参院予算委で答弁する岸田首相(27日午前)
岸田文雄首相は27日、2023〜27年度で防衛費を総額43兆円に増やす方針について円安の環境でも維持する意向を示した。「必要な防衛力を用意するため積み上げて閣議決定した数字だ。この範囲内で強化する方針は変わらない」と述べた。
同日の参院予算委員会で立憲民主党の辻元清美氏の質問に答えた。辻元氏は円安の影響で防衛費の規模がさらに積み上がるのではないかと指摘した。首相は「為替の動向も見ながら、効果的な防衛力強化と財源確保を具体化したい」と話した。
首相はイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止にも触れた。「人質の解放など今後の行方を世界中が注目している。日本も関係国に事態の沈静化に向けた努力を働きかけていく」と語った。
24年度の診療・介護・障害福祉サービス報酬の「トリプル改定」も議題になった。首相は「医療、介護、障害福祉分野で働く人の賃上げも率先して取り組むべき重要な課題だ」と言明した。自民党の石田昌宏氏への答弁。
日経記事 2023.11.27より引用