夏までに復活して Xライダーのサポート役として準レギュラー出演する予定だった。しかし、ライダーマンを演じていた山口暁が別の特撮ヒーロー番組『電人ザボーガー』(1974~75年放送 フジテレビ)に主演中だったために撮影スケジュールが調整できず、ライダーマンが登場する予定だった脚本には代わりに仮面ライダーV3 がゲスト出演することになった。Xライダーにマーキュリー回路を装着させて「大変身」モードに強化改造する人物が仮面ライダーV3 であるという点にキャラクター設定上の無理があるのは、もともとその立場を科学者である結城丈二(ライダーマン)が担う予定だったからである。
 また、ライダーマンのテーマソング『ぼくのライダーマン』が『仮面ライダーX 』のソングアルバムで初収録された経緯も、単に楽曲製作が『仮面ライダーV3 』のソングアルバムに間に合わなかったというだけではなく、『仮面ライダーX 』に再登場するという予定があったためである。
 ちなみに、本作の劇中でライダーマンは、「俺の名は仮面ライダー4号!」と名乗り、本来の右腕ではなく、なぜか左腕にカセットアーム(パワーアーム)を装着している。

 アクション面では、トランポリンによるジャンプ撮影が、すべて屋内のホリゾントを背景に行われていて、カットによってはスタジオの天井が写り込んでいる。物語の構成はかなり駆け足で省略されており、作中で言及された GODの「カラカラ作戦」も具体的に発動することはなかった。
 なお、「仮面ライダーシリーズ」の劇場版はこの後も1975年に『仮面ライダーアマゾン』と『仮面ライダーストロンガー』が『東映まんがまつり』内で上映されるが、いずれも TV版をブローアップしたものであり、劇場用オリジナル作品は本作から6年後の1980年3月に公開されたシリーズ第6作『新・仮面ライダー(スカイライダー)』(1979~80年)の劇場版『8人ライダー VS 銀河王』まで待たなければならなかった。


あらすじ
 日本壊滅を図る暗黒組織「 GOD機関」の新幹部キングダークの命によって、マッハアキレス、キマイラ、ユリシーズ、ジンギスカンコンドル、ガマゴエモンの再生改造人間部隊5人が活動を開始した。立花藤兵衛のもとでオートバイ訓練を行っていた神敬介(仮面ライダーX )は、ジンギスカンコンドルとガマゴエモンに襲撃される。2人を相手に仮面ライダーX に変身した敬介だが、その戦闘の映像はマッハアキレスとキマイラによって GODアジトに中継され、やがて信号弾が上がると、GODは撤退していった。敵の目的がつかめず、いぶかる Xライダー。
 数日後のある晩、都内に住むエツ子とマサルの姉弟は、地下から響く不気味な声に目を覚ます。Xライダーに知らせようと、ひとりで外へ出たマサルの前に現れたのは、GOD の動きを探っていた仮面ライダー1号だった。その1号の様子を陰から監視するユリシーズ。翌朝、人間に化けたユリシーズは偶然に犬に吠えかかられて正体を現し、飼い主の少年を襲ったが、仮面ライダー2号が現れるとあっさり退却した。さらに、多摩川では奇妙な機械の箱を背負ったネプチューン、キクロプス、ヒュドラーを目撃した少年が襲われるが、そこにライダーマンが現れると、3人もまた退却してしまった。
 一方、GOD 基地では雷鳴とどろく中ついに新型改造人間コウモリフランケンが立ち上がった。キングダークは立花藤兵衛の営む喫茶店COL に、メドウサ、鉄腕アトラス、火焔プロメテス、キャッティウスをさし向け、Xライダーを誘い出す。山中でコウモリフランケンと改造人間軍団に迎撃された Xライダーは必殺技「クルーザーアタック」でこれを退け、続いて藤兵衛たちを襲ったヘラクレス、パニック、鉄腕アトラスを、仮面ライダー1号、2号、V3 、ライダーマン、Xライダーの5大ライダーが勢ぞろいして撃退した。
 その後、マサルとエツ子は地下から響く不気味な声から、東京中の水を枯らしてしまう「カラカラ作戦」という文言を思い出すが、エツ子がイカルスに拉致されてしまう。その生き血をコウモリフランケンのエネルギーとするため、エツ子ら若い女性たちは次々と GODに拉致されていたのだ。マサルの報告によって GODの計画を知った5人ライダーは GODのアジト「奇岩城」を突き止め、ここにコウモリフランケン率いる再生改造人間軍団と5人ライダーとの一大決戦が始まった。


登場する改造人間
コウモリフランケン
 Xライダーを倒すために創られた、GOD 最強を誇る新型改造人間。両手に翼、背中に大砲を備え、空からの砲撃で Xライダーを襲う。本家フランケンシュタイン(の人造人間)のように、雷のエネルギーを浴びて蘇った。スパイコウモリを操り、若い娘たちの生き血をビーカーに集め、これを飲んでエネルギーとしている。
 改造手術中から Xライダーに対して強い敵対心を持つ発言をしており、覚醒直後には目の前にいたキングダークに対等の物言いをして大砲を向けるなど、好戦的で傲岸な言動が目立った。Xライダーの必殺技「クルーザーアタック」を受けても動じない強度を持つ。

ジンギスカンコンドル、ガマゴエモン
 モトクロス場で訓練中の神敬介を襲い、戦闘データを GODに中継分析させる。ロープを使った連携戦法で戦い、最終決戦にも参加する。

キマイラ、マッハアキレス
 ジンギスカンコンドル、ガマゴエモンと Xライダーの戦闘の映像を、GOD秘密警察とともに中継車で基地へ送信する。

ユリシーズ
 人間の男に化けて行っていた「カラカラ作戦」準備中に、偶然に大嫌いな犬に吠えかかられ、正体を現す。溶解ガスを噴射して犬を溶かした。仮面ライダー2号の必殺技「2号ライダーキック」を受けてもまったく動じず、余裕で退却する。のちに最終決戦に参加する。

ネプチューン、キクロプス、ヒュドラー
 「カラカラ作戦」遂行のため、多摩川で準備工作を行っていた。背中に黒い機械の箱を背負っていたが、どういう機能を果たすものなのかは説明されなかった。のちに最終決戦に参加する。

鉄腕アトラス、メドウサ、火焔プロメテス、キャッティウス
 東京都多摩区生田町にある立花藤兵衛の経営する喫茶店「 COL」に来店し、神敬介をおびき出す。出現しても4人並んでボックス席に座ってマコとチコの接客を待ち、店内の装飾をいっさい破壊せず神敬介が現れるなりすみやかに退出するなど、紳士的な対応に終始していた。鉄腕アトラスは同時進行の女性拉致作戦にも参加する。メドウサは初登場時は女性の改造人間だったが、本作では男性の声で話している。のちに最終決戦にも参加し、メドウサとキャッティウスはジンギスカンコンドル、ガマゴエモンの配下となって Xライダーに対峙した。

ヘラクレス、パニック
 コウモリフランケンのエネルギー源にするため、鉄腕アトラスとともに通りすがりの若い女性を襲う。5人ライダーが到着すると退却した。最終決戦にも参加する。

イカルス
 黒縁メガネをかけた会社員風の男性に化けて、エツ子とマサルに親しげに接近する。正体を現し、エツ子を拉致してコウモリフランケンの元へ移送した。

再生改造人間軍団
 コウモリフランケンの指揮のもと、「奇岩城」で Xライダーを待ち受ける、キングダークの力で蘇った改造人間たち。上記の15名に加え、死神クロノス、アルセイデス、ケルベロスの総勢18名が復活した。これは、GOD機関が今作の時点までに創造した改造人間のほぼ全員(21名中18名)という陣容である。


主なスタッフ(年齢は上映当時のもの)
監督    …… 折田 至(40歳 2006年没)
脚本    …… 伊上 勝(43歳 1991年没)
音楽    …… 菊池 俊輔(42歳)
技闘    …… 高橋 一俊(31歳 1991年没)
主題歌
オープニング『セタップ!仮面ライダーX 』(歌唱・水木一郎)
エンディング『かえってくるライダー』(歌唱・子門真人)

主なキャスティング(年齢は上映当時のもの)
神 敬介 / 仮面ライダーX …… 速水 亮(24歳)
立花 藤兵衛       …… 小林 昭二(43歳 1996年没)
マコ           …… 早田 みゆき(15歳 1976年頃に芸能界引退)
チコ           …… 小板 チサコ(16歳 1986年頃に芸能界引退)
マサル          …… 小塙 謙士(子役)
エツ子          …… 水の江 じゅん(23歳 1975年頃に芸能界引退)
飼い犬を散歩させる少年  …… 小松 陽太郎(子役)
ラジコンで遊ぶ少年    …… 山田 芳一(子役)
イカルス人間態      …… 森 裕介(28歳)
コウモリフランケンの声  …… 辻村 真人(44歳)
キングダークの声     …… 和田 文夫(45歳 2010年没)
仮面ライダー1号     …… 藤岡 弘(現・弘、 声の出演 28歳)
仮面ライダー2号     …… 佐々木 剛(声の出演 27歳)
仮面ライダーV3      …… 宮内 洋(声の出演 27歳)
ライダーマンの声     …… 林 一夫(声の出演 28歳)


 栄光ある仮面ライダーシリーズの、「ある時期の終わり」を象徴する、非常に重要な作品だと思います、これは!
 作品の勢いや華やかさで言えば、明らかにシリーズ前作と前々作に軍配が上がってしまうかもしれないのですが、『仮面ライダーX 』も果敢な挑戦が随所に見られる意欲作ですし、少なくとも、その唯一のオリジナル映画作品である本作は、単に失敗作と片付けてしまうには惜しすぎる重要なポイントがけっこうあるのです! それまでのシリーズのオリジナル映画3作に比べればトホホな部分もあるにはあるのですが、その反省は以降のシリーズにおける後輩たちに確実にリベンジしてもらっている!はず……

 そんなこんなで、詳しい本文は、まったじっかい~。いつ?
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 最終回『乱世ここに終わる』

2015年01月02日 22時56分08秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』最終回『乱世ここに終わる』(2014年12月21日 演出・田中健二)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 如水      …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

豊臣 淀殿      …… 知力16、統率力21
 (演・二階堂ふみ)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

後藤 又兵衛 基次  …… 知力14、統率力75
 (演・塚本高史)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

井伊 直政      …… 知力69、統率力81
 (演・東幹久)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

小西 行長      …… 知力72、統率力48
 (演・忍成修吾)

本多 忠勝      …… 知力66、統率力84
 (演・塩野谷正幸)

榊原 康政      …… 知力45、統率力78
 (演・中村育二)

平岡 頼勝      …… 知力70、統率力30
 (演・今井朋彦)

小早川 秀秋     …… 知力21、統率力34
 (演・浅利陽介)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

加藤 清正      …… 知力63、統率力81
 (演・阿部進之介)

豊臣 秀頼      …… 知力44、統率力39
 (演・葉山奨之)

大野 治長(はるなが)…… 知力50、統率力28
 (演・嶋尾康史)

徳川 家康      …… 知力102、統率力65
 (演・寺尾聰)


ざっとの感想

○これは、司馬遼太郎の『箱根の坂』(1982~83年)なんかを読んでもしみじみそう思うんですが、いつ戦争が始まるのかも知れないという一触即発の緊張状態の中ででも、平然とガツガツ食事ができる人! こういう人はねぇ~、傑物ですよ。肝が据わってる!
 そういう意味で、どちらも同じく緊張しているようでも、まずそうにではあっても湯漬け飯をかっこんでいる家康と、いかにも食事も睡眠も充分にできていなさそうなおももちのダーイシとでは、すでに開戦する前から、演出の点で勝敗が決していますよね。私も、そういう図太さがほしい!

○濃い霧のたなびくかなたから、不意に聞こえてくる法螺貝や鉄砲の音、そして、万と万の軍勢同士が激突する雄叫び! きたきたきた~、これが関ヶ原合戦だ!! もういい、『葵 徳川三代』からの使いまわし映像でも、迫力があるんだから、どんどん使ってよし! 今年は主人公が関ヶ原にいるってわけでもないんだしねぇ。

○関ヶ原でついに勃発した、日本歴史史上最大規模の野戦にのぞみながらも、一歩も引かずに出撃を指令する黒田長政。まさに死をも覚悟したまなざしですね。
 ……と思ったら、その次のカットで映し出されたのは、連戦連勝に酔いしれてボヤ~ンとだらけきった、輿の上の如水の休憩のご様子。
 息子さんがあんなに黒田家のために必死にがんばっているのに、お父さん、そんなにラク~な感じで空をながめてていいんですか!? まさしくこれは、映画『ルパン三世 カリオストロの城』の冒頭における、「平和だねェ。」のルパン三世と、必死こいて逃走をはかるクラリス姫とのカット対比の妙の、逆パターンと観た! 実に効果的です。
 いや、だからといって、如水が長政を助けるわけでもないんですけどね……がんばれ、わこうど!!

○「我がたくらみが明らかになる頃には、九州は全て、黒田のものじゃ! ハッハッハ~☆」
 いやいや、NHK 大河ドラマの主人公が、自分の作戦のことを「たくらみ」だなんてのたまっていいんですか!? こりゃまた、とんでもないダークヒーローが現れちゃったもんだねぇ! もう、たくらみだなんて言っちゃったら、成功しない雰囲気が出てきちゃうじゃないですかぁ。いやホントに、如水のキャラクターは初回からこれでいってほしかったですよ……たまんなくブラックでビターな1年間になったのになぁ。

 それにしても、あんなにものすごい知勇兼備の名将なのに、鍋島直茂さんはホンットに、大河ドラマに縁がないですよねぇ。今回も名前どまりで登場はなしですか……長宗我部元親は『軍師官兵衛』には出てきたぞ! ただし、俳優ノンクレジットで土下座降伏シーンだけだけどね……キビシ~ッ!!

○いやぁ、もう最低50回は観た計算になる『軍師官兵衛』のオープニング映像なんですが、もう観るのもこれが最後なのかと思うと、感慨深いものがありますなぁ。「最終回『乱世ここに終わる』」というテロップを観ただけで、すでにうるっときてしまうものがあります。
 ほんとに、時には「うわ~、また観なくちゃいけないのかよ……いや、自分で勝手に観てるだけなんだけどよ。」などとブツブツ愚痴をこぼしながらこの主題曲を聴くこともあったのですが、本編が始まれば、どの回もしっかり楽しませていただいておりました。
 おもしろければ純粋にお話を楽しみ、おもしろくなかったら、そのぶん自分のテンションを上げて喰らいつく……まことに大河ドラマを楽しんだ1年間でしたね。制作スタッフのみなさまには、もう感謝の言葉もありません。
 しっかし、最後まで凡庸な主題曲だったな……可もなし不可もなしって感じで。まぁ、最初っから最後まで静かなだけの曲よりはよっぽどましですけど。『花燃ゆ』は、あの押井守作品常連の川井憲次さんだそうなんですけれども、大丈夫かな!?

●ダーイシを熱演する田中さんは、声を張り上げると中学生男子みたいなハイトーンになっちゃうのね! いやぁ、それはそれでいい声なのかもしれないけど、鉄砲やら絶叫やらでやかましい戦場ではまったく通らないし、だいいち自軍のテンションが上がりやしねぇ!! 損だなぁ~。
 ……あれ、そういえば、オープニングのテロップに「島左近清興」の名前がなかったような。今年のダーイシは、ロンリー関ヶ原か! 最後の最後まで、今年はさんっざんですねぇ!!

●いや、「おどしの大砲」なんでしょ? さすがに、小早川秀秋の本陣にしっかり着弾するように斉射するのはいかがなものかと思うんですが……徳川軍の大砲隊はデューク東郷なみの絶妙な場所に着弾させてますねぇ。そんな命中精度が保てるんだったら、それで敵陣の大将を狙い撃ちしてくれやぁ!
 でも、着弾した大砲の「砲弾自体」は爆発しないで、地面がえぐれて土煙があがるだけなのは、いい効果演出だと感じました。そうそう、当時の大砲は、現代みたいにハデに爆発する仕掛けにはなってないんですよね! ただし、怖いものは怖い。

●今年の関ヶ原でも、家康が大砲で脅して優柔不断な秀秋を強引に東軍に寝返らせ、それをダーイシが裏切ったと理解して激高する、という定番の流れになっていましたね。
 でも、私はこれはどうかと思うんだなぁ。前になにかの本を読んでずいぶんと腑に落ちたのですが、秀秋は最初から東軍に加勢することに心を決めてはいたのですが、開戦してから数時間が経過しても、西軍の必死の奮戦によって東軍になかなか勝機が見えなかったため、そこを目ざとく見抜いた秀秋が、わざと出撃を遅らせてどちら側につくのかを不鮮明にしていたのだと思うのです。
 つまり、秀秋が自分の足元を見て出撃しないでいるという悪意を強く感じたからこそ、家康は激怒して大砲で脅す手段に踏み切ったのであり、それを受けた秀秋には、

「おうおう、怒ってる怒ってる! まぁ、ジイさんもここらへんが限界かな。へいへ~い、じゃあ行きますよ~いっとぉ。」

 という、実に憎ったらしい余裕があったと思うんです。ドラマのようなひ弱な人格では決してなかったと思うんですね。だって、東西両軍がそうとうに疲弊している頃合いになって、やっと満を持して無傷の精鋭1万5千が動くんですから! 合戦の勝敗は明らかに秀秋が決めたということになります。なんという、したたかであざとい戦国武将スピリッツか!!

 いっぽうの西軍ダーイシも、いまさら秀秋が東軍についたと聞いても、「まぁそうなるわな。」とだいたいの予想はついていたと思います。とにかく、彼は秀秋が実質東軍であることはちゃんと開戦前から見抜いていて、要は、いかに迅速に東軍をツブして、秀秋の動き出すタイミングをなくすか。そこのタイムトライアルに賭けていたと思うんですよね。そして、朝8時ごろから始まった大合戦は4時間後の正午になっても大勢が決せず、そこで秀秋軍がついに動いてしまったことによって、西軍の負けは確定になってしまったと思うのです。
 ダーイシは、ドラマのように秀秋の裏切りなどにいちいち動揺するような精神状態ではもはやまったくなく、「短時間の内に自軍以上の数の大軍に勝利する」という、人生最大の賭けに全身全霊ををなげうつ境地に達していたのだ……あっぱれ! でも、いくらなんでも逆境すぎ!!

●1日で終わるんじゃねぇよ!! と本陣のテーブル(盾)をひっくり返す如水。しかし、もはや覆水は盆に返らず……ダーイシはダーイシなりにがんばったんだろうが、西軍は思いのほか、もろかった。

 ……って、えー!? ちょっちょっ、まさか如水の「九州統一戦争編」、これでおしまいなの!?
 いやいや、まだまだ続くでしょ!? 関ヶ原合戦のあった九月十五日以降も、如水軍はイケイケドンドンで九州平定戦を続け、最終的には十一月に残る薩摩・大隅国を守る島津家を残すばかりとなったのですが、そこで島津家と徳川家が和議を締結したため、制圧した国々は各国の大名に返還し、再び豊前国へと帰還しています。
 つまり、関ヶ原合戦後の如水は、巧みに「わし、もともと東軍よ。」と態度を変えながらも戦争は続けていた、ということになるのですが、確かに、家康の指示があったらすぐにひっこむという、当初の如水の野望に比べたら格段にさみしい行軍になっていたことは、間違いありません。
 でもさぁ、関ヶ原から奇跡の生還を果たした島津義弘とか立花宗茂とか、鍋島直茂・勝茂父子とか、加藤キヨマーとかラスボスの島津義久とかが丁々発止の外交戦&実戦をまじえる最高の戦国絵巻が、あと2ヶ月も続いてたんですよ、九州では!? 『乱世ここに終わる』とかいいつつも、終わらせたくないとしぶとく戦い続けてたのが他ならぬ主人公だったって、どんだけ意外な真相のサイコサスペンスなんでしょうか、『軍師官兵衛』って。

 こりゃもう、関ヶ原合戦後の九州死闘編は、まさにここを映像化せずになにが『軍師官兵衛』だって話なんですが……残念というかやっぱりというか、まるごとカットされてましたねぇ。そりゃそうだ、最終回だから15分放送時間は拡大されていましたが、それで描ききれるはずがねぇもん、こんな濃厚な2ヶ月間! 昔の『新選組!』みたいに、いつか『軍師官兵衛・特別編! 実はあのあと九州はこんなことになってましたスッペシャル』みたいなの、やってくんねぇかなぁ。ダメ?
 せめて、島津義久役の永澤俊矢さんくらいは再登場するかと思っていたのですが、とりつくしまもなかったですね。ぎゃふん。

●あのー、関ヶ原合戦後の井伊直政さんが、2年後に42歳の若さで死去してしまう原因になったという重傷を、あの島津義弘の「捨て奸(がまり)」戦法との激闘の末に負ったようには、まるで見えないピンピンっぷりなんですが……受けた部位については諸説あるんですが、とにかく左腕か右腕のどっちかにどえらい鉄砲傷を負ったんでしょ? 大丈夫か!?
 あの、いつもどおりに平然としている東さんの演技は、周囲を安心させようとしての涙ぐましい配慮のたまものなのでしょうか。えらい! えらいぞ~。

○如水「その時、お前の左手は何をしておった……?」
 いやぁオヤジぃ、そりゃあ負け惜しみの八つ当たりってもんだよ。オレにはオレの立場ってもんがあるんだからさぁ。わかってくれよ~。
 黒田長政、身も心も徳川政権のサラリーマン大名と化した哀しき男よ! まぁ、それだけ守るべきものがあるってことなのよね。隠居したやつが言いたい放題言いやがってよう! 「左手がうんたらかんたら」って、あの、人をバカにしきったたとえ方、なんだよ!! もっとわかりやすく言ってくれよ! オレ、バカなんだから!! あれ?
 長政の憂鬱は続く……

○うお~、間に合った、間に合った! 中盤での如水との「天下とは」談義シーンで、寺尾家康、今までにないコンディションの良さで、右目が自然にオープンしてましたねぇ! そうそう、寺尾さんって、こういう顔の俳優さんだったんだっけ。実に深い優しさのある良いお顔。
 如水との、最初で最後の「たてまえナシ」の会話をするシーンで、とってもナチュラルな顔になってましたよ。やっぱり、今まではわざと演技で細くしていたのかな? すごいなぁ! じゃあ、後半に何回かあった「開けたのにすぐ戻っちゃう」パターンは、いったいなんだったんだろうか……ミステリアス。
 それにしても、寺尾さんは本当に「沈黙」をたくみに利用できる名優ですよね……つくづく、大河ドラマらしくない時間の流れを持った演技だ! すばらしい。

「天下は、一人の天下にあらず。天下の、天下なり。」

●「天下を争うことができたこと、本望にございました……」
 なんてこと、ダーイシが言うかなぁ? ど~もそれらしくない、いかにも後代の「三成奸物説」を後押しする創作っぽいんですが。
 だって、関ヶ原で勝利したからって、すぐに「ダーイシ政権」が発足するってわけでもないですしねぇ。毛利とか宇喜多とかキヨマーとか、黙ってられない面々はいっぱいいるわけでしょ?
 そこは「責任だけひっかぶっちゃった男」の哀しみでいってほしいんだけどなぁ、石田三成って。

○「わしが死んでも、争いの起こらぬ太平の世を創る。それが、わしの望みじゃ。」
 家康さんの意思は強い! その想いは子々孫々まで確かに受け継がれていったわけですな。
 だって、徳川慶喜が死んでも、争いは起きなかったんだもんね!! 翌年(1914年)に第一次世界大戦は起きちゃったけど。むしろ世界規模!?

○「息子に越えられたのう、如水どの。跡継ぎに恵まれ、うらやましきことよ……」
 そうしみじみ語る家康の跡継ぎこと、徳川秀忠……『軍師官兵衛』には、ついに1秒たりとも登場できず!! 津川家康みたいにめんと向かってブチギレてくれるならまだしも、寺尾家康は完全シカトかい! 徳川さんとこの父子関係も、なかなかにたいへんなのねぇ。

●キヨマー、おまえ、九州戦争んときにどこにいたんだよう! とっくに徳川幕府が始まっちゃったあとでの情けないグチりシーンになってやっと登場しやがって……
 『軍師官兵衛』における加藤清正は、ほんとに貧乏くじ引いちゃったみたいなダメなシーンにしか出てこなかったですよね。それで肝心の時にはいないんだもの~。かわいそうだったなぁ。

○如水最晩年での、息子・長政との和解、そして善助への「赤合子」兜の継承の一連のシーン、よかったですねぇ。
 「子に越えられるということは、悪いことではない……」というのは、ちょっと今のところは私には実感するすべもない言葉なのですが、なんか「そうなんだろうなぁ。」としみいるものがあるセリフでしたね。それ、私も現世じゅうに言ってみた~い! いろいろ、がんばろう。

○岡田さんは、ほんとうに演技することがお好きなんですねぇ。実に見事な臨終シーンでした。竹中さんよりもよっぽどリアリティがあって、見ごたえのある最期でしたよね。それって、どうなんだろうか!?
 しかし、ここのシーンでの阿知波悟美さんの演技はものすごかったですねぇ! セリフがひとつもないのに、あの全身全霊をかけた悲しみの表情。ラストのラストにとっておきを持ってきましたねぇ~。プロはこれだからおもしろい!
 そして、最後の最後にも、ちゃーんと鼻筋を流れる岡田さんの涙……男前は、死んでも男前だわ。

●1615年の大坂夏ノ陣における淀の方の年齢は、諸説ありますが47~50歳といわれています。
 となるとやっぱり、おまけ映像みたいなちょっとの出番ではあるんですが、それを引き続いてピッチピチ20歳の二階堂さんが演じるっていうのは、さすがにムリがあるんでないかい!? 老けメイクも全然してないしねぇ。
 それだったら、どうせ秀頼くんも来希くんから大人の俳優さんに代わってるんだから、淀の方も最終回ゲストみたいな感じで、小川真由美さんに演じてもらったほうが良かったんじゃないかなぁ。そうするとホラ、視聴者の淀の方への同情の気持ちっていうのも、わくじゃない? 「あぁ、なんだかわかんないけど、彼女も大坂城でそうとう苦労したんだろうなぁ。あんなことになって!」みたいな。まぁ、それ以上に具体的なことは怖くて言えませんけどね。八つ墓明神さまはお怒りじゃ~っ☆

●オイオイオイオイ、黒田長政と後藤基次との決別の経緯が、まるごと抜け落ちてるじゃあーりませんか! そんなんアリ!? そこは『軍師官兵衛』としてはカットしちゃいけないとこだろう!!
 序盤から、この2人の関係は丁寧に描いてたじゃないの……ここまで互いを知り尽くした2人が、どうして敵同士になってしまったのかっていう部分をドラマにしないで、他のどの大河ドラマがやってくれるっていうんですか!? そこはあなたがやりきるところでしょ!!
 もうさぁ、大河ドラマを観てるほとんどの人が「あんな感じなんだろうな。」って知ってるような、秀頼と淀の方の最期のくだりにあんなに時間さいちゃって、なに考えてんの!? 優先順位が違いすぎるだろ……これはもう、ただただ、がっかり。

○1615年の寺尾家康の右目は、やっぱり最悪だった。ホント、さっきのシーンでの絶好調っぷりはなんだったんだろうか……つくづく、ミステリアスなお人よのう!

○「との……よく、生き抜かれましたなぁ。」
 という、お光の方の幽冥あいなかばな言葉をもって、『軍師官兵衛』、堂々の「完」!
 中谷さんだからこそ演じられる、実に幻想的なラストシーンでした。キャスティングが効いてますねぇ。

○あっ、そういえば、岡田さん、最後まで、あの如水のトレードマーク的な「おしゃれベレー帽みたいな頭巾」、かぶってなかったね! わざとかぶらなかったんだろうけど、1回くらい観たかったなぁ。岡田さんがかぶると、ほんとにおしゃれベレー帽にしか見えなくなっちゃうからやめたのかな。まぁ少なくとも、隠居した老人には見えなかったでしょうね。


結論、「1年間ほんとうにありがとうございました!!」

 あー、疲れた疲れた! もう、大河ドラマはほんとにおなかいっぱい。しばらくは、もうけっこう。今年2015年はほぼ観ないでしょう。
 思えば、大河ドラマを全話を観るという行為も、2001年の『北条時宗』いらいのことでそうとうに久しぶりだったのですが、『軍師官兵衛』はさらに、毎週毎週このような「視聴メモ」をつけるということで! 疲れたねぇ~。でも、やっててとても楽しかったですわ。もう、ひたっすら自己満足なことしかつづってないわけなんですが、それが個人ブログの醍醐味ってもんよぉ。大満足です。

 しかし、だんだんやるたびに書きたいことが多くなってっちゃって、最終的に、今回は「8千文字のメモ」という結果になってしまいました。それが果たしてメモなのだろうかという問題はさておきまして、読んでくださった方が万一いらっしゃったら、あんたも好きねぇ~!! ということで。

 お疲れさまでしたぁー! そして、こんなにおもしろいドラマを1年間、休みなく提供し続けてくれた制作スタッフのみなさま、そして出演者のみなさまに深く、ふかーく感謝したいと思います。ありがとうございました!! ゆっくり休んでね~。
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うわー2015年になっちゃった!

2015年01月01日 12時28分23秒 | 日記
 ハーイみなさま、新年明けましてまことにおめでとうございます! そうだいでございまする。

 いや~、明けましたな。
 でも、私は気分的にはなにひっとつ明けてないんですけどね……

 今月の前半でまず、千葉で今まで続けていたお仕事が終わって、来月から実家の山形暮らしになって。はっきり新しい年になったと実感するのは、たぶん2月からってことになるでしょうね。

 そんでま、これから、いつもよりも遅めに出勤しようかと思ってふと窓の外に目をやったら、なんかけっこうな勢いで粉雪が降ってきたー!!

 予定でいけば夜9時くらいにお仕事は終わるんですが……電車、大丈夫か!? 新年から毎度おなじみ雪中行軍なんてやーよ!?


 とまぁ、そんなこんなでまだまだ忙しいスケジュールが続きますが、我が『長岡京エイリアン』をご覧になられている奇特なみなみなさま、昨年も大変にお世話になりましたが、なにとぞ本年も! よろしくおん願いたてまつりまする~!!
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