後悔や誇りとか、そんなものは、物ではないから存在しないのだろうか。でも、私の心には後悔していることがいっぱいある。心の中に存在するものは、本当は存在しない思いに過ぎないのだろうか。
自分の外部にある物と呼ばれるものは存在して、自分の心の中にある思いは、実は存在しない。何かおかしい気がする。自分の外にある世界こそ、実は仮で、外にあると思ってるが、その外と呼ぶ世界は私の心の内にある。
自分の心の中の思いこそ確実に存在していると思えるもの。
一方で実在を考えると、原子や分子、素粒子のような物理的な対象こそ存在すると考えてしまう。目に見えない物を対象にして空想的に、それが実在と考える。
どちらも似ている気がする。実在と考えることが、実在でないなら考えの対象は実在なのだろうか。
色即是空、空即是色、この理解があっているのだろうか。考えも実は存在しない、対象も実は存在しないのだろうか。
世の中には、実は存在しないものはあるだろうと思う。例えば正義とか在るのかわからないもの、でも、自分の心には怒りとかが確実にある。だからこそ、人の世に争いは絶えない。